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箱庭のメビウスの輪

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箱庭のメビウスの輪

12 - 第12話名前なんてない。

♥

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2022年10月21日

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私の名前は……。

「おぬしの名は?」

名前なんてない。

「そうか」

ああ。

「では、わしがつけよう」

へえ。

「おまえさんの名前は」

名前?

「そうだ」

名前は──。

***************************************************************「おーっと! ここで『超戦士』の一撃が炸裂ゥッ!」

「うわぁ……」

「……あ?」

「い、いえなんでも」

「おいそこ、静かにしろよ!」

「あっハイすみませぇん!」

「え~、では続きまして、『超戦士』のパートナーにして、『魔人使い』の異名を持つ女性冒険者──」

「なんだよその肩書き!? 聞いてねェぞ!!」

「あれれぇ? でもさっき本人が言ってましたけどぉ」

「ふざけんじゃねえ!! あいつはそんなタマじゃねェんだ!!」

「そ、そう言われても……」

「このクソッタレな戦いが終わったら絶対に問い詰めてやる……!!」

「あ、あのぅ、次の試合の相手は、なんと『闇夜の黒猫団』のリーダーを務める剣士の少女なのですが……」

「知らん! あんな小娘ども、こてんぱんに叩き潰してしまえ!!」

「はいぃっ!」

「そして最後に紹介するのはこちらの選手! なんと今大会初出場にもかかわらず、ここまで勝ち抜いてきた期待の新星です!」

「へぇ、どんな奴が出てくるのか楽しみですね」

「おおっと! 噂をすればなんとやら! 早速入場してきたようだぞ!」

「さあさあ皆さんご注目! エントリーナンバー8番、謎の覆面選手の登場です!」

「謎の仮面に謎マント、さらには謎のマスクまで被って正体不明! さあこいよ!」

「お断りしマース」

「じゃーこっちにも考えがあるぞ!」

「勝手にしてくだサーイ」

「なんと! 今日は特別サービスデー! 無料でマッサージしてくれるんだって!?」

「ええ、もちろんデスヨ?」

「……あのぉ~」

「ハイ、何かご用デショウカ?」

「実は肩凝っちゃいましてぇ」

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