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今日は1ヶ月後に控えているライブのダンス練習。
ヒョンソク 「ここもうちょいキレ欲しいな」
ジフン 「ちょっと揃ってない感じするよなー、」
ドヨン 「たぶん僕…あと0.2秒くらい遅れてる気がする…」
朝光 (〇〇見てるな…)
〇〇 (ちょっと…動きのタイミングがズレてる…)
ヒョンソク 「ねぇ〇〇ちゃん、元ダンサーだったんでしょ?見てて気になったとこある?」
〇〇 「え…わたしですか…」
ヒョンソク 「うん、第三者目線ほしい
遠慮なしで言ってみて」
〇〇 「じゃあ…ちょっと」
〇〇は立ち上がって前にいった
〇〇 「このパートなんですけど…ドヨンさんとジェヒョクさんがちょっと後ろ気味で、そこから全体が引っ張られて見えるかもです。
あと、ヒョンソクさんは逆にちょっと前に出すぎてて…バランスが…」
ヒョンソク 「うわ〜っ、ガチアドバイス!めっちゃありがたい!」
ドヨン 「やっぱ僕ズレてたんだ…!」
ジェヒョク 「サヒや〜妹ちゃんすごいよぉ〜!」
朝光 「せやろ?前にちょっと話してん
あいつ、現場叩き上げやで」
ヨシ 「さすが〇〇ちゃんやな〜。プロの目してたわ」
〇〇 「えへへ…なんか、久しぶりに“ダンス”で人に何か言えたかもです」
(その後、再度ダンスを見直すメンバー)
ジフン 「おお、バッチリ揃った!さすが!〇〇先生!」
ジョンファン 「〇〇ちゃん!また見てね!」
ジョンウ 「これから、毎回チェックお願いしようかな…?」
ハルト 「なあ、今度の振り、先に教えてくれへん?」
〇〇 「み、みなさん…調子よすぎです…!」
(でも、ちょっとだけ――嬉しい)
朝光:(こいつ、やっぱすごいな…)
午前中でダンス練習が終わった。
〇〇はメンバーたちがスケジュールで外に出ているのを見送ってから、
静かにダンスルームに向かった。
TREASUREのダンス練習を見てたら
私も踊りたくなっちゃった。
誰もいない事務所に、
自分の靴音が小さく響く。
スピーカーにスマホを繋いで、
再生ボタンを押す。
流れるのは、かつて自分がステージに立っていた頃に好きだった曲。
〇〇 「…やっぱ、落ち着くな。」
音に体を委ねて、自然とステップを踏む。
軽やかなフットワーク、滑らかなターン。
表情まで一気に踊っていた頃に戻る。
もう汗ばんでいたが、
それすらも心地よかった。
その時――。
「……ん?誰かいる?」
廊下を歩いていたジフンが、
うっすら見える
ダンスルームの灯りに気づいた。
隣にはヨシがいた。
ジフン 「まだ誰か残ってんのかな?」
ヨシ 「ん〜マネヒョンは出てったし、スタッフも誰もいなかったよな?」
そっとドアの隙間から中を覗いた2人は、
踊る〇〇の姿を見て、驚いた表情を浮かべた。
ジフン 「…え、めっちゃ上手いやん。」
ヨシ 「え、マジで?あんな動けるん?」
〇〇はその時、2人の視線に気づいた。
〇〇 「…あっ!!」
慌てて音楽を止め、息を切らしながら
「片付けなきゃ…」
とスピーカーのコードを抜こうとする。
ガチャ🚪
2人が練習室に入ってくる。
ヨシ 「なんで片付けるん?」
ジフン 「俺ら、もっと見たかったんだけど?」
〇〇 「え、いや、あの…恥ずかしいから…」
ジフンはニッと笑いながら手を差し伸べた。
ジフン 「じゃあ一曲だけ、俺らに見せてや。」
ヨシ 「むしろ一緒にやろや」
戸惑いながらも、〇〇は少しだけうなずいた。
そして、3人で選んだのは、
事務所の大先輩、BIGBANG先輩の曲。
音楽が再び流れ出すと、
気づけば3人は自然と動いていた。
笑いながら、間違えながら、でも真剣に。
最後のポーズを決めた瞬間、
全員がその場にドサッと倒れ込んだ。
ジフン 「はぁ〜…疲れたー」
ヨシ 「〇〇、マジで踊れるやん…びっくりしたわ。」
〇〇 「へへ…たまに踊ってるだけですㅎ」
ジフン 「いや、もったいないって。こんなにうまいのに。」
天井を見つめながら3人で笑い合う時間。
外の世界は相変わらず忙しいけど、
この小さな時間が、〇〇にとっては
大きな癒しになった