テラーノベル
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血の匂いは1度付くともう取れない、ということを知ったのは10年前。親を殺した悪魔狩りを返り討ちにしたときだ
その日は晴れていた
別に晴れが嫌いと言う訳では無いがなんとなく浮き足立った気分だった
というか嫌な予感がしていた。
まあその予感は当たっていたのだが
家に帰ると誰かが居た
悪魔狩りだ
悪魔は忌み嫌われる存在
それはひとえに過去に悪魔が人間や他の種族を虐げてきたからだ
でもそれは1部の悪魔だけ
…などと言っても人間達は聞く耳を持たないだろうが
だからこそ悪魔狩りは生まれたのだ
悪魔狩りは悪魔を殺す
俺は何もしていないのに
悪魔を殺せるそう思ったのだろう、悪魔狩りどもは俺を見るなりナニカを投げ捨て嬉しそうな顔をした
放り投げたのは何か、
俺にはすぐ分かった。
それは親の頭部…いや頭部だったモノだ
目の前が真っ黒に染まった
その後はあまり覚えてない
だがこれだけは言える
両親を殺した悪魔狩りを「俺が」殺した
親を亡くした俺は宛もなく街をふらついていた
街の連中からは悪魔という理由だけで除け者にされた。殴られたし蹴られた
そこで俺は確信した
こいつらは俺と見ている世界が違うんだ。と
俺はアイツらを心底辟易した。
同時に希死念慮を初めて抱いた
この世界は救えない
俺に生きている意味など無い
ああ、死にたい
そんなとき魔王サマの噂を聞いた
もしかしたらそこなら俺は生きる意味を見い出せるかも…
そんな淡い期待を込めて魔王軍に入った
数年後、まだ生きる理由は見つけられないままある仕事に向かった
猫人族の集落を壊滅させる
それが仕事内容だった
それを聞いた瞬間心が踊った
なぜなら、俺の両親を殺したのが猫人族だったからだ
ネコ科の種族は俊敏性が高いから狩人として優秀な者が多い
多分俺の両親を殺した悪魔狩りもここの集落の出身だろう
初めて仕事にやりがいを感じられた瞬間だった
だがそんな感覚もすぐ終わった
呆気なさすぎる
どいつもこいつも俺には敵わなかった
つまらない
つまらなかった
全てが
あるガキが言った
「僕達はなにもしていないのに!!!!」
またある男が言った
「俺たちが何をしたって言うんだよ!!!!!!!!」
どうでもいい
俺の親を殺したのはお前の種族だろ?
同じだ
どう頑張ってもお前らはお前らなんだ
俺の親…悪魔を殺したのはお前らだ
「悪魔め…」
皆が口を揃えて言う
ああ、俺は悪魔だ
そしてお前らは猫人族
その事実は変わらない
俺とお前は分かり合えない
ずっと。永遠に。
俺はいつも血は洗い流す
穢らわしいからだ
だがあの日の匂いは手が荒れるほど洗っても落ちない。
今でもずっと残っている
あの腐敗した匂い
生涯忘れることはないだろう
コメント
11件
タナトスさんは結局悪魔を♡♡♡た奴らと同じ道を歩いてしまったわけか...

これに心血注いでたから本編が出せない可能性がある死ぬ🫠🫠🫠
ふぉーーーーー!!! フツクシイ…トテモイイ…素ン晴らしい!!!