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健人くんは、深呼吸をした。
そして、私にこう言ったんだ。
「七葉―――!」
「!」
「俺と―――」
“もう一回、付き合ってくれませんか。”
「!!」
『もう一回』―――。
その言葉に、私は息を呑む。
___裏切られるのが怖い。
そう、私は一回裏切られている。
しかも、健人くんに―――。
本心は違ったけど、実際は裏切られているのと同じだ。
だから、信用は出来ない。
分かってる。
「っ…(でも―――!)」
私がずっと悩んできた、その内容。
それは―――、
『復縁するためには、どうすれば良いか?』
だ。
―――たった今、復縁出来るチャンスが訪れた。
これを断ってどうする―――!
返事は一つだ。
「もちろんですっ!!」
「! 七葉―――、、」
嘘だ、と言わんばかりの表情の健人くん。
そんな彼に、私は更に言葉と続ける。
「――だって、フラれた理由が優しすぎるんだもん____っ。」
「ズルいよ……っ!」
「!」
こんな理由でフラれたとは思ってもみなくて、春人から話を聞いた時は驚いた。
同時に 私があんなに怒った時間が無駄だとも感じたけど、正面から向き合って話すことは 大切だと肌で感じれた。
だからこそ、もう一度付き合いたい―――!
前からずっと分かってた。
私が好きなのは、健人くんだけだって。
他の人を好きになれないのは、健人くんという存在があるからだって事も―――。
もう一回、好きって伝えたい。
健人くんからの、健人くんだけの愛が欲しい。
私はそんな欲まみれで、少し情けなくなった。
―――でも、きちんと話さないと 健人くんが困ってしまう。
私は、覚悟を決めて話した。
「健人くんっ…… もう、裏切ったりしないよね―――?一人ぼっちに、しないよね……?」
「絶対絶対絶対絶対しないっ!!! 信じて下さいっ―――、、」
「―――健人くんが約束をきちんと守れる人ってこと、知ってるから。安心して!」
「! ありがと……っ」
「うん! だから、もう一回言っても良いかな___?」
「?」
「大大大好きっっっっ―――!!」
「!」
私が 一回目の告白の時に言った言葉―――。
こんな事、二度と言わないと思ってた。
でも、まさかの二度目が訪れて―――。
同じ人と、“二度目の恋”をした。
そんな私は、今―――
幸せに、満ち溢れています。
“二度目の恋は、とろける甘さ。”
〜〜〜〜〜 完 〜〜〜〜〜