「フリーザ様、現場に到着いたしました。敵を全て殲滅した後ギニュー特戦隊の保護にあたります」
「分かりました、しっかりと頼みますよ」
現着したメイズは早速ギニュー特戦隊の反応を追って飛び立って行った。しばらく飛び回ったメイズは目ざとく彼らを発見する。
見た限り確かにダメージを負っているようだった。彼女はギニュー特戦隊のメンバーについては何も知らないが、一番酷い傷を負っているのがグルドだろうとすぐに察する。
しかし、グルド以外のメンバーもあちこちにダメージが及んでおり、いずれも万全であるとは言い難かった。
「あなた方がギニュー特戦隊ですね?」
「あ、ああ…。ところで、お前は一体…?」
「私ですか?私は…ええと、そう、メイズと申します。後は私がなんとかしますので、あなた方はここでお待ちください」
「や、やめとけ…。」
立ち上がったメイズにそう声をかけたのはジースだった。彼もまたギニュー特戦隊に属するエリート兵士の1人。単体でも強いが、特にバータと組めば凄まじい連携で敵を葬る戦士である。
メイズはジースを見て立ちつくしていた。しかしその目からは感情が読み取れない。メイズの目付きに、ギニュー達は困惑する。
「なぜそのようなことを言うのか」という風でもない、「私を止めるな」という抗議の意思も感じられない、しかし何か只者ではないと思わせられるオーラがある。
そんなメイズを信じると言うのは当然ながら難しい話だ。フリーザ軍の皮を被った敵対者かもしれない。そのぐらい、彼らの目にはメイズが味方として映ってはいなかった。
彼らはメイズに問いたいことがいろいろあったが、それを聞く前にメイズはどこかへ飛んで行ってしまった。
「隊長、アイツは一体何者なんでしょうね…。」
「さあな、先のフリーザ様との通信を思えば確かにフリーザ軍の兵士だろうとは思うが…あんな奴今までいたか…?」
「いや、あんな奴は見たことねぇ…。いろんな奴がいるけどあんな目してる奴がいたらとても忘れられたモンじゃねぇよ…。」
「リクームもそう思うか。じゃあ新人か…?しかしフリーザ様が新米の兵士にこんなところへ1人で向かわせるとは思えない…。」
いきなり現れたメイズの存在は、ギニュー特戦隊達に大きすぎるインパクトを残して行った。
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