久しぶりに更新です。
あっちのシリーズ書いててすみませんでしたほんとに……。
ただ、あれは伏線とかの関係上どうしても頭にあるうちに書き上げたくて、、(言い訳)。
一応進めたのはいいんですけど…3話として書きたかった内容の触りしか書けなくて自分でびっくりしてます。
しかも夕方には書き上げていたのにタイトルが決まらずこの時間になったのも、本当に嫌になります。自分が。
でもわたしが知らないところで待っていてくれた方がいたのは嬉しかったですね。
DM機能がないので(知らないだけ…?)、要求でも文句でもリクエストでも、なんかあったときは全然コメントとかほしいです、 。
青い鳥さんも腐には触れない公開垢ならまあ教えられる垢があるので……。
まあとりあえず、たのしんでもらえるとうれしいです。
「まって、あれって佐野先輩?」
「うそ、なんでここにいんの?!」
「うわやべー、芸能人かよ、あの顔」
そんな言葉しか聞こえない、2年生の廊下。
俺がなぜここにいるのかというと、その通り、仁人に会うためである。
あのあと帰宅した俺は、せっかく仁人に会いに行ったのに連絡先交換も予定の取り付けも忘れたことに気が付き、大事なとこが抜けてる自分に頭を抱えた。
このままだとなかなか関わりづらい。
結局また会いに行くしかないと思い、いち早く連絡を取りたいので1時間目がはじまる前に行くことにしたのだ。
サッカー部エースではあるが俺は部長ではなく、1年の柔太朗以外に他学年に後輩以上の友人がいないためここに来るのは初めてだった。
とはいえ、自分も去年は使っていたのだから変な感覚である。
なぜか野次馬のような2年生徒で溢れた廊下は歩きづらく手こずっていると、サッカー部の後輩を見つけた。
「ね、ちよっといい?」
「佐野先輩!!なんですか?」
「仁人ってどこにいるかわかる?吉田仁人」
「…っあ〜〜〜俺と同じクラスに……なんで佐野先輩が吉田に?」
「いやまあ、ちょっといろいろあってさ、、」
後輩は不思議そうな顔をしているが、俺自身もなぜこんなに仁人に執着しているのか不思議で堪らないのだからしょうがないだろう。
彼に案内されて教室まで向かうと、窓側一番後ろの席で読書をしている仁人がいた。
あんな仁人がすきそうな席勝ち取るなんて、イカサマでもしたんだろうか。
勝手に教室に入り、唇に人差し指を立ててほかの生徒を黙らせながらゆっくりとその猫背に近づく。
かなり没頭しているようで、気づく気配は全くない。
「じーんと!」
その両肩を叩くのと同時に大声で名前を呼ぶと、ビクッという漫画のオノマトペが見えそうなほど驚いて椅子を鳴らした。
「びっっっ、くりしたぁ……佐野くん…」
「ちょっ、驚きすぎだって笑」
大きく開かれた真ん丸の目は、俺に人の心がないんじゃないかと疑っているようだ。失礼な。
「こういうの苦手なんで……佐野くんはどうして…」
「来ちゃった☆」
「いや、え、なんで、」
「昨日、連絡先交換すんのわすれちゃったからさ、このままじゃなんもできないじゃん。インスタおしえて?」
「インスタ…って俺、やってないです」
「え?!」
この時代にインスタをやってない男子高校生が存在するなんて。
それとも俺と交換したくない…?
そう思ったが、嘘をついているような表情ではない。
じゃあやっぱり本当か。
「ちょ、あんまり大きい声……」
「っあ、ごめん、うるさかった?」
「うるさいってより目立ちたくなくて…」
ああ、だから本読んで静かに……。
昨日もみんなに声かけられたって、嫌そうなニュアンスで言ってたもんな。
こんなにかわいいから、なにか嫌な経験があったのかもしれない。
「そっか……あ、じゃあLINEは?さすがにやってるっしょ、QR出せる?」
「やってる…けど、QRってやつは……」
「あー…ちょ、LINE見せてくんね?」
仁人がロック画面もホーム画面も初期設定のままのスマホを開いて、LINEのアイコンに触れるとすぐにスマホを手渡されたので、それを受け取りQRを開く。
人のスマホの関係ないとことかはやっぱあんま見ないようにするけどさ、でもちょっと見えちゃったんだよ。
最初に開いたトークが並んでるあの画面、下までトークルームなかったよ、?
家族含めて、あの画面に入り切るくらいしか連絡取ってる相手がいないってことか……?
こいつの言う「友だちがいない」って、もしかして本当に「少ない」じゃなくて「いない」のような気がしてきた。
そんなことを考えながらQRを読み取り、これまた初期設定のままのアカウントにスタンプを送りつける。
「ん、これでオッケー」
「ありがとう、」
スタンプを送り返そうとする慣れない手つきがかわいくて、やっとのことで1つ送れたときには思わず頭を撫でてしまった。
「……?!」
「あ、ごめん、完っ全に無意識だったわ笑。なんか、かわいくて、?」
「ッえ、かわ…?!」
きーんこーんかーんこーん
チャイムが別れの時間を告げる。
「やっべ!俺、次移動だわ!!ごめん仁人、あとで連絡する!!!」
くっそ、仁人と話すときはなかなか上手くいかない。
時間が流れるのが早くて、話したいこともどんどん出てくる。
でもまあ、連絡手段を手に入れたわけだし、あとはいつでも話せると思えば、まだチャンスはいくらでもあるんだ。今日の成果はデカいぞ、マジでよくやった、俺。
コメント
4件
何回見返しても飽きないのがのーんさんの作品なんですよね、続き待ってます!!
のーんさんの作品大好きです 応援してます‼︎
ありがとうございます最高です!続き待ってます👍