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自覚してからは時間がすぐに流れていくような感じがして、段々私は矛盾するようになった。
バレたくない、バレたらどうなるか分からない、叶うわけ無い、から冷めようとした。でも冷めようと思えば思うほどズブズブ沼にはまって、気持ちが一致しなくなってきた。
「諦めたい」と思っているくせにどこか心の底では期待している自分がいて、いつでも先輩を探すようになって、見つけたら嬉しくて、話せたら1日がとても楽しく感じて。まるで今までの私が私じゃなかったように思えてきて。どうやら私はこの片思いのせいでおかしくなってしまったようだ。
そしてある時、私と同学年の子が❄先輩を好いているという噂を聞いた。僕は恋愛系統の事情に疎く、噂もあまり信じていなかった。しかし、その子はそこそこ…いや、結構口が軽い子で、それはすぐに広まった。そしてそれは嘘ではなく本当だということも分かった。その子は、どうやら塾が同じで少し困っていた所を助けてもらい好きになったらしい。
元からモテそうだとは思っていたけれど…やっぱりモテる。ノリがよく、分け隔てなく接する上に、顔も良い。そりゃモテるか…。分かっていたけれど、実際に聞くとモヤッとする。
早く冷めてくれればいいのに。
…なんて私が思ったり、言う資格など無いけど。諦めようとしているくせに諦めきれないし、すぐ期待する。
誰かに言うわけにもいかなくて、私の心には少しずつ何かが積もっていった。
そんな片思いを自覚して、矛盾だらけの1年生はあっという間で終わり、私は2年生に進級した。
2年生になると少しずつテストが重要になってきて、流石にノー勉ではきつくなってきた。でも、私の心配事はそれではなかった。
心配事というのは先輩が3年で引退したら多分、もう話せないかもしれないということだった。いやLINEはつなげてはいるけど…。あれ以来LINEは動いていない。特に話す内容も無いからしょうがない。なんて理由をつけて今の現状に背を向けることしかできなかった。
でもある時、変化が起きた。何故か遭遇して話した後、先輩がLINEで話しかけてくるようになったのだ。…何故急に…?別に嬉しいからいいけど…。と言ってもLINEの内容は単なる煽り合い。先輩にとってはただのLINEでも、私にとってはなんだか少し片思いが救われた気がした。
諦めたい、なんて思いは口先だけで、本当は両思いになりたかった。でも、叶うわけ無いから、相手に迷惑かけるからという理由で逃げていた。だけど、いつの間にか好きバレさえしなければ気まずくはならない関係になっていた。言うなれば友達だ。だから私はもうこのままでもいいやとさえ思うようになった。
時計の針は一時半に差し掛かっていた。