「ここに反応があったはず…。」
ギニュー特戦隊を追い詰めたという敵を探すメイズ。しかし、探せど探せどそれらしき人物の姿は見当たらなかった。
既にこの星を立ち去ってしまっているのか。それともメイズの存在に気付いており、不意を打つためにどこかに隠れているのか。
警戒しながら進んでいた時。何かがメイズの横を掠っていった。メイズは同時に顔に鋭い痛みが走るのを感じた。
…攻撃を受けた。瞬時にそう察する。
素早く背後を確認するとそこには…見覚えのない男が。服装はどこかフリーザ軍のものに似ているが、メイズにとってそこはどうでも良かった。目の前の男は敵である。そう思っていた。
全く存在を気付かせずに攻撃をしたこの男はかなりの手練れであろう。しかしメイズはそんな相手にも一切の恐れを抱かず口を開いた。
「あなたがギニュー特戦隊の皆さんを倒したのですか」
「…お前、フリーザ軍の兵士か。それもサイヤ人だとはな」
「そのサイヤ人などというものは知りませんが、私がフリーザ軍の所属だと分かったということはもしやあなたも…。」
「この俺がフリーザ軍兵士だと?笑わせるな。俺はクウラ機甲戦隊の1人サウザーだ。ギニュー特戦隊とかいう下等な奴らとは違う」
この男、フリーザ軍を見下している。その事実はメイズにピリっとした不思議な不快感をもたらした。
今の感覚は一体なんだったのだろうと不思議に思う。しかし感情を持たないはずのメイズに答えを導き出すことはできない。
しかし今のサウザーの言動でメイズは確信した。ギニュー特戦隊を倒したのはこの男だと。
「フン、気に入らない目付きだな」
「そうですか。…では任務遂行のためあなたを倒させてもらいます」
「随分急じゃないか、変な奴だ。だが…この俺がサイヤ人ごときにやられると思ったら大間違いだ」
互いに構える。メイズの目はサウザーの姿を真っ直ぐと捉えていた。
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