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⚠️注意⚠️
・MOBが出てきます
・病気ネタが含まれます。苦手な人は苦手です。ご自分でのご判断お願い致します
・本当によく知らないので、調べた限りの情報だけで書いているます。読者に医療関係の方が居れば、情報が間違っていても見過ごすか、そっとコメントで教えて頂けるかして下さると光栄です
きんとき視点
br「ふぁ…眠い〜」
kn「早く戻りなよ、きりやんに見つかるよ?」
br「だってぇ」
kn「ほら、軍医も暇じゃないんだぞ」
br「そういえばきんさんってなんで軍医になろうと思ったの?」
kn「あーそれねぇ」
br「教えてよ!」
kn「あのねぇ、軍医としてそばに居ないといけない人が身近に居るんだよね」
br「その人そんなに重症なの?」
kn「んー、患者の情報は教えられないかな」ガラッ
kr「やっぱBroooockここに居た!早く書類やれ!」
br「あ”〜、きんさーん!助けてぇ」
kn「がんばれw」
バタン
…はぁ……
一人になった医務室でため息をつく
俺がそばに居ないといけない人、それは俺の弟でもある、スマイルだ。スマイルは生まれつきの心臓病で、睡眠不足や激しい運動は以ての外だ。
“ねぇお兄ちゃん、俺びょうきが治ったらお兄ちゃんと二人でお兄ちゃんみたいに青くてキレイな海に潜ってみたい……”
これは幼い頃にスマイルが言った夢この夢を叶えてやりたくて俺は医者になった
だけど、スマイルの症状は非常に悪く、残された手段は心臓移植のみ。それは高い技術とリスクが必要で、俺みたいな低レベルの医者ではとても出来るようなことでは無い。だから別に主治医がいて、一応なんかあった時用に連絡先も交換している。
けれど、スマイルはシャークん.Nakamu程では無いが、小柄で、体が弱いのでなかなかスマイルの体に合った心臓が見つからない。ドナーさえ見つかればオペをして治してやれるのに現実はそう甘くない
スマイルからは兄弟である事、心臓病である事はよっぽどの事が無い限りみんなには言わないで欲しいと言われてるのでまだみんなには言ってない
そんな事を考えていた時だった
インカムが赤く点滅したのは_____
na「きんとき!!スマイルが食堂で倒れた!!!」
壁に掛かっていたAEDを抱えて食堂に突っ走る
Nakamu視点
物凄い足音と共にきんときがやって来る
br「きんとき!!おでこ触っても熱くなかったんだけど風邪じゃないのかな?!」
kn「どいて!!!!」
これまた物凄い声量できんときが怒鳴る
するときんときがオレンジ色の箱を開いて処置を始めた
WT-kn.sm「え……」
きんときの行動に動揺するだってあれってよくドラマとかで見るAEDってやつだよね…心臓が悪い人とかが使う……
きんとき視点
AEDの電源を入れて心臓マッサージをして指示を待つ。周りのみんながびっくりしてるが今はそれどころじゃ無い
しばらくすればすぐに電気ショックの指示が出る。シャツのボタンを外して電極パッドを右前胸部と左側胸部に貼る
kn「みんな離れて!」
周りに誰も居ないのを確認してショックボタンを押す
スマイルの体がビクッと動く
kn「誰か救急車呼んで!Nakamuは俺のポケットにスマホが入ってるからそれ取って連絡先に”主治医”っていう番号があるからかけて!」
心臓マッサージと人工呼吸を繰り返しているとサイレンの音と共に救急救命士がストレッチャーを押してやってくる
その人達にスマイルを預けて驚きっぱなしのみんなに言う
kn「すぐそこの大病院に行く!俺は救急車乗るから先行ってるね!」
na「ちょ、きんとき!!」
なんか呼ばれたような気がするが無視して出ていく。こっちには大事な弟の命がかかってんだ
〜病院にて〜
後からみんなが来て廊下で主治医が出てくるのを待つ流石に一人は城に戻った方がいいんじゃない?と言ったが、あんな光景を見たあとだからか、通用しなかった
しばらくして目の前の扉が静かに開いて主治医が出てきた
kn「先生!スマイルは?!」
医「一命は取り留めました。呼吸も安定しています。まだ眠っていますが、どうぞお入りください」
すやすやと眠るスマイルの横にはベッドサイドモニタ。横にあった椅子に座ってスマイルの頭をゆっくりと撫でる
kn「よかった……」
「……。」スゥースゥー
スマイルの寝息と機械音だけの気まずい空間
それを最初に破ったのはBroooockだった
br「ねぇ…きんとき……?」
kn「…なに?」
br「そ…の…、スマイルは?大丈夫…なの?」
kn「……大丈夫じゃ…ない…」
na「ねぇ…教えて?…きんとき、俺達もこんな状況を、こんなスマイルを、放っといてって言われても…無理だし…何より!…心配…だから……ね?」
もう…しょうがないよね……
kn「スマイルは、生まれつきの心臓病なんだ…」
kr「心臓病……?」
kn「そう…Broooock?この間そばに居ないといけない人が身近に居るから軍医になったって教えたよね?」
br「じゃぁ…それが…スマイル……?」
kn「そゆこと」
sha「待って、じゃあきんときはこの城を立ち上げる前からスマイルの心臓病知ってたってこと?」
kr「そうじゃん」
kn「それはッ…ねぇ……」
na「教えて?……きんとき?」
kn「でもッ……」
sm「俺ときんときは…兄弟……」
全-sm「スマイル!!」
突然聞こえたその声は先程まで眠っていた弟のもので
kn「スマイル…大丈夫?……ってかそれ言ってよかったの?」
sm「もう限界だろ、いつかは言わなきゃ行けない事だし」
kn「でも……」
sm「いいよ…」
br「ねぇ…スマイルは、治る…んだよね……?」
sm「さぁ、どうだろうな」
na「え…どういう事……?」
sm「死ぬかもしれねぇって事」
kr「ッ……お前!…そんな簡単に死ぬとか言うなよ!」
sm「別にいいだろ、事実なんだし」
sha「スマイル…!お前が倒れてきんときがAED持ってきた時俺らがどれだけ心配したのか分かってんのか!!」
na「やだよ俺!スマイルが死ぬなんて!絶対やだよ!!」
みんなが怒鳴り始めた頃にドクターストップがかかってみんなは帰った今病室に居るのは俺とスマイルだけ
kn「スマイル…」
sm「なに…?」
kn「さっきみんなに言ってたの、本気…?」
sm「……」
kn「答えて…?スマイル」
sm「俺だって…あんな事、言いたくなかった……」
sm「怖いもん、死ぬなんて…みんなと離れちゃうなんて…やだ……」
kn「じゃあなんであんな事言ったの…?」
sm「みんな優しいから…俺が弱音を吐いたら…俺が泣いたら……絶対心配するじゃん…」
kn「だからあんな開き直った態度を取とったんだね」
sm「うん…」
kn「いいよ…今は泣いて、俺しか居ないから。溜め込むのは良くないから…好きなだけ弱音を吐いていいよ?」
sm「グスッ…お兄ちゃんッ…俺……死んじゃうの…?やだ…まだみんなとッ…一緒にいたい…離れるなんて…嫌だよ…生きたい……ヒグッ」
腕の中で泣き続けるスマイルの頭を撫でる。周りはスマイルをメンタル鋼で泣く事なんて滅多に無いと思われているが、スマイルは幼い頃から泣き虫でいつも泣いては俺の所に来て眠っていた
ほら、今だって泣き疲れて眠ってる
kn「おやすみ、スマイル…絶対死なせないから安心してね……」
あれからもスマイルの症状はおさまらず、入院生活する事になった
症状は非常に悪く、常に生死の狭間で生きている
Nakamuが気を利かせてスマイルの部隊に事情を話して確実に8時間の睡眠時間を確保してくれて、我々国日常国、運営国、赤髪国、などにドナー情報の提示を要求してくれた
スマイルは気まずそうだったが仕方が無い。これに関してはNakamuに感謝だ
そんなある日_______
朝の5時頃、スマイルはまだ寝ている時間帯だ
na『きんとき!!今すぐ総統室来て!!!!』
パソコンの画面の向こうには赤髪国のともさん
tm『あ、きんときさんだね?』
kn「は、はい…」
tm『うちの国の病院に一人臓器提供されている患者さんが一人居て、今日生命維持を止められたんだって』
tm『御本人さんも臓器移植の意志は持ってるから』
tm『そっちの大病院にその心臓を送るから、それで…どうか…スマイルさんを……』
kn「はぁッ…!…ポロッ…ありがと…う…ござい…グスッますッ…」
kn「ヒグッ……ウゥ…グスッ…グスッ……ヒック…グスッ」
kn「何と、お礼を…もうしたら、いいか…グスッ」
kn「どうか…お礼をッ…させて下さいッ……」
tm『じゃあ…スマイルさんが完全に良くなって体調が安定したら……おめでとうって、お疲れ様って、パーティー開こ?』
tm『ドナーの家族にも会って貰いたいし、開催場所は俺の国でいいね?』
kn「それで…いいんですか……?」
tm『うん!元気になったスマイルさん見たいし、』
この方はどこまで優しいのだろうか
tm『それに_______』
tm『俺の城の近くに綺麗な"海"があるから』
kn「え……なんで……それを……?」
海に連れて行ってやりたいという事はスマイルと俺しか知らないはず…
それなのに……
なんで……?
tm『ふふ、何でだろうね』
tm『じゃあ、スマイルさんによろしく伝えておいて』
tm『手術の健闘を祈ります…』
kn「はいッ……」
不思議で仕方がなかった
いつともさんにスマイルと海に行きたいという事を伝えただろうか
まぁ、そんな事より今はスマイルだ…
折角神様が与えて下さったこの奇跡を…逃す訳にはいかない……
〜翌朝〜
sm「んん…」
kn「おはよ、スマイル」
kn「スマイル、よく聞いて?」
sm「ん?」
kn「良いニュースと悪いニュースどっちからがいい?」
sm「じゃあ…悪いニュースから……」
kn「入院期間がもっと延びた……」
sm「え……?そんなに…悪いの……?」
kn「…次、良いニュースね?」
sm「うん……」
kn「ドナーが…来た」
sm「……え…?」
kn「心臓がッ……きたッ……!」
sm「え?…」
kn「手術が…出来るッ……!」
sm「……俺…生きれるの……?」
kn「うん…!」
sm「しなない……?」
kn「うんッ」
sm「ほ…とにッ……?」
kn「大丈夫…!」
kn「Nakamuが色んな人に聞いて、赤髪国に一人居たんだって…」
sm「そっか…嬉しいけど…申し訳ないな…」
kn「ダメだよしょげちゃ!スマイルがそんな事言ったら、みんなも、情報共有してくれたNakamuも、探してくれたあかがみんの皆さんも、ドナーになってくれた方も、その家族も、何してたんだろってなっちゃうよ!」
sm「そっか…そうだな…ごめん……」
kn「スマイルはスマイルでいなきゃ」
sm「……わかった」
kn「ふふ…ほら、笑って笑って?」
sm「えぇ……?」
kn「もう、口角上げるだけでいいのに…」
kn「ま、手術成功したら一緒に笑おうね?」
sm「うん…!」
kn「さ、手術受けられるようにしっかり休んでね、また後で来るから」
sm「わかった」
彼の返事を確認して病室を出る御守りでも買ってこようかと思い、城を出る神社に着いて、五円お賽銭をして手術成功祈願の御守りを買って再びスマイルのもとへ、
kn「スマイル〜来たよ〜?」
sm「うん」
kn「はい、これ」
sm「御守り?」
kn「手術成功祈願、俺達も祈ってるから、スマイルも頑張ってね」
sm「…!……ありがと」
kn「ふふwどういたしまして…」
sm「うん…」
病院ではもう手術の準備が始まっているドナー心臓は4時間以内が望ましいが、強いて言っても4〜6時間以内に移植しなければならないスマイルの調子に合わせてドナー心臓が送られて来る
〜4時間後〜
kn「スマイル!!大丈夫だから、頑張れよ…」
ストレッチャーに横たわるスマイルに声を掛ける
sm「行ってくるね…お兄ちゃん……」
kn「スマイル!!無事に戻ってきたら…2人で……」
sm.kn「海に行こうね…!」
オペ室のランプが赤く光る___
俺は一人病室に戻り、サイドテーブルの上に置いてあった御守りを強く握って祈る……
神に祈る……
天界から見ているであろう神に……
スマイルの命を救ってくれと……
静かな特別病室の扉が水色の靴を履いた足によって開かれる
Nakamuだ
と思ったら後ろにBroooock、シャークん、きりやんも居た
4人とも両手にでかいダンボールを抱えてる
na「きんとき…!スマイルは?」
kn「今、手術の真っ最中だよ……」
br「そっ……か…」
kn「みんなして何持ってるの?」
na「これ見て!!」
箱の中を覗くと……
花束、色紙、千羽鶴、御守り、御札など、色んな国からお見舞い品や、メッセージが大量に入っていた
kn「これ…全部……スマイル宛……?」
na「そう!ドナーが居ないか色んな国に声掛けたでしょ?したらその国全部から届いたの!」
kn「ほん…とに……?」
br「うん!」
嗚呼、神様……こんなにも大勢の方々が願ってくれているのだから……
お願いです…
俺の大切な……弟に……どうか……希望をッ……
どれぐらい経ったのだろうか……
何故かは分からないが急に体がオペ室に引き寄せられた
みんなも後ろから追ってくる
オペ室の前に着いた瞬間…ランプが消えた
扉が開き、スマイルが乗ってるであろうストレッチャーと同時に、主治医が出てくる
kn「せ…先生!手術…は……?」
とりあえず、と、部屋に案内され、主治医に目をやる
医「…手術はッ……」
俯いて手を強く握る主治医
WT-sm「……え…?」
無駄に溜める主治医…
医「無事ッ…成功致しました……!」
……。
せいこう…
せいこう……?
せいこう……!?
成功……!?
ガタッkn「ほんとですか!?先生!!?!」
医「はい…!この20年間お疲れ様でした…!」
WT-sm「良かったぁ…」
何年ぶりだろうかこんなにも安定した安心をいだけたのは
医「まだ意識は戻っていませんが、状態は非常に良いです」
na「みんなの思いが届いたんだね…」
kr「あいつ…陰キャしてる癖にめっちゃ大事にされてるじゃん」
kn「うん…じゃあ俺はここ残るから、みんなはもう帰りな、意識戻ったら連絡する」
sha「わかった…」
br「じゃあ、スマイルをよろしくね」
そう言ってみんなは帰ってった
ダンボールから何枚か色紙をとって読んでみる
らっだぁ運営
らっだぁ
スマイルぅー心臓病だなんて知らなかった…大変だったね、絶対治るから大丈夫だよ!怖かったらきんときお兄ちゃんにでも抱きついとけ!
金豚きょー
心臓病かぁ〜大変やな、でもきっと治るで!スマイルはまだ若いし!希望あるから、諦めたらあかんで!
緑色
俺スマイルさん寡黙でちょっと怖かったんだけど、スマイルさんもスマイルさんで大変だったんだね、ごめんね。話し掛けてくれればいつでも対応するから、今はゆっくり休んでね(❀╹◡╹)b
コンタミ
心臓病かぁ〜なった事ないから俺にはどんなのか分かんないけど大変だったね、あんまり関わった事ないけどいつでも雑談誘ってくれていいからね〜
レウクラウド
そんな思い病気背負ってたのにらっだぁが振り回しちゃってごめんね、きっと治るから、元気になるから、頑張ってね
○○の主役は我々だ!
グルッペン・フューラー
知らなかったゾ…そんな状態で内ゲバなんかに誘って悪かった。スマイルも遠慮せずに言ってくれて構わないから。今はしっかり休息をとってくれ
トントン
うちのグルッペンが内ゲバになんか誘って、ほんとに申し訳ないです。スマイルさんもお気遣いなく言ってくれて構わないので今はしっかり休んで下さい。
オスマン
スマイルさん〜あんまり関わる事が無かったんで知りませんでした。しっかり休んで疲れを取ってください。治ったらお茶でもどうですか?
エーミール
こんにちは心臓病なんて重い病気を背負っておられてるのにウチの連中が無理に内ゲバさせてしまって申し訳ないです。今は充分に休んで下さい。完治する事を願っています。
ひとらんらん
こんにちは、あまり関わる事が無かったので声を掛けなかったんですが、そんなに重い病院と戦ってたんですね。絶対に治りますから、しっかり休んで下さい。
しんぺい神
心臓病だったの?言ってよー、出来る限りの事はやったのに〜。とりあえずお疲れ様、手術後は注意しないといけない事がいっぱいあるから気を付けてね?特に薬の影響で体の免疫力下がるから風邪の対策は必須だよー、あと避けた方がいい食べ物は
生の肉・魚(刺身)・にぎり寿司ドライフルーツ調理後2時間以上たった食品発酵食品(生味噌類・納豆)煮沸していない漢方薬カビを含んでいるチーズアルファルファ豆他の種の新芽期限切れの全ての食品生の木の実自分で漬けた漬け物グレープフルーツジュース
とか、手術後でも拒絶反応起こしたらどんどん振り出しに戻ってっちゃうから本当に気を付けてね?じゃあしっかり休んで〜
シャオロン
スマイル〜俺らの知らんとこでそんな重い病院と戦ってたんやな手術お疲れ様、しっかり休んで自分の体大事にしろよ?
ゾム
スマイルー!お前なんで言ってくれへんかったんや!周り気にせんでいいから、自分の体に無理させたら元も子もないぞ?しっかり治してまた顔見してや!
ロボロ
スマイル!言えやお前!言ってくれたら大先生の書類の手伝いさせんかったのに!ええか?今は完全に治った訳でも無いから大人しくしてろよ?書類大変やったら俺と大先生で引き受けるから、静養してな
鬱先生
スマイル〜ほんまごめん!!俺の書類手伝ってもらって体に良くなかったやろ?ほんとに!無理やったらきんときお兄ちゃんに「鬱先生が書類押し付けてきた〜」ってチクりなさい!分かった?なんなら治るまでお前の書類俺が引き受けるから!ちょっとロボロにも手伝ってもらうかもしれへんけど…とりあえず、安静にしてな?
コネシマ
言ってくださいよースマイルさん〜ええか?無理するといくらそれが小さな事でもどんどん溜まってくんやから、ちょっと周りに手伝ってもらって自分の体を大事にする方が周りも嬉しいと思うで?無理して体壊されたらみんな悲しむで?ちょっと仕事をやってもらうぐらい誰も迷惑だなんて思わんからな?お疲れ様、お安静にな〜
ショッピ
お久しぶりです何やってるんですか、言ってくれなきゃ分かりませんよ…無理して体壊したら元も子もありませんからね?どうか安静にしてください
チーノ
何をやってるんですか!心臓病?!安静にしてなあかんやろ!ええか?スマイルの事だから周りに迷惑掛けたくないみたいなこと考えてるんやろうけど、全くそんな事ないから俺らの事頼ってくれて構わへんで?とりあえず今は安静にな?
2枚読んでもまだ色紙は七八枚残ってる少し疲れたのでサイドテーブルに伏せて眠りについた
どれぐらい経ったのだろうか体に揺さぶられてる気がして目を覚ます前を見ると俺を起こしたのは看護師さんである事が分かった
kn「すいません、起こしてもらっちゃって」
看「いえいえ、それで、今、スマイル様の意識が戻りました…」
kn「!!…ほんとですか!?」
看「はい、医師からも少しの時間だけなら話しても良いと許可が下りましたので、どうぞ中へ」
看護師に付いて行ってICUに入るスマイルはたくさんのチューブやドレーンに繋がれていて薄らと綺麗な菫色の瞳を覗かせている
kn「スマイル!俺だよ?きんときだよ?お兄ちゃんだよ?分かる?大丈夫?」
sm「ふw…分かるから、落ち着けって」
kn「あ…あぁ…うん」
kn「で?体調は大丈夫なの?」
sm「あぁ、今んとこ、多分な…」
kn「あ”ぁ〜、でも良か”った”ァ〜〜」
sm「なんだよw」
kn「いや冗談抜きで!生きてくれて良かったぁって」
sm「いや…wそんなにか?」
kn「本当に!俺の大事な大事な可愛い可愛い弟が死んじゃったらどうしようかと、」
sm「えへぇ↑?……//////」
kn「あれ?w照れちゃった?w」
sm「……。//」
kn「……。」
sm「……。」
kn「傷が、塞がったら……海……行こうね……」
sm「…う…ん……」
最後に返事をして再び眠りについたスマイルそりゃそうだよなぁ……今まで頑張ってきたもんね……
お疲れ様……
…ゆっくり休んで……
……スマイル……
スマイルの頭を撫でながら俺も眠りについた
周囲から話し声が聞こえて目が覚める
kn「んん…」
sm「あ、きんとき起きた」
医「おはようございます」
kn「おはようございます」
医「では、手術後についてお話しさせて頂きますね」
kn「はい…」
医「もう暫くすれば人工呼吸器のチューブが抜かれます。手術後状態が安定すれば、2日目以降には胃管が抜かれ、水分、流動食が開始になります。寝たまま下肢を上げる、座るなどからリハビリが始まります。腎機能の低下により人工透析を必要とする場合があります。移植直後に超急性拒絶反応がおこることがあります。多くは、ドナーに対する抗体をもともと持っている場合に起こります。日本ではドナーに対する抗体を持っていないかどうかをスクリーニングした上でレシピエントが選定されるので、これまでに報告例はありませんが、万が一発症すると、急激な心不全により、心臓が動かず機械的循環補助などが必要になることがあり、血漿交換や抗体を産生するBリンパ球の働きを抑える薬剤を投与すると治ることもありますが、重症な場合には、再移植をしなければ助からないこともあります。」
kn「再手術……」
後半は何言ってるのかさっぱり分からなかったが”再手術”という単語に反応した
医「はい、まぁ言ってしまえば振り出しですがスマイルさんの手術後状態からしてよっぽどの事が無い限りそれは無いでしょう」
kn.sm「ほっ…」
びっくりしたぁ〜
医「はい、手術後3~5日目に集中治療室から移植病棟の個室に移ります。食事もお粥から、徐々に普通食になります。果実も含む生もの、グレープフルーツは禁止です。立つこと、ベッドサイドでの排泄、歩行など徐々にリハビリを行っていきます。順調であれば手術後3、4日もすれば病室の中を歩行することが出来ます。」
グレープフルーツ…しんぺい神さんも言ってたな……
医「7~14日目以降には一般病棟の大部屋に移動となることもあります。この頃になると病棟内を歩行していただけます。病棟内のトイレを使用してください。X線検査などの外出時は、マスクを着用してください。拒絶反応で心不全などの症状がでてしまうと、すでに心筋組織がかなり障害されていますので、症状が出る前に拒絶反応の有無を調べるために、移植後早期には、頻回に心筋生検を行います。初回は手術後7日目に行います。その後、1カ月目までは週に1回程度の心筋生検があります。免疫抑制薬の量が院外に出ても安全なレベルまで減量され、心機能が安定し体力が回復したら、退院となります。」
主治医の話はほとんど右耳から入って左耳から抜けてったがまぁ何となくは分かった
主治医が出ていってスマイルと2人になる
kn.sm「…….。」
sm「……きんとき…」
kn「ん……?」
sm「……。」
sm「……ありがとう…。」
kn「俺も、ありがとう……」
sm「…え……?」
kn「生きててくれて…ありがとう……」
sm「いや…きんときのお陰だよ…」
kn「へへっwそうかな?w」
sm「うん …」
kn「さ、元気になったらパーテーだって、」
sm「パーティー?」
kn「そ、ともさん主催で退院おめでとうってやるんだって」
sm「そうなの…?」
kn「スマイル主役だからね?」
sm「え、マジで…?」
kn「3ヶ月か〜、長いけど、一緒に頑張ろうね」
sm「うん……!」
そして_______
[newpage]
3ヶ月後_______
kn「退院おめでとう…!スマイル」
sm「うん……!」
医「では、退院後の生活には充分にお気を付けくださいね」
kn.sm「はい……!」
kn「帰ろっか、スマイル」
sm「うん」
城門をくぐって城に入る
スマイルにとっては3ヶ月ぶりの白尾城ぐる〜っと一通り見て回って今は中庭でベンチに座ってる
俺はメンバーにインカムをいれるスマイルはまだインカムをつけていないので大丈夫
kn『こちらきんとき、聞こえる〜?』
na『聞こえるよ〜』
kr『どうかした?』
br『スマさん退院したでしょ?今どこ?』
sha『一斉に喋んなお前ら』
さすしゃけ、よくやった
kn『うん、退院したよ。今は中庭のベンチで休憩中』
kn『で、もうすぐ昼食でしょ?スマイルが食べられない物全員のスマホに送っといたから見といて』
br『え?食べられない物とかあるの?』
kn『うん、特にきりやん、お前にスマイルの命掛かってんだぞ?』
kr『え、めっちゃ責任重大じゃん…』
kn『そ。で、スマイルだけ違う料理とかだと居心地悪くなっちゃいそうだからなるべくみんな同じ料理にして欲しい』
kr『了解』
br『大変だね、』
kn『うーん、でもしょうが無いから。じゃ、スマイル連れてそっち行くね〜』
na『やった〜スマイルに会える〜』
kn「行くよー、スマイル」
sm「ん、」
食堂に着けば、スマイルの帰りを今か今かと待っていたNakamuとBroooockがスマイルに飛びつく
br「おかえりぃ〜スマイル〜」
na「スマイル退院おめでとう〜」
sha「スマイルがスーツ着てるw」
kr「ねw」
そっか、お見舞いの時もずっと病衣しか着てなかったもんね
br「良かった〜退院出来て…」
na「よし!お祝いだぁ!」
kn「wいいけど9時には終わってよ?」
na「了解!」
その日は夕方からみんなでお祝いをし、9時半頃にスマイルは寝た
〜1ヶ月後〜
ー赤髪国にてー
tm「それでは皆さん、お手持ちのドリンクの用意はよろしいでしょうか」
「大丈夫でーす」「はーい」「おっけーです」
tm「それでは、スマイルさんの手術成功、退院に、乾杯!!」
「カンパーイ!」「いえーい」「おめでとう〜」「Foooooooooooooo!!!!!!」
sm「めっちゃ恥ずい//////」
kn「だろーね」
kn「顔真っ赤じゃんw」
sm「だって…///」
tm「いたいた!2人ともこっちこっち!!」
急にともさんに手を引かれる
kn「わ!ちょ!ちょ!ちょ!あばっ!?」
ドテーん!!
走るのかと思ったら歩くもんだから盛大にコケてしまった
tm「えぇ!?大丈夫!?ごめんね?」
kn「大丈夫ですw」
「wwwwww」「きんときって転ぶんだw」「大丈夫?」
sm「立てる?w」
kn「立てるわ!w」
tm「よし、行こっか」
ともさんに案内されたのは更衣室そこで水着を借りて海へと向かう
tm「ここ抜ければすぐだよ」
sm「……。」
さっきからソワソワしてるスマイルちょっと面白い…
tm「着いたッ!!」
ともさんのその一言で前を向く
目の前には水平線の彼方までずうっと広がる青い海。
波打って太陽光を乱反射する海はスマイルの瞳と同じでキラキラと光り輝いている
〜一方〜
ーパーティー会場にてー
ut「凄いなぁ、人間の目ってあそこまでハイライト入れられるんや」
pn「なんか…おもちゃ屋さん連れてきてもらった子供みたいw」
「確かにw」「あ〜w」「こwどwもw」
監視カメラで見ていた皆さんでした
kn「ゆっくりでいいからね?」
sm「うん…」
スマイルの手を持ってゆっくりと海に入って行く
スマイルが転ばないように……
万一転んでも支えられるように……
あ。
kn「うわっ!!」
また転けた
灯台もと暗しだ
tm「おっとw気を付けて?w」
kn「ありがとうございます…w」
ライフジャケットを着てボートで足のつかない所まで行くともさんと俺でスマイルを支えながらそっと海に入る
kn「スマイル大丈夫?」
sm「凄い…浮力でここまで重力が弱くなるんだ……」
いや最初に思い付いたことそれ?w変わり者にも程があるだろ
tm「一応ボートにAED乗ってるからシュノーケルつけてちょっとだけ潜ってごらん」
そう言われたのでちょっと潜って見ることにした
シュノーケルをつけて顔を水面につける
そこには_______
青い海を背景に舞い踊る魚達
色とりどりで様々な形の魚達が海藻やイソギンチャクを使ってかくれんぼ
チラッとスマイルの方を見ればシュノーケル越しでも分かるキラキラとしたアメジストの瞳
海という無知だった世界に夢中だ
そんな昔に戻ったような愛らしい弟を眺めていると…
sm「きんとき……」
彼に名を呼ばれた
kn「ん?どうかした?」
ニコッと返してやる
すると彼の口から発された言葉は_______
sm「ありがとう……お兄ちゃん……」
kn「こちらこそ…生きてくれて…」
kn「産まれて来てくれて……」
kn「ありがとう……」
そんな二人だけのゆっくりな時間をともさんは優しく見守っていてくれた
kn「そう言えばともさん?」
tm「ん?」
kn「俺スマイルを海に連れてってやりたいなんて言ってないのに何で知ってるんですか?」
tm「あー…じゃあ二人には特別に教えてあげる」
kn「え?」
tm「俺ねぇ、小さい頃から不思議な力を持ってて、相手の思ってる事が音声越しでも画面越しでも分かるんだよね」
sm「え…すご……」
tm「あかがみんしかまだ知らないんだけど」
kn「え、なんかすいません…」
tm「ううん!全然へーき!」
tm「その代わり…」
sm「その代わり?」
tm「3人だけの秘密だよ!」
kn.sm「はい!」
ーそれからちょっとしてー
kn「スマイルー?入るよー?」
sm「んー」
返事を聞いて中に入ると、スマイルは箱のような物を漁っていた
kn「何してるの?」
sm「俺の宝箱、この間海行った時に拾った貝殻追加しようと思って」
kn「へぇー、あ、御守りも入ってる」
sm「うん、シャケにもらった四葉のクローバーとか、Nakamuにもらったキーホルダーとか、__ _ ____」
長くなりそうwでも、これ聞いてるとスマイルも結構愛されてるんだなって思う
…嗚呼、神様……
こんな俺に…こんな愛らしい弟を授けて下さって…
ありがとうございます……
俺はいつも…幸せです……
どうかこの幸せを……
ずっと、続けて頂きたいです……
この幸せが……長く続きますように……
20年間戦い続けた彼に……どうか……
“平和”な日々を……
END