『あの世にて。』の前のお話。つまり私のあのストーリーの中で一条君が死ぬ前の話です。かなり捏造。腐要素あります。いちさがです。
一条が相良の墓の前に座る。
一条「なァ、相良。」
誰にも届かないのに、誰かに語りかける。
相良『どうしたよ。』
彼、一条の愛する人は、届く筈もないのに返事をした。
一条「…俺が寝てる間にお前は死んじまったよ。愛する奴も守れやしなかった。」
相良『バーカ。俺が恨み勝手に買ったせいだっての、自分のこと責めんな。』
見えやしないのに、聞こえやしないのに、一条の愛する人は笑う。
一条「俺さ、戻ってくるんじゃないかって思って。ついお前の部屋行って、」
相良『おう、』
一条「勝手に、寂しくなっちまった。」
相良『…そうか。』
相良(おれは……こいつを撫でてやることも、慰めてやる事もできやしない。)
一条「じゃ_ぁな、」
相良の耳には、ノイズ混じりの一条の声。
「 あ _ _ て _ 。 」
(……バカ、聞こえねぇよ。)
『俺もだ。』
聞こえていなくても、分かる。
そんな言葉、聞こえやしない筈。
だがふと、一条が笑った気がした。
コメント
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凄い感動しました!