〜前回の続きから〜
元貴side
元貴『やめてください、』
僕がそう言ってもヤンキー達はやめる気配が
しなかった。
そりゃそうだ。
“やめて”って言われてやめる人達じゃない。
ヤンキー『こんなおっきいリボン付けちゃってさ〜』
そう言ってヤンキーは僕の胸辺りに付いている
リボンを触った。
元貴『触らないでください、』
…怖い、知らない人に服を触られてる、
ヤンキー『肩にもこんなにフリル付いてる可愛い服着て、露出もして、』
そう言いながらヤンキーは僕の肩や首を触った。
元貴『っ…』
ヤンキー『これネックレス?』
そう言ってヤンキーが僕の首から外したのは、
透明な石が1つ付いた銀色のネックレスだった。
元貴『あっ…返して、』
ヤンキー『なんで〜?笑』
僕が取ろうと腕を伸ばしても、
身長が足りなくて届かない。
ヤンキー『そんなに大事なもんなの?笑』
そう言ってヤンキーは僕のネックレスを
指で回した。
元貴『あっ…ちょっ…』
僕が背伸びをして取ろうとした時、
ヤンキーが僕の腰に手を回した。
元貴『ひぁっ…///』
ヤンキー『かわいー笑』
そのままヤンキーは僕を抱きしめた。
元貴『嫌っ…やめてください…』
ヤンキー『ちっちゃくて可愛いね〜笑』
離れようとしても力がなくて離れられないし、
何より距離が近い。
滉斗じゃない人に抱きつかれて、
触られて、到底我慢のできるものではなかった。
僕は今出せる大きな声で言った。
元貴『ひ…滉斗!!』
お願い気づいて…
滉斗side
元貴『ひ…滉斗!!』
ん…?
今の元貴だよな…
廊下から聞こえたのは助けを呼ぶ声だった。
俺は厨房で料理を作っていたけれど、
料理を中断して、廊下に向かう事にした。
滉斗『ごめんこれ頼んでもいい?』
俺はクラスの男子に声をかける。
男子『全然いいよー』
滉斗『さんきゅー』
俺はエプロンを脱いで廊下に向かう。
滉斗『っ!元貴!!』
俺は元貴が金髪の背の高い男に
抱きつかれている姿を見た。
元貴side
ヤンキー『あれ?お前…わ…わか…』
滉斗の知り合い…?
滉斗『元貴おいで』
僕が滉斗の所へ行こうとすると、
強く抱きしめられた。
元貴『うぁっ、』
滉斗『おい!!!』
滉斗の怒鳴り声が廊下に響き渡る。
元貴『ビクッ…』
ヤンキー『あ…ぁ…』
ヤンキーの腕が僕の腰から離れていく。
滉斗『元貴おいで』
僕は早足で滉斗の元へ向かう。
滉斗『ごめんね、すぐ気づけなくて、』
滉斗はそう言って僕を優しく抱きしめた。
元貴『滉斗…ごめん、僕も…泣』
滉斗は優しく僕の頭を撫でてくれた。
ヤンキー『クソっ…』
滉斗『おい』
滉斗が低い声でヤンキーに言う。
ヤンキー『は…はい…』
滉斗『なんか言うことあるだろ』
こんなにも滉斗の低い声は聞いたことがない。
ヤンキー『す…すみませんでした!』
滉斗『分かったらさっさと去れ』
ヤンキー『は…はい!』
そう言ってヤンキー達は走っていった。
元貴『あ…』
僕は落ちているネックレスを拾った。
滉斗『それ…』
元貴『黙っててごめん、これね、?
お母さんとお父さんの形見なんだ…』
僕がそう言うと滉斗は優しく頷きながら
話を聞いてくれた。
元貴『ごめん、黙ってて、』
僕が若干下を向いて言うと、
滉斗が僕の頬を両手で包んで言った。
滉斗『大丈夫、素敵だね』
元貴『っ…!ありがと…!』
…好きだなぁ、
ずっと好きなんだろうな…僕は、
ずっとずっと、
僕の好きな滉斗と一緒にいられますように。
その後滉斗と少し話をして、着替えるかどうか
話し合ったんだけど、様子を見て、
引き続きメイド服のまま看板を持って
立っていることになった。
不安は少しあるんだけど、
滉斗がなるべく近くにいてくれるそうなので、
安心している。
客『あら可愛いわね』
元貴『ありがとうございます』
客『へい姉ちゃん飲んでる?』
(酔っ払い)
元貴『未成年なので飲めません』
客『姉ちゃん可愛いね!』
元貴『ありがとうございます』
客『俺と付き合わない?』
元貴『すみません彼氏いるので』
お客さんに色々聞かれて大変だったけど、
なんとか1日目やり切れて良かった…
明日は2日目!
僕の学年では誰かとカプセルキーホルダー
を交換するそうです。
カプセルキーホルダーっていうのは、
丸い形をした透明なカプセルに、
女子はピンク、男子は水色のビーズ?
を入れて、上の方にリボンを結んで作る
キーホルダーです。
リボンは好きな色で良いみたい。
↑こんな感じ
⚠︎主の手書きでごめん🙏🏻💦
普通なら男女で交換するんだけど、
両思いとか両片思いなら男女関係ないらしい。
滉斗と交換したいな〜…
事前に交換の約束をするのはおっけーらしい。
滉斗に言ってみようかな…
でもどうしよう…
交換する相手決まってたら…
まぁ大丈夫…だよね、?
next⇢カプセルキーホルダー交換、
出し物巡り(?)
コメント
8件
何もされんで良かったぁ!!次またなんか近づいたら私が黙ってない…!てか主様絵上手すぎません?
ぁぁぁ良かったなんにもされなくて
えええ主さん絵お上手… そしてセンス良き…