ーなぁなぁ、霞柱様ってすげぇよな
ーな、あの年で柱になってるし…それに何も考えてなさそうな顔なのに凄く強いもんな
ーあ、そういえば霞柱様に似てる隊士最近見かけたぞ
ー誰だよそれ
ー橘葵ってやつ
ー階級とか知ってるか?
ー俺も詳しくはわかんねぇけどよ、何やら霞柱様と同じく14歳で何も考えてなさそうな顔なんだ
ーおぉ…!
ー鬼殺隊士って何も考えてなさそうな顔のやつらが強いかもな
ー流石にそれはないだろ
───────────────────
『ぐすんぐすん…』
「急に嘘泣きしてどうしたの?」
私には妙な噂が立っている
それは、もしかしたらすっごく強いんじゃね?という噂だ
私には根も葉もないのだが…
これが本当に迷惑で!
日々私は頭を悩ませている
「ほら、頭をスッキリさせる為の薬膳茶」
『私美容には気を使っていないから』
「週3で美白効果のある温泉に通っている人がよく言うよ…」
さっき薬膳茶を渡してきたのは私の双子の妹・橘青葉
ほんっとうに可愛くて愛くるしい妹なんだけど…
「…ていうか、何で私がお姉ちゃんといっつも合同任務しないといけないわけ?」
『まぁまぁ!』
…なんと、反抗期なの
前までは私を見つけるたびに駆け寄ってきたのに…
うぅ…時の流れは早い早い…
だけど、そんな事はどうでもいい
私は本当にあの噂が迷惑で嫌なんだ
『うぅ…階級が辛の故に辛い…』
「変なボケかまさないでよ…」
カァー!カァー!
『っ?!な、何だぁ…桜じゃない…』
私達の鎹鴉は桜っていうの!
「カァー!カァー!任務!任務!合同任務!」
『ご、合同任務?!』
一体誰と…?
「蟲柱・胡蝶シノブ!蟲柱・胡蝶シノブ!」
『…え?』
蟲柱
むし…ばしら…?
「む、蟲柱って…!あのっ?!」
『ハ、ハシラ…コワイ…』
「ちょっと!急に壊れないでよ!」
私絶対足手まといになるし…
「とりあえず!任務なんだから早く行くよ!」
『ハ、ハシラ…コワイ…』
「後で薬膳茶頭からぶっかけるからね」
『エッ…?』
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『…妹よ、どうしよう…』
「何が?」
『自己紹介どうしよう…』
「虫けら以下の質問だよ…適当に名前と階級言えばいいでしょ?」
『私の噂が柱まで知れ渡ってたら…!』
「馬鹿なの?」
だって!よく耳にする噂だし…
『だから階級は駄目なの!言いたくないの!代わりに名前の由来を言うの!』
「植物のタチアオイに因んで橘葵って名前の事…?別に言ってもどうにもならないでしょ」
『自慢したいから』
「自意識過剰だね、びっくりだよ」
「とりあえず!早く行くよ」
『はぁい…』
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妹辛辣w