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日光を肌で感じたのは果たしていつだっただろうか 。?
今日も最悪な目覚めだ 。毎日起きて一番最初に目に入るのは 、逃さないと言わんばかりの鎖だ 。俺が起き上がったことでジャラジャラと鳴る耳障りな音 。日常生活では聞くことが少ない… いや 、まず無いだろう 。そして 、不快でしか無い 。
窓に目をやると 、少しだけ眩しく感じ 、目を反射的に細める 。
相変わらず 、窓の先の景色は曇っている?ようで見えない 。そう言う窓と思うことにしている 。
窓から漏れる光の色的に今は夕方頃のようだ 。動かせる範囲で少し体を動かすと腰の痛みを感じる 。絶対昨日俺が飛んでからもやっただろ 、と溜息をついた 。多分その疲れで夕方まで起きれなかったんだと思う 。
ふと 、いつもと違う布団がかかっていたことに気づく 。ウマヅラがかけたんだな と思う 。ウマヅラなりの優しさだと思うと嫌で 、気持ち悪くなって 、その布団を蹴り飛ばした 。まぁ 、厳密に言うとベッドの上から落としただけだけど 。
とても動く気にはならなくて 、俺好みの少し硬めのベットの上で今日もウマヅラの帰りを待っている 。
_ ガチャッ と玄関のドアが開けられたであろう音が聞こえた 。
今日は何をされるのだろう 。そう想像すれば 、今までの嫌な記憶がフラッシュバックし 、冷や汗が出てきた 。ウマヅラの前は理想の紅茶でいないと … そう思い 、無理矢理気持ちを切り替えた 。
「 紅茶 〜 、ただいま 、! 」
「 おかえり 、うまづら 」
「 昨日やりすぎたよね 、ごめん 、大丈夫 ? お昼になっても起きなくて 、心配しながら出かけたんだけど … ちゃんと色々買ってきたから ! 」
そう言う彼の手にはウマヅラが買ってきたと思われる物が入っているであろうレジ袋がかかっている 。
「 うまづらは優しいね 、いつもありがとう 」
と伝えると 、目の前に居るウマヅラはニコニコとしながら 、
「 彼氏なんだから 、当たり前だよ 、! 」
と言ってきた 。嘘だ 。俺はウマヅラと付き合った記憶なんかない 。
「 今日も俺の紅茶はかわいいね 、 俺の心の支えだよ 、だいすき 。 」
と言いながら 、俺の体をぎゅっと力強く抱き締められる
ウマヅラの細い体からこの力が出ていると思うと驚くものがある 。
俺が言葉に詰まるほど 、キツく抱き締められ 、息が詰まる 。
今ここでウマヅラの事を拒絶すればどうなるのだろうか 、なんて 、自殺行為のような疑問が脳内に浮かんだ 。絶対酷い目に遭う事が目に見えている 。
ウマヅラが 、いや 、俺の目の前に居る此奴が 、俺を縛る鎖だ 。
ソファでウマヅラがスマホを弄りながらちょくちょく俺のことを見てくる 。しかも 、めっちゃ笑顔で 。気味が悪い …
前々からスマホは欲しいと思ってた 。しかし 、ウマヅラから 「 絶対に駄目 。」 と言われ 、与えてもらっていない 。逆に言うと 、外と連絡が取れるもの以外は何でも揃えてくれた 。しかも 、大体全て高級な物や良い物ばかりだ 。お酒を頼んだ日は夜にウマヅラと飲んだ 。値段は知らないけど 、いつも俺が飲むコンビニに売っているような安い酒とは絶対違う事は分かる 。どれだけ良い物がなんでも貰えたって 、ウマヅラ以外と話せないのは辛くて仕方ない 。kunさんや他の参加勢とも連絡が取れていないし 、きっと心配されているだろうし … 何回気が狂いそうになったか 。
色々考えていると 、
「 kunさん 、 」
と 、口走ってしまった 。これは不味い 。
そう思い 、恐る恐るウマヅラの顔を見ると 、先程までニコニコしながらこちらを気持ち悪いほど見ていたウマヅラが何を考えているのか読み取れないような真顔でこちらに近づいてくる 。
「 ごめ っ 、これは違う 、ちゃうんや 、 」
反射的にそう否定したが 、どうやら言い訳は通じないらしい 。少しづつ俺に近づいてくるウマヅラをどう説得しようか脳をフル回転させた 。この際 、俺のことを信じて と 、交渉するのもアリかもしれない 。そう思考を巡らせていると 、俺の目の前に来た 。俺は考えていた通り交渉しようとした次の瞬間
「 んむ っ 、!? 」
俺の口とウマヅラと口が重なる 。脳の処理が追いつかないまま 、口内に舌を入れようしてくる 。勿論抵抗しようとするが 、唇を舌で舐められると 、俺の体は無情にも反応してしまう 。一瞬の隙にするっと口内に舌を入れられる 。 呼吸が出来ず苦しくて息継ぎをしようとした所で 、上手いこと舌を絡め取られ口内を蹂躙される 。歯をなぞられ 、舌を甘噛みされて 、気持ち悪いはずなのに 、脳内が気持ちよさで真っ白に塗りつぶされた 。
この時間が体感とても長く感じ 、やっと口を離されたと思えば 、力が上手く入らずふらっと倒れそうになった 。倒れると思い目をぎゅっと瞑ったが 、痛みも衝撃もない 。おそるおそる目を開けると 、ウマヅラの顔が至近距離にあった 。どうやら 、ウマヅラに上手くキャッチされたようだ 。
「 俺以外の事なんか考えなくていい 」
そう言われ 、抱き抱えられた 。寝室に向かって 。
「 … やさしくしてな 、? 」
「 もちろん 。 」
今日の夜も長くなるな 、とどこか胸を高鳴らせて 。