コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「あら、貴方達ですね」
「蟲柱様、私は橘葵葉です。階級は庚です」
「あらあら、ご丁寧にありがとうございます」
「いえいえ。…お姉ちゃん」
葵葉に少しガンを飛ばされる
何で葵葉って柱相手にあんなに話せるんだろう…
『わ、私は橘葵です』
「あら、最近少し話題になっていますよね」
『そ、そうみたいですねぇ…』
…早くここから抜け出したいぃ…
「…蟲柱様、少し鬼の気配がしますので早く行きましょう」
「そうですね、葵さん、葵葉さん、行きましょうか」
『は、はいぃ…』
「はい…お姉ちゃん」
葵葉はそう言うとまたしてもガンを飛ばした
『み、水の呼吸っ!参ノ型!』
『流流舞い!』
「グゥゥア!!!!」
『た、倒れろー!早く!倒れろー!』
「別に言ってもどうにもならないでしょっ。早く斬って!」
『分かってるってば!』
そう、私ははちゃめちゃに鬼が苦手なのだ
本当に言葉には言い表せない位には苦手なのだ
なんてたって見た目!!
こんな気色悪くて気味の悪い生物なんか斬りたい欲があんまり湧かないんだよ〜!
「はぁ…お姉ちゃんが考え事してる間に斬れちゃったんだけど?」
『えっ!!さっすが我が妹!!私の盾になってくれてありがとう!』
「次言ったら明日の命は無いと思ってよ」
サラッとおぞましい事を言ったけど…
葵葉は本当に強いのだ
階級に見合ってないくらい
「…とりあえず、蟲柱様の所に行くよ」
『分かったってばー!』
「…あら、そちらは片付いた様ですね」
「はい。蟲柱様も片付けましたか?」
「はい」
…ていうか
『す、凄いですね…。こんな量片付けるんなんて…』
「ふふ。照れますね」
蟲柱様はものすんごい美人な顔で微笑んだ
「とりあえず、橘さん達が無事で良かったです」
「いえいえ。それじゃあ宿泊所へ行きましょう」
『うん』
蟲柱様のお陰でここら辺一体鬼は全滅した
本当にすっごいな…
…でも、違和感がある…
スッキリしないような…なんというか…
鬼の気配というか…
「…ゆ…る…さない…」
「…!葵葉さん離れてっ!」
「…あっ…!」
『葵葉っ!!』
ヌルッと葵葉の背後に鬼らしき者が現れた
そして葵葉に大きな手を振りかざす所だった
『葵葉っっー!!!』
段々葵葉が大きい手に呑まれていく
このままじゃっ!
私は咄嗟の判断で葵葉の背中を押した
そして私はその手に呑まれていった
…私って死ぬのかな…
こんなに役立たつで…
あの噂に似合うような剣士になりたかったのに…
葵葉にもまだ言いたいことあるのに…
…私は本当に不憫だなぁ…
「蟲の呼吸…蝶ノ舞・戯れ」
「くっ…ぐぅぅぁぁぁ…」
「…っ葵さんっ」
「お姉ちゃんっっっ!!」
…あ、葵葉の声がする
う…声が聞きづらいくなったし…視界も朦朧としてきた…
本当に…死ぬのかな…?
走馬灯は葵葉が出てきて欲しいな…
「む、蟲柱様っ!お姉ちゃんは助かるんですかっ?!」
「…大丈夫ですっとりあえず止血をしましょう。もうすぐで隠が参りますので」
「は、はいっ!」