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「楓。。。」
「お姉ちゃん」
意識が戻ってから2日後、医者の許可がありユリとの面会がやっと出来た。
4年近く植物状態だったユリはまだ充分な体力もなく、力無い声で楓の名前を声に出した。
楓はユリの手を握り、涙をこぼすとゆっくりとユリは楓の頬の涙を人差し指で拭った。
「お姉ちゃん無理しないで、元気になったらゆっくり話そう」
「お母さんと夢で会った」
そういうと看護師が現れ経過観察などに入ってしまった。
楓は13歳の時以来母親に会っていない、祖母と同様にイタコを継ぐことをしなかった母は離婚後、どこにいったか祖母も教えてくれなかった。青森にいるのかそれすらも分からない。
病院を後にした楓は久しぶりにドクのいる研究所に向かった。
「宜しい!久しぶりですね、藍原くん」
満面な笑みでドクが迎える。研究所には中島、アスカ、ミコもいた、皆、久しぶりに楓に会って和気藹々の雰囲気だ。
楓は皆に、ユリの事件の分かったことやユリの意識が戻った事を報告した。
「その面会にきた女性ってお母さんじゃないですか?」ミコはそういった。
「その可能性ありますね、藍原さんの家系っってイタコですよね、血筋的に何らかの能力があってもおかしくないですよ」アスカもミコの意見に同意する。
「父親の欠けた呪術を母親が解いたって事か?」相変わらずキノコカットの中島が発言する。
「藍原くんさえ良ければ、知り合いの探偵事務所に以来しますよ!」ドクが目を輝かせ藍原を見つめる。
久々の案件で皆、うずうずしているのか、楽しそうだ。
「居場所だけ見つけて、その後はどうするか考えればいいじゃないですか?」ドクが追い討ちをかける。
楓は少し悩んだ、楓とユリを捨てた母親、家族が離散しなければそもそも事件が起きることはなかった。しかし悩んだ挙句の果てドクの知り合いの探偵事務所に以来する事にしたのであった。