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カナがE帯に昇格し数日経った。装備も以前と比べ質も上がり、新たな兵装『ビット』も手に入れたので、より戦術に幅が出来上がり現在の縛り内容『射撃を主兵装とする』という内容も楽々こなせるようになってきたとある日…。その日は珍しく外出はせず今ある手持ちの装備品やスキルなどを再度洗いざらい書き出して戦術を発掘しようとしていた日のこと、突然家のインターホンが鳴り確認するとユウナが部屋の前に立っていた。特に今日集まるような連絡はしてなかったが、わざわざ来たのに回れ右して帰れ、なんて言うのも酷すぎるため一応招き入れることにする。
「珍しいな、ユウナが僕の自宅に来るなんて?」
「まぁ、例の件以降アンタも戦姫大戦に前よりか乗り気みたいだし?」
「ぼくが乗り気って言うより僕の戦姫がやる気満々なんだよね。」
「なら、ちょうどいい話かもしれないわ」
「え?」
「単刀直入に言うと私の戦姫とやり合って欲しいのよ」
「はい?」
「ウチの子も戦闘狂なのか知らないけど、この話を持ち帰ったら滾って仕方なくてね?」
「そんな、やる気元気ちゃんなのか……。」
「とりあえず、彼女を呼ぶわ。おいで、『フウカ』」
その問いかけに彼女の肩からひょこっと顔を出した一人の戦姫。褐色肌にキリっとした瞳。衣装は軽装で胸部までしかないシャツにショーパンという服装。髪も長く腰付近まで伸びており、少し癖毛なのかごわっとした髪質、所々に黄色っぽいカラーが入っている…。偏見かもしれないがいわゆるギャルといわれる見た目をしている戦姫だ。性能がいい装備なのかはわからないが、少なくとも機動性は高く厄介そうなやつなのは間違いないだろう。
「へぇ?お前さんが例の事件に巻き込まれた奴かい?」
「・・・なんか姉御肌な戦姫なのね?」
「この子があなたの戦姫と戦いたいみたいなのよ」
「いやまぁ・・・僕はいいけどカナがいいかどうか…」
「ん~?どうかしたの?」
ぐしゃぐしゃの頭をポリポリと掻きながらカナが現れる。
「客人であんたとやりたいっていう戦姫が来たんだよ」
「ほぉ?私の練習相手になってくれる人がいるんだぁ?」
「なるほど?きみの戦姫は随分強気な子なんだね。見た目には覇気も何も感じないけど」
「僕に言われてもねぇ…」
「明らかなズボラ娘って感じだな」
「なにをぉ!?」
「いや、反論できる見た目で言ってくれ?」
紫のボサボサ髪にモコモコなパジャマを着てるが、服は着崩れており左肩が見えてるしパジャマのボタンは下の方は外れてる。ズボンは紐を少し緩めてるからか下着がチラッと見えてる。そりゃ、ズボラ娘って言われても仕方ない見た目はしてる。
「こんな朝早くに人が来るとは思わないでしょうに!!」
「もう11時ですけど?」
「早いよ!!」
「……。リナもズボラな生活送ってるからこうなったのでは?」
「失礼な!?僕は8時までには起きてごみ捨てに朝食作ったりしてるし、その後は戦姫大戦の理解を深めるために、勉強したり手持ちの装備品やスキルで扱いやすいコンボを考えたりしてるんだよ?」
「……………相変わらずそういう変なとこ真面目だよな。なんていうか、ハマるとそれしか見えないって言うやつ?猪突猛進って言葉がぴったりな奴よな。」
「ユウナがそんな難しい言葉を使ってるの初めて見たわ。」
「私だって成長するわ!」
「んなことより、早くこいつと戦わせろよ」
「うちで暴れられるのは困りますので、場所を移させてくださいまし?」
「その場合近くのバトルスポットに行くのよね?」
「まぁ、そうなんだけど。」
「この子達はたぶん何戦もやるだろうけどその間私達暇になるじゃん?その場合どうするって話。」
「なら、前にアキトと一緒に行ったカフェにでも行くか。そこならバトルスポットもあるしカフェだからゆっくりもできる。そこでいいんじゃないかな?」
「ならそこ行きましょ。あなたの戦姫も早く準備して頂戴」
「あたしは待つの嫌いなんだよぉ…。」
「いいから外で待つよフウカ。リナも外出る準備して?そんなザ・部屋着でとなり歩かれるのはさすがに私も恥ずかしいから」
そう言い残し彼女はカップに入った紅茶を飲み干し部屋を後にした。
「…。この服そんなダメかな?」
「パジャマの私が言うのも何だけどまぁ、それで外はナンセンスかな」
「えー?こんなにかわいいシ〇モンロールが背中にプリントされた服よ?最悪上着きれば問題なし。」
「胸元にロゴがっつり入ってるけどね。」
「やっぱ着替えないとアウト?」
「アウト。私も着替えるんだからあんたも着替える。」
着替えが終わり必要なものを持って外に出る。マンションの入り口まで来ると壁に寄りかかってるユウナと合流しその足で例のカフェに向かう。
「いらっしゃい。おや?アキトくんのお友達と…その彼女さんかな?」
「マスターこの子はただの友人だっての。」
「マスター残念だったね?」
「これは失礼しました。本日も戦姫大戦ですか?」
「そ!またバトルスポット借りるね。」
「ええ。問題ないですよ。戦姫大戦は見ていても楽しいですからね。」
「…てことだから二人とも早速やってきな。」
「よーやくか。ほら、とっととやるぞ。」