「それより…君たちは誰だい?」
お姉ちゃんはそう言い放った…
「なん…で…」
お姉ちゃんは何もかもに絶望したような真っ黒な瞳で私を見てきた。
お姉ちゃんは私たちを忘れちゃったの…?
「…私は…お姉ちゃんの妹だよ?」
「妹?私の妹はこの子だよ。」
昔の私が目の前に居た。
唯一違うのは猫で無い事。
「お姉ちゃん、私の本体は猫のはずだよ!」
「…何を言ってるんだ?」
「君は僕たちの事も忘れたのかい?」
とインクが話し始めた。
「俺たちハお前の仲間ダ、忘れたのカ?」
エラーも話し始めた。
「お姉ちゃん…思い出して、お姉ちゃんの居場所はここじゃ無いでしょ?」
「私の居場所はずっとココ…何を言っても何をしてもココだよ…」
「ココは夢の中でしょ!寝ぼけないでよお姉ちゃん!」
そういうとお姉ちゃんは黙り込んだ。
「私は…もう…辛い現実を見たくない…」
お姉ちゃんはそう言った。
「…私だって辛かったんだよ、でもお姉ちゃんが居るからもう大丈夫なんだ。」
「…そう、だね…みんなが居れば大丈夫か。」
とお姉ちゃんは笑顔になった。
何処か寂しそうに…
「…戻らなきゃね…私の居場所に。」
「アァ、戻ってこイ。」
「僕たちはいつでも待ってるよ!」
そう私達が言うと現実に戻された…
「あれ、お姉ちゃんは…」
お姉ちゃんの様子を見ると、どうやら起きようとしている。
この様子ならその内起きるだろう…