「あのさ。もしかして、俺がわざとアルコール飲ませたとか思ってる? ホント誤解だから!」
エイジの声は穏やかだったが、ロメの腕を掴んでいる手は容易に振りほどけないほど力がこもっていた。
「そ……そんなこと、思ってません」
ロメはバクバクと鳴る心臓を押さえながら、努めて穏やかに言った。
「ただ、ホテルの部屋までお世話になるのは悪いし……」
「別にいいって言ってるだろ」
声に苛立ったような響きが混じり、ひやりとする。
先ほどまでにこやかで優しく丁寧だった、まさに『ジョナ様』そのもののイメージがガラガラと崩れていくのが分かり、ロメは唇をかんだ。
『愛染エイジはジョナ様ではない』なんて当たり前のことなのに、なぜか混同していた。
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