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当然、宮舘は知る由もなく…
渡辺と2人で帰ろうと待っていると
阿部と楽しそうに笑いながら歩いて行く、渡辺の姿を見てしまった
「えっ…翔太…。何処行くの?」
そのまま出て行こうとするので、慌てて宮舘が声を掛けると
2人が、宮舘の方を振り返る
「今日はこの後、翔太と食事」
嬉しそうな顔をした、阿部にそう言われて
思わず固まってしまう…
「………」
翔太から、そんな連絡は受けていないし…初耳である
『2人で食事って、何なんだ?』
別に食事するのは構わないが…2人っきりと言うのが気に掛かる
いわゆる嫉妬なんだろうが…何だか、モヤモヤしてしまう
「えっ…俺、聞いてないんだけど…」
ポツリと呟いた、その声が聞こえ
「涼太も、何か…約束してたの?」
阿部が不思議そうに聞いて来た
「いや…約束はしてないけど…」
眉間に皺を寄せ、渡辺を見る
2人が付き合っている事は、誰も知らない2人だけの秘密
「ねぇ阿部ちゃん、早く行こ」
そう言った渡辺は、阿部の腕を甘える様に引いている
『阿部の顔…デレデレしてる…』
やっているのは翔太だが
阿部の顔が、ニヤついている…
「あっ…うん///それじゃ涼太。また明日」
そうして2人は去って行き、宮舘1人が残された
「………」
納得いかない宮舘は、アイツの事を思い出す
「絶対、ショウタだ…」
家の中でしか姿を見せず、油断していた俺の前に
阿部とイチャツキ現れた…
『アイツ…何なんだよ!』
宮舘がキレてイライラしている所に、佐久間と向井が通り掛かって
「!」
「!」
何事かと、驚かれた
「あのさ…ねぇ涼太…大丈夫?」
佐久間が、少し離れた所から
様子を伺う様に聞いて来た…
「何かあるなら、話聞くで…」
向井も、ゆっくり近付いて
顔を覗いて、そう言った
「ごめん。大丈夫。何でもないから…」
恐る恐る声を掛けて来た
2人に、何でも無いと誤魔化すと…
「お疲れ様でした…」
このまま、ここに居ても意味が無いと…
宮舘は、1人で部屋に帰る事にしたのだった