テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
思い出した。
そうだよ。「ニンゲン」はそういうやつだよ。
自分さえ幸せであれば、他はどうでもいいっていう自己中な生き物。
よかった。
ぼくがニンゲンじゃなくて。
でも、ぼくらはニンゲンに愛された者が勝つ。
幸せになれる。
ぼくは負けたな。
愛されなかったや。
最初は飼い主さんもいて、愛されていると思ってた。
でも、 邪魔だったんだね。
ぼくが今ここにいるっていうことは。
いいんだ。
別に悲しくなんか無い。
ぼくみたいなのはたくさんいる。
数えきれないほどいる。
なんでだろうね。
ニンゲンは、汚れたものがキライなのかな。
自分で洗えばいいのにな。
触ろうともしない。
不思議だね。
ぼくわかったんだ。
みんなこの文字が見えてないわけじゃなくて、
見えてるのに無視してるっていうこと。
もういいよ。
ニンゲンは、そういう生き物だもんね。
狭いお家の中から外を見渡す。
ぼくにとっては、すごく眩しい世界。
きらきらしてる。
今日も、この場所で願う。
誰か_
『ひろってください』
終
コメント
1件
うわ……この第2話、胸がギュッと締め付けられました。「見えてるのに無視してる」って気づいちゃった瞬間、すごく辛かったです。読んでて、この子の孤独がひしひしと伝わってきて、飼い主に捨てられたんだろうなって想像しました。それでも「きらきらしてる」世界を見つめて「誰か」と願う姿に、切なさと同時に、まだ希望を捨ててないんだなって思えて泣きそうになりました。次の展開が気になります。