TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


着替えるために彼女も一度家に戻り、夕方頃迎えに行った。彼女の着ている浴衣の柄を見て驚いた。白地に特徴的な鮮やかな赤い花。

「ツツジ柄の浴衣なんてあるんだね?」

「いやない。特注したそうだ」

「特注!」

家が立派だからそんな気がしていたが、彼女のうちは相当なお金持ちのようだ。

「夏梅も梅柄の浴衣にすればよかったのに」

「男が花柄って変じゃない?」

「変じゃない。それがフェミニストの思想だ。実際、うちの菊多の浴衣は菊柄だ」

「それも特注?」

「もちろん」

ところで僕の父が買ってきたのは紺地に亀甲柄のオーソドックスなもの。

「夏梅も梅柄じゃなくても、それはそれで似合ってると思うぞ」

似合っているかどうか知らないが、彼女が似合っているというからそれを信じることにする。

今日は父親と弟はいないようだ。心配そうな(どうせ僕が何かしでかさないか心配してるのだろう)彼女の母に見送られて、僕らは隣町に出発した。

loading

この作品はいかがでしたか?

23

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚