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君がくれた一つの光

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君がくれた一つの光

3 - 君がくれた一つの光 三 思い出

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2024年06月23日

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三 出会い

そう考えていると思い当たることがあった。

数年前私は趣味も興味を持つものがなかった。

クラスの中ではグループが出来ていて、それぞれみんな同じ趣味や興味の事を話していた。

その時にある男子グループに言われた。

「お前、趣味とかねぇの?」

「うん、ない」

「おいw、マジかよw」

「せっかくグループに入れてやろうとしてたのになw」

「別に頼んでない、」

「はぁ?舐めんじゃねぇぞ!」

そのまま暴力を受けた。

痛かった、辛かった、しんどかった、

それが何日も続いた。

その時、いつも登校する道を歩いていると、知らない人がイヤホンをしながら歩いて小声で歌っていた。

その時、知らない人から目が離れず、しばらく見ていた。

「すごい、」

私はとても小さい時だったのでそう思った。

学校についてはいじめを受けてそのまま帰った。

その日の夜、私は初めて自分から音楽を聴くことにした。

そうするととても魅力的に感じてそれから、私の趣味が見つかった。

初めて聴いた曲をリピートしてその日の夜に歌詞も音程も全部覚えた。

翌朝、昨日聴いていた曲を小声で歌いながら登校した。

学校についていじめを受ける時、私はこういった

「私、趣味見つけたから」

っと言った。

そうすると男子達は、

「え、まじ、?」

「こいつが、、」

「うわ、避けようぜ、」

それから、その男子のグループはいじめをしなくなった。

1人の時はいつも歌っている。流石に学校の時は歌わないけど、

そのまま数年が経ってからでもその頃に聴いた曲は今もずっと聴いている。

「って事があって音楽を聴く趣味は続いてるって感じ」

「そんなことがあったんだな、」

蓮くんの声は低く、蓮くんの方を向くと、悲しそうな目をしていて、一つ光が見えた。

その光はだんだん落ちていき無くなった。

初めて見た、あんな元気な蓮くんがこんな顔をするなんて、、

「なんかごめんな、」

「?」

「南はそんな辛い過去を持ってんだな、」

「大丈夫だよ、もう昔の事だもん、気にしてないよ」

「ありがとな、」

やっぱり少し泣いてる声だった。


もうそろ夏休みに入る。誰もが楽しみなイベントだ。

学校を一ヶ月以上休めるのだから。

夏休み中は課題はもちろん、夏祭りがある。

クラスメイトはもう夏祭りの話をしている。

誰と回るか、お小遣いは何円持っていくかなど色々話していた。

私は友達がいないからそんな話はしない、というか出来ない。

蓮くんは相変わらず、

「今年の夏祭り一緒に行こうよ!」

「ねぇ!行こいこ!」

っとモテている。けど、

「ごめん、夏祭り一緒に回りたい人いるから、」

「わかった」

っと断っていた。

私は、何か用事があるのかなっと思ったり、本当に他の人と行くのかと思っていた。

「南」

「?」

「今年の夏祭り一緒に行こうぜ」

「!?」

「ダメ、、か、、?」

「私はいいけど、」

「よかった!」

なんで毎回私なのだろう、、

夏休みが入り、課題をしていると、

プルルル プルルル

っと電話がなった。

蓮くんからだ。

「はい、もしもし」

「あ、南、今日6時に集合でいいか?」

「うん」

「おけ、じゃ、また後でな」

ガチャ

そうだ、課題をしてて今日が夏祭りだってこと忘れていた。

今日は課題はせず、ゆっくり過ごそうかな。

夏祭りの準備をしたり、テレビを見たり、音楽を聴いたり、色々した。

時間だ、私は家を出て集合場所に向かった。

そうすると蓮くんの姿があった。

「おまたせ、待たせちゃったかな?」

「み、南、なんだ、その格好は、、」

っと言った。

今日は夏祭りだから金魚の模様をした着物と髪をいつもと違う髪型にした。

「え、変かな、」

私は不安になったけど、

「いや、すごい可愛い」

「!?」

私の心臓がドキっと跳ねた

なんだろう、今の気持ち、、

「蓮くん、行こ、」

「お、おう」

それから蓮くんと沢山回った、カキ氷や焼きとうもろこし、ベビーカステラなど色々食べた。

時間が過ぎていくと、

パーン!っと大きな音を立てて空に何かがあがった。

「花火だ」

綺麗だなと思いながら見ていた。

「蓮くん!綺麗だよ!」

私は蓮くんに笑顔を見せながら言った。

「ああ、綺麗だ」

蓮くんは照れくさそうに言った。

大空いっぱいに広がる花火、蓮くんときてよかったと心から思った。

その日が唯一私の思い出だった。



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