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チャリンチャリン・・・
久しぶりにここに入った気がする。
空いた時間は、ここに通っていた時間より
短いけれど、それでも、十分な時間。
(静かね、相変わらず)
最近はよくクラブに行っていたせいか、
少し寂しくも感じた。
「いらっしゃいませ」
落ち着いた声のトーンは変わってない。
顔を見た時、ドッと心臓が大きく跳ねた。
前と同じように綺麗な黒髪、真っ黒の瞳。
涼しげな目元と、綺麗な鼻筋に顎のライン。
でも、どこか違う。
「あら、久しぶりね」
優しく笑う顔。寂しげで、今まで見てきた
彼女じゃないみたいだった。
血色の悪い肌に顔はこけ、ウエストはさらに細くなり、手は少し震えていた。
真っ赤な口紅が、その様子を際立てている。
私は思わず駆け寄り、抱きしめた。
「ごめんね」
そんな私を優しく抱き返し、微笑む貴女。
「こちらこそ、もう貴女から貰ったリップは似合わないかしらね。」
そんなことを言う貴女を抱きしめながら、
私は涙を流した。
🚬💄