あの一件はなんとか解決したらしく、毒を盛った真犯人は肉刑に処されたらしい。
後宮も異例の鎖国状態からすぐに賑やかさを取り戻した。そして、この一件により遅れていた隊商がやってくることに。つまり、今日は隊商初日なのだ。
俺の眼の前には、綺麗に織られた漢服や金や宝石の装飾品、おしろい、カーペットなどたくさんの見慣れないもの。侍女にも進められているので、取り敢えず漢服と装飾品をいくつか買うことにした。ついでに沐宇様と食べようと思い、焼き菓子と言う物を買った。こんがりと焼けたそれには樹の実やチョコレートなどがかかっていて凄く美味しそうだ。
礼を言うと商人は頭を下げて客間を後にした。
「隊商はどうでしたか?」
自室に戻ろうとすると、沐宇様が丁度来たところだった。
「…見慣れないものばかりでしたが、楽しかったです」
「それはよかった。…そういえばこれを買ったのですが、よければ一緒にどうですか?」
彼が手にしていたのは、俺が買ったものと似た焼き菓子と、果実水のような物。
「ふふ、俺もその焼き菓子、買いましたよ」
そう言って俺も包を開くと、奇遇ですねと、すごく嬉しそうに笑った。
「毒見をしていただきましょうか…その後一緒に…」
「そうですね。お茶会は久しぶりで嬉しいです」
一緒にずっといたけれど、こうしてパーティーを開くとなると頬が緩む。
あたりをキョロキョロとした彼は、そっと俺に口づけをした。
「ふふ、dnqさん、甘くていい味。」
「っ…!/ふ、不意打ちは良くないですっ…!」
顔が急に熱を持って、顔面が崩壊状態だ。
こんなんじゃ侍女、呼べないよお。沐宇様に少し悪戯を言い、両手で頬を挟んだ。
侍女に毒見をしてもらうと、問題がないということだ。侍女達には下がってもらい、少々お小遣いを渡すと、隊商の方へ出かけていった。
静かになった客間。沐宇様の優しく、温かい匂いが部屋に広がる。
「…この部屋で嗜みますか?」
彼はわざとらしく、そう言う。
「っ…//よ、よければ自室で…」
「よくできました。」
満足そうに笑みを浮かべると、俺の髪を大切そうに撫でた。
「今日は政務は大丈夫なのですか?」
「先日の騒ぎで捗っていたので、暫くはdnqさんと一緒に沢山過ごせそうです」
「…!嬉しいです」
「私もです」
「茶が冷めないうちに運びましょうか」
「…そ、そうですね!忘れてました…w」
「お疲れなのですね…、m、mfくん…/」
「名前呼び、久しぶり。やっぱり久々だと照れちゃうんですねー可愛らしい」
「っ…!そ、そんなことはっ!//」
「さ、私が運ぶのでdnqさんは大丈夫ですよ」
「ちょっ…あ、ありがと、ございます…//」
お互いを名前で呼びあえて、今から楽しいことも沢山待ってる。しどろもどろ照れていないことを全力否定しに、沐宇様を追いかけた。
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と、投稿できましたあああ!
コメント
18件
異国の屋台祭り待ってましたぁ! 最高にいちゃいちゃできる環境でも照れちゃうとか最高か! でこの後薬屋ならあるあるだけどmfくんが手を出そうとした瞬間家来登場! とかで二人の恋は前途多難展開をこの先どこかでやってほしい! お小遣いあげた待女の行方も気になる!この先書きにくいだろうけど 頑張って!投稿なんていつまでも待てるから!

危険が落ち着いてよかったです…!!からのdnqさん、甘くていい味…🥰ひゃあ🥰久しぶりの名前呼び、二人が嬉しそうでこっちも嬉しいです✨️✨️
