「……………凸さん、俺告白された。」
………………………………………………は?
俺はその場の温度が感じられなくなった。
暑いのかも寒いのかも分からない。
「凸さん…?」
さもさんは心配そうに俺の顔を覗き込んだあと、いきなり俺の口にキスをしてきた。
「んんっ!?」
「………凸さん、ソファ座ろ。」
それは二年生に進級して一週間が経った頃のことだった。
俺は下駄箱に入っていた手紙を開くと、『放課後、屋上に着てください。』と、明らかにラブレターだった。
放課後、屋上に行くとそこには見覚えのある子がいた。
「さもさん…!私、相都六花です!おどろくって呼んでください!」
「あ…うん、えっとおどろくちゃん。なんで呼び出したの??」
俺がそう聞くと、おどろくちゃんはさっきよりも更に顔を赤くした。
「さもさん…好きです!私と付き合ってください!」
俺は周りの空気が冷えていくような感覚がした。
「………あ、え…?」
「~~~~~返事は今度でいいので!///」
おどろくちゃんはそう言うと、そのまま走り去ってしまった。
さもさんは震える体で話終えたあと、ぎゆっと俺を抱き締める力を強くした。
「俺が断って…凸さんと付き合ってるの変だって言われたら…怖くて…」
俺はさもさんのことを強く抱き締め返す。
「……………大丈夫、俺も一緒にその子に俺たちの関係話すよ。聴いた感じ優しそうだし、悪く言わないよ。」
「………そうかな?」
「そうだよ…あ、そういえばちょっと高めのクッキー貰ったんだった。食べる?」
「………うんっ!」
少し泣いた跡があるさもさんは、笑顔でそう答えた。
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