テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
貴方こそ…!!あの子を育てる気はあるんですか…!?
あ?知らねーよお前が勝手に産んだんだろ?
っ……誰のせいだと……………
はあ…お前なあ……誰が養ってやったと思ってる。俺がいなきゃお前は生活すら出来ないだろ?
……貴方なんか…………
もう幾度と聞いた会話
ずっと聞いてきたせいで聞き慣れてしまった
幼い頃の私は自分のせいだとは思っていなかった
いや寧ろ…そのままが良かった……
親は程なくして離婚した
もともとデキ婚だし当然の結果だ
当時4歳の私は何も分からないまま父と離れ暮らすことになった
お父さんなんでいないの?
何度も聞いた
なぜ父がいないのか
なぜ他のみんなとは違うのか
……あの人のことは話さないで
毎回こう返ってくる
私は幼いなりに理解した
お父さんはもう帰ってこない
と
だが数年後、そんな私たちにも転機が訪れた
母が定職に就いたのだ
これでやっと…
母は安堵した表情で語りかけてくれた
憑、もう少ししたら私たちの生活も…
浮かれ気味に毎回私に話しかけていた
そんな母の姿を見るのは自分も嬉しかった
あれから私はみんなから小馬鹿ににしたような目をされることは少なくなった
それがとても嬉しくて
つい母に話してしまった
貴方…いじめられて……?
私に言ってくれたら良かったのに…っ……
いじめ…?
初めて聞く単語に少し困惑したものの母が自分のことを思ってくれていたのがどうしようもなく嬉しかった
だがそんな幸福も束の間、母は死んだ。
トラックに轢かれたのだ
そう、あのときは買い物の帰りで
憑、今日はちょっと奮発したよ〜
ふんぱつ?
うん、今日はね
言いかけたとき
トラックが通りかかった
母を下敷きにして
え?
トラックのタイヤからは腕がはみ出ていた
その腕からは血が溢れ私の足元を濡らした
お母さん……?
そのトラックの運転手は居眠り運転をしていたらしい
裁判の判決は知らない
母が死んでからは小学校を辞め、東京に居る祖母の家に引き取られて過ごすことになった
ここの小学校でも田舎者と馬鹿にされるか、と思ったが都会の小学生は頭が良いらしい、こんな気持ち悪い奴と付き合ってられるかとでも言うように無関心だった
そこからまた数年、何事もなかったかのように高校まで歩を進めることができた
高校の入学式、緊張に押し潰されそうになりながら校門を跨ぐ
その後もなるべく角が立たないように過ごし入学式は事なきを得た
だが、クラスメイトの自己紹介のとき、学年主任の先生が突然入ってきた
染谷は居るか?
周りがざわつく
染谷………?
染谷…誰……
突然名指しされたことに驚きつつなんとか反応する
…あ、はい…私…ですけど……
ちょっと話がある
え……はい………
学年主任に促されるまま廊下に出る
君のお祖母さんが亡くなったそうだ
え…………
突然告げられる事実は到底受け止められるものではなかった
2度大事な人を亡くした私はそのまま高校を辞めとにかくバイトする羽目になった
なんというかそのときのことはあまり覚えていない
ただひたすらに孤独感を払拭するために働いていた
そんな生活に疲れた私は薬局で睡眠薬を買い家に帰ると同時に一気にそれを煽った
次に目が覚めたときは病院だった
どうやら今月の家賃がまだ払われておらず大家が家に入ってきたらしい
もうちょっと遅くしていたら良かったか…
私は死に損なった
あの日のことは良く覚えている
無理矢理薬を流し込んだときの窒息感
流した涙の味
今でも忘れていない
あの吐き気がする黒歴史のことは
コメント
5件
辛い苦しい過去最高だぜ〜...
くぅぅぅぅぅ↑ いい栄養分だぜーーー!
あ^〜ジト目無気力系辛い過去持ち女性からしか得られない栄養があるんじゃあ〜