【閲覧注意⚠︎】この小説はnmmnです。nmmnが苦手な方やタグの意味が分からない方は一度ご確認の上、再度閲覧をするかのご検討をお願いします。又、この小説は作者の妄想・フィクションです。ご本人様(キャラクター等)には一切の関係・関連はありません。ご迷惑がかからぬよう皆で自衛をしていきましょう!
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※その他BL(🟦×🏺)・ カントボーイ要素有り
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🏺『』その他「」無線「”○○○”」
“なにかあったら、絶対に撃ち殺してください”そんなつぼ浦の決死の言葉が頭の中で唐突に反響し始める。
『アオセン、なぁアオセン、』
「ン…、ンー……、うん、なぁに…、」
一度きりのイタズラをかましたあの日を境に、つぼ浦匠が傍にいることが多くなった様な気がしていた。
人の目を避けてスルりと肌を添わせ、本人はその行為自体に違和感すら覚えていない。
まるで恋人のように指を絡めて、それからなんともない様子でくだらない会話を重ねる。
そんな日々が続いたある日、危機的状況は訪れた。
『アオセン、起きてるか?、』
「ン…、いま起きたけど…、、お前、どうやって入ってきたの…?、」
足音もせずに自宅の寝室へと侵入してきた後輩…そしてあまりにも特殊なこの状況。
「…というか……、お前、なんで俺の服…。」
部屋着として着用している真っ白なTシャツを着込んだつぼ浦は、青井の言葉に首を傾げて呟く。
『あぁ、それはアンタが望んだからじゃないっすか?』
「俺が望んだ?」
『はい。俺一応サキュバスなんで、アンタが望む容姿に容易くなれるぜ』
「あー…、、で。なにこれ…、夜這い?」
『、まぁ…、まぁまぁまぁ。一旦ご飯くださいよ、俺いまめっちゃ腹減ってて』
「お腹減って不法侵入はちょっと…ンッ、ン…、」
眠りを妨げたつぼ浦に小言でも言ってやろうかと口を開くが、つぼ浦はその口元に自身の唇を柔く重ねて…次いでにのそりと青井の身体に乗り上げる。
『ン、ッ…、ン、っは、、ん。なんかアンタが下だと摂取しにくいな』
「っは…、はぁ…。じゃあ交換する?、この位置」
気だるげに青井が提案をすれば、つぼ浦は即座に首を横に振って口を開いた。
『いや、アンタは下の方がいいぜ。自覚が足りてねぇからな』
「なんの自覚?」
『それは…、…、よ、夜這い、を。されてるっつー自覚だ。アンタいま、無理を強いられてるからな』
「…ンー…。…いや、別に。無理ではないと思うけど」
『無理であってくれ。俺は男だぜ?、』
「でも下は女の子じゃん」
ペラりと青井がTシャツをめくりあげれば、その下には紺色のボクサーパンツ。
「……え、俺のじゃない??」
『っ、だから!、これはアンタが望んだ服だ!、俺が自分から着ると思うなよ変態が!、』
“セクハラ罪を今すぐ切らせろ!”とつぼ浦が大声を出せば、その瞬間には何故だかスカスカとした涼し気な下半身。
『…は?、ッ?、』
「おー…脱ぎ着も可能なのね。(笑)、ちょっと便利すぎるか」
つぼ浦が慌てて転げ落ちるよりも先に、青井はつぼ浦の腰をガシリとホールドする。
『っ、ちょ、おい、アオセンっ、』
「なになに。夜這いに来たんでしょ?、ふっ(笑)、ならさァ…。ここ、濡らさなきゃじゃない?」
そう言ってつぼ浦の腰を自身の口元へと引き寄せ、その女性器に軽く唇を添わせる。
『ひっ、ッ、ちょ、…と、待てって、アオセ、』
「ん?、なぁに?」
至って真面目なその様子にひくりと喉が鳴って、つぼ浦はただひたすらに瞬きを繰り返す。
「ふは(笑)、変な顔。俺に殺されると思ってた?、つぼ浦相手じゃ起たないって思ってるの??、本当に?」
思い返してみれば、面倒くさい様子はあったものの一度もご飯の摂取を断られた事はなかったし、撃ち殺してくださいと言っても何故だか有耶無耶にされて首を縦には振らなかった。
『ッ、いやでも、なんか、っ、アンタは仕事として割り切ってたっつーか、仕方なくだったよな?、』
「…んー。まぁ、面倒事を増やしたくないって気持ちは確かにあったけど。俺別にお前のこと嫌いじゃないし」
『、へ、へぇ〜、そうだったのか、俺はてっきり、…、や。別に、分かってたけどな!、』
特殊刑事課は空気が読める。
しかし真面目さが少し歪なつぼ浦匠は、空気を読み過ぎるが故に心がぐちゃぐちゃと空回りしてばかりだった。
それが火山のように噴火して、一難去ってまた一難…悪気は無いけれど何かしらの問題を起こしてしまう。
「ふは(笑)、お前は分かりやすいね〜」
手首に巻きついてきたその尻尾が嬉しそうに青井の手の甲をペシペシと撫でた。
『ぁ、悪ぃアオセン、またコイツ…、』
「別にいいよ。猫みたいで面白いし…。じゃ、舐めるね」
『?、なめ、っ…、は…?、』
グイッと更に引き寄せられて、ぴちゃりとつぼ浦の性器に舌を添わせる完全offな自然体の青井。
『ま、まじか、ッ、っ…、ちょ、と、アオセ、』
グリグリと入口に舌を押し込まれてから、ぢゅ♡…とクリトリスに吸い付かれる。
『゙ッ♡、っ…、』
「ン、つぼ浦はどっちが好きなの?、中?、それとも外?」
優しく舌で吸いつかれ、つぼ浦は身を震わせながら言葉を漏らす。
『っ、ッ…、そ、そんなの、知るかよ、、わかんねぇって、゙っ、だって、女の、からだ、゙ッ♡っ、』
「ん〜(笑)…そうだねぇ。…でも、つぼ浦は外のクリを虐められる方が好きみたい。ン、゙ちぅ…♡、」
何度もその小さな突起を行ったり来たりと転がされ、腹の奥がきゅ〜っ…と締め付けられる。
『ぁ、ぁ♡、っ…アオセ、ッ、なんか、っ♡、あつい、ッ、はなせ、ッ♡、はッ…離せッ、゙♡、』
敏感な部分を何度も擦られ、気持ちよさよりも熱っぽさをその身に感じた。
「っふ(笑)、あついの?、ジクジクする?、」
『ッ、する、っ♡、する、からッ…、ッひっ♡、』
「うんうん。ちゃんと起ったねぇ。えらいえらい」
『ぁ、゙ぁッ♡、っ゙ぐ、ッっ摘む、゙の、やだ、』
「?、でもさぁ…こうやってコリコリされるの気持ちいいでしょう?」
クリトリスのもう少し下に位置する穴からは、半透明な愛液がとろりと溢れて青井の服を汚す。
『゙ぅぅ…♡、ッ゙ぅ、ぁ゙ぁ♡、゙ぁ♡…、ぁっ♡…、』
青井の手首を握りしめてもその痛気持ちいい快楽は止まらず、つぼ浦はカクッ…♡と腰を跳ねらせてから青井の顔を必死に見下ろした。
『っはッ…、はぁッ、はぁッ、ッ、アオセ、っ、アオセンわかった、ッもう、俺腹くくるっ、サキュバスなるから、ッ♡、夜這い、する、ッ♡…、だから、一方的゙に、すんのッ…゙っ♡、やめて、ッ、』
バサバサと悪魔の翼が柔く風を切り、青井はそこで初めてつぼ浦ともう一度視線を交わらせる。
黒目は獣のように横目で長く、そして下半身に浮き出ている歪なハートの紋様が淡くピンクに発光をし始めていた。
『ッ、…♡、っ、くそ…ッ、戻れねぇからな、ぁ、アンタの全部、ッ欲しがるからな?、本当に、ッ本当にだぜ?、』
「…うん。いいよ?」
『ッ…、…、。』
青井の通常運転なその言葉を聞き届けたつぼ浦は、息を吐く間もない程にギュッと拳を握りしめて目を瞑る。
数秒無言で目を瞑り、ぱちりと開いたつぼ浦のその瞳には…甘美な餌を与えてくれる青井らだおという男の姿がはっきりと、捕食対象として映っていた。
『はっ、ッは(笑)、アオセン、アオセンやべぇ、俺、ッ♡…アンタのが、ほしくて堪らねぇ、』
自分の手を割れ目に添ってゆるゆると触れてから、つぼ浦はその指を青井の唇に軽く塗りつける。
『アンタのせいで、♡、こんなに、意味わかんねぇくらい濡れてる、(笑)…、アオセン、どうしてくれんだ?、俺、ダメになっちまう、、♡、』
「ぉー…と。だいぶ、さまになってるねー……、」
耳に通る言葉の全てがどこか妖艶で、その動きの一つひとつが心の柔らかい部分を刺激する。
どういう訳か、つぼ浦が今まで必死に封じ込めていたサキュバスとしての特性を最大限に解放してしまったらしい。
陰部に触れたことがトリガーになったのか、、それとも少しばかり虐めすぎたのか。
夜這いを許されたつぼ浦の瞳は多少の戸惑いはあるものの、うっとりとしていて意識はあるのに随分と微睡んでいた。
まるで薬物か何かにどっぷりと脳を侵されたかのような…淡く火照るその身体。
『なぁ、入れていいか?、俺…、ッ♡、アンタのが欲しい、なぁいいだろ?、アオセン、』
着用しているボクサーパンツをずるりと下ろして、そのままスリスリ…♡と、ゆっくり割れ目に沿って愛液を擦り付ける。
「ッ、つぼ浦、ッたは(笑)…、ねぇちょっと大胆すぎない??」
『アンタがそうさせたんだぜ?。俺はずっとずっと抗ってきたのに、アンタが全部ぶち壊した。、だから、ッ、俺の身体が満たされるまで、ちゃんと…、付き合ってくれるよな?』
「まぁそれはそうだけど…、…じゃあ、俺も遠慮なく。お前のはじめて貰っちゃおうかな」
『っは(笑)、途端にジジくせぇ(笑)』
「はいカッチーン、優しくしてあげな〜い。奥までいれまーす」
準備万端の女性器に、青井の立ち上がったそれがズブズブと遠慮なく入り込む。
突然の侵入につぼ浦は腰を引いて、その腰を追いかけるように青井の手がホールドをした。
『゙ぁ、゙っひッ♡、゙ッ゙ぉ、゙ぉぉッ♡、』
「お。奥まで入った?、もうお前の中ミッチミチだけど(笑)。ちょっと緩めれる?、むり?」
『゙む、゙むり、ッ、゙むり…♡、ッ♡、これ、゙むり♡、』
鷲掴みにされている腰にカタカタと手を重ねて、熱く熱く息を吐く。
「気持ちいいけどまだ痛い感じかな…。ん〜…でもサキュバスってこれが本職みたいなもんだし…、さすがに痛みはないと思うんだけどなぁ」
つぼ浦がサキュバスになってからほんの少しだけ、浅く調べたネットの知識を再び思い出す。
「痛くて無理なら慣らすけど…、どうする?」
ゆっくりとつぼ浦の腰を上にあげれば、尻尾がきゅるきゅると腕に絡みついて離れなかった。
『はっ…、はっ…、ッ、っ…♡、』
「わは(笑)…、ん〜…なんて言うかさ。お前は本当にいい性格してるよね」
『゙ンっ♡、ッ、゙ぁ、ぉぐッ♡…、゙ぉッ♡、っぉ、』
「入れといて欲しいんでしょう?、いいよ別に。っふ(笑)、というかさぁ(笑)…、口は達者な癖に、弱音も本音もなかなか吐かないんだから。はぁ…困った後輩だよ。本当に」
真面目な話をすると天秤を測るかの如く途端に頭のネジが抜け、卑猥な話をするとその場から無言で逃げ出す。
そして何より、空気を読み過ぎて“俺なんて”と自分自身を安易に卑下するのが困りものだ。
署員の誰一人としてつぼ浦匠という存在を毛嫌いする奴はいないというのに…、人の優しさを知ろうともしない天然人たらし野郎。
「ちょっとは頼ってくれたっていいのにさ。他の奴らみたいに甘えもしないし、本当に助けて欲しい時、誰にも言わずにこなそうとするでしょ。お前」
『゙ッ、いまそれ、関係あるか?、』
「ないけどさ。なぁーんか寂しいよね」
『?、俺がか?』
「んーん。俺がね」
ポクポクポクとフリーズをして、それからつぼ浦は瞬きをゆるく繰り返す。
『…たよ、ってる。だろ。いま』
「ンー…お前が手に負えないほどの特大歪みが偶然発生したから、誰かに頼らざるを得なかったんでしょうに。、ねッ?」
『っぐ゙ッ♡♡、ッ、ぁ、アオセ、』
きっとあの時、つぼ浦の隣にいた奴がまた別の誰かでも…仲間として心の底から信用している署員たちの誰かであれば、つぼ浦は全てをさらけ出したことだろう。
「お前はいい子ちゃんだからなァ…、言動とかじゃなくてね?、なんだかんだ言って純粋な奴だから」
『アオセン?、ッ、、なんか、怒って、゙っ♡、』
「怒ってない怒ってない…。ほら、気持ちよくしてあげる」
グッとつぼ浦の腰を支えなおして、青井はつぼ浦の言葉を遮るかのようにピストンを始める。
『゙ぁッ、まってアオセ、゙ッ♡っ、゙まって、ぁ、あおせ、ッ゙ぉっ♡♡、ぉッ、゙ぉ、くっ…♡、』
ギリギリと尻尾が青井の腕を握りしめ、もっと欲しいとせがんでいるかのように締め付ける。
「っは(笑)、は〜…、ぁー…、かわいい…。」
青井の警察官としての、先輩としての、気だるげな人間としての、その化けの皮が…剥がれ始めていた。
『゙ぁっ、゙ぁっ、ッぁ♡、゙あっ♡♡、だめッ、ダメ、ッ♡っ、だ゙めッ、゙ンぅッ♡♡、だめッ、ッ、しんじゃう、ッ゙っ、しんじゃうッ…♡、おれしんじゃ゙うぅ(泣)、ぃ、っ、ッ゙っ〜〜♡♡♡っ……、…ッはっ♡、ぇは、』
ギシギシとベッドが軋み、いつの間にかつぼ浦は青井の腕の中でぐちゃぐちゃに組み解かれていた。
低反発の枕に頭を守られながら、何度も絶頂を迎えては浅い呼吸音が寝室に響く。
『はっ、はっ、はっ、゙っ♡、ぁ、あおせ、っ、もう、腹いっぱい、おれ、ッ、ぁっ、ッ゙っ…♡♡、』
「あー…すご、溢れてきちゃったね。紋様もビカビカしてるし…、なんか苦しそう(笑)」
気持ちが良すぎて苦しそう。
そんな言葉を理解する日が来るとは双方思いもよらなかっただろう。
サキュバスの特性故か、意識をブチりと飛ばす事も出来ずに、つぼ浦は何度でも途切れ途切れにストップの言葉を紡ぎ出す。
『あつい…っ…、ッ、はらが、っ♡…あづい、』
「ね、(笑)。俺のがたくさん入ってるから、そりゃ熱いでしょ」
ゆっくりと抜いて確認をしてみれば、それと同時にこぷりと精液が零れ落ちる。
「わぁえろ。おしりの穴にまで来てるよ?」
『゙っ見んな、ッっ♡、ぁ♡、あ♡、』
「これ掻き出してもっかいヤろ?」
『っひ、ッやんないっ、もうやんない゙ッ!、』
つぼ浦が抵抗しても青井はそれ以上の圧倒的な力で完璧にねじ伏せる。
『゙やだッ…っ、゙ゃッ、っ♡ッ…、゙ぁ〜…♡♡、なか、ッい゙く、ッ♡♡っ!、』
くの字で掻き出していたその指を途端にグッと引き抜けば、ぷしゃりと放出される潮。
『゙ぁ、ぁ、ッ…♡、っ、ッ…、゙っ(泣)、』
出された潮の次にはチョロチョロと尿が溢れだし、つぼ浦はその恥ずかしさに耐えきれず視界を涙で滲ませた。
「あ〜…おしっこ出ちゃったね。ベッドぐしゃぐしゃ(笑)、そんなに気持ちよかったの?」
『゙ぁ、゙ぁ、(泣)、っ、ッごめ、っ、ごめんなさ、』
「全然いいよ?。ハウジングすればいいだけだし」
“なんの問題もない”と青井が伝えようとしたところ、それよりも先につぼ浦が口元を震わせて言葉を漏らす。
『゙おれ、゙もう頼んないから(泣)、アンタに、っ、迷惑かけねぇから、(泣)、だから、これ以上嫌わないで(泣)、アオセン、』
「…………はい?」
これぞ完璧なフリーズ。
どうしてそうなった?、という言葉を初っ端からぶつける前に、まずは冷静さを装うべきだろうと判断した。
「ふぅー……。えーっと…、…俺、お前のこと嫌ってそうに見える?」
『゙っ、だって俺、いつも迷惑しかかけねぇし…、尻拭い、いっつもアンタだし、俺なんか嫌われて当然だって、分かってるっすけど、…ッ、ホントは、゙わかりたくもね゙ぇ(泣)』
サキュバスの件だってすっごくすっごく悩み抜いた結果、青井と少しでも一緒にいれるのならばと安易に吐き出してしまったに過ぎない。
青井と少しでも対等に関われるのならば、話のネタなどなんでもよかったのだ。
『アンタ本当は怒ってんだろ?、こんな事に巻き込まれて、俺なんかとセッ、、い、いちゃいちゃして、面倒事、増やして…、ッ、わりぃ、アオセン』
これ以上青井に嫌われたくないつぼ浦は、眉を八の字にして何度も謝罪の言葉を漏らす。
「スゥーーー…、まーじかぁ…、…わかった。じゃあ俺も腹くくるわ」
『っ、ッ、』
ひたりと頬に片手を添えられてつぼ浦は視線を横にそらす。
きっと殴られる、きっと嫌われる、そんなことを考えてしまえば、またぶわりとつぼ浦の目元に涙が溜まった。
「ふぅ…、…ねぇつぼ浦。俺はさ、確かに最初は面倒事ばっか増やして、謝るのはいっつも俺で、正直嫌だなって思う時もあったよ。…けどさ、それぐらいでしか俺はまともにお前と関われないって…気がついちゃったんだよね」
空と陸とでは働き方がまるで違って、時々眺めるつぼ浦の活躍はいつだってド派手で、周囲にいる誰もが楽しげだった。
「羨ましいなぁって思ったよ。お前ともっと一緒にいられれば…毎日飽きもなく、笑うことが出来るんだろうなって」
面倒くささがいつの間にか羨ましさや嫉妬に変わって、つぼ浦と関われるなら、問題事でも茶番でも、なんでもいいと感じるようになっていた。
「そんな事を思い始めた頃からかな…、…俺さ、お前のことが好きになっちゃったんだよね」
『っ、す、ッ?、』
その言葉に驚いて、つぼ浦はチラリと青井の方へ視線を向ける。
「一緒にいたいって事は…、傍にいたいって事はさ、…きっと、お前の事が好きなんだろうなって。それに気づいたとき凄い腑に落ちたんだよ(笑)、」
クスクスと鼻で笑って、青井はもう片方の手でクルクルとつぼ浦の下腹部にある紋様を撫でる。
『っ、ッ♡、っ、』
「だからさ、お前がサキュバスになっちゃったって相談してくれた時、本当に嬉しかった。その場に居たのが俺で本当によかった」
『ッ…、アオセン、っ…俺は、アンタだから話し、ッ♡っ、』
突然ぎゅっ♡と子宮をピンポイントに押されて、つぼ浦は息を呑む。
「そうだったんだぁ(笑)、え〜嬉しい。…でも、それって俺が信頼できる先輩だったからでしょう?。今の俺は違うよ?。お前のことを性的に見てるし、男としてつぼ浦を好いてる。それでも同じこと言えるの?」
つぼ浦の信頼=好きと、青井の恋愛的に好きとでは訳が違う。
「お前はどう思ってるの?、ちゃんと俺のこと好き?、こうなってるの後悔してない?」
嫉妬と愛と執着と、それから少しの不安が青井の行動を荒くさせる。
つぼ浦はそんな青井の姿にひくりと喉を鳴らして、それでも目をそらす事はもうしなかった。
『ッ…、っ、俺は、…そんなにちゃんと、好かれたこと、なくて…ッ…だから、ちょっと、怖い、けど、っ…、俺も、アンタの事は…、好いてる、ぜ、』
「……ほんと?」
『ッ、嘘とかねぇだろ、』
これでもかと言うほど顔を真っ赤に染めて、つぼ浦はずっと有耶無耶にしていた気持ちを紡ぐ。
『アンタだから相談したし、嫌われたくねぇからそれを言うのにすっげぇ悩んだ。…嫌われたくねぇって事は、…俺もきっと、好き、だろ?』
どうでもいい相手なら深くは干渉しない。
青井の好意に感化されて、つぼ浦も改めて自身の気持ちを整理することが出来た。
『嫌われてるって思ってたし…、そんなら恋とか愛とか、アンタへの気持ちに気がつくのも嫌で、ずっと気が付かないフリをしてた』
自分の気持ちに気が付かなければ、それはもう純粋な憧れ、尊敬、信頼へと文字が変換される。
『スー…、まぁ、だからその…、俺も好きだぜ、アンタのこと。…ちゃんと、好きだ。』
妖艶な横長の黒目がゆるりと笑う。
青井はその言葉と表情にまたドクリと熱が高まったのを感じた。
「ぁ〜…、、やばいね。お前」
『やばいのはアンタだろ(笑)。俺の事が好きだァ?、正気じゃねぇぜ』
「それはお互いさまじゃない?」
『一理あるな』
「……ねぇ、仕切り直したいんだけど」
『ッ、は?』
耳の裏を指先でなぞりながら、青井もゆるりと笑みを浮かべる。
「今度はもっとゆっくりやろう?。いっぱい甘やかしてあげる。…ね、いいでしょう?」
『っ、その顔ずりぃぞ、』
「全くずるくありませーん」
グイッとつぼ浦を縮め込ませ、青井がまた熱いねつをゆるゆると秘部に擦り付ける。
つぼ浦は息を呑んで、青井の背中にしがみつく事しか出来なかった。
甘く絆されて、腹も満たされて、つぼ浦は生まれて初めて知人の家で朝を迎えた。
カーテンから差し込む陽の光に眉間のシワを少しだけ寄せて、そのまま薄く目を開く。
『ン、゙んー…、、……、?、ッ、』
微睡んでいた瞳がぱちりと見開き、そのままガバリと起き上がる。
一瞬で脳が覚醒したのにはもちろん理由があって、まず初めに背中が軽い。
『ぇ、は?、っ、羽、消えてる?、』
ぺたぺたと背中を叩いて、次に尻尾も消失していることに気がついた。
そして何より、今までなかった筈のモノがある。
『うっ…そだろ、戻ってんじゃねぇか、』
その容姿は完璧に男の身体…、しかし、下腹部にある紋様だけはくっきりと残っていた。
昨晩のように淡くは光っておらず、通常通りの意味不明な紋様が刻まれているのみ。
『?、これは消えねぇのか…?、』
男の勲章みたいなものかと一人ごちるつもりが、モゾモゾと動いた隣りの人物にドキリと胸を跳ねらせてそれは叶わない。
『゙わッ、びっ、くりした…、アオセンじゃねぇか』
「当たり前でしょ(笑)。誰の家だと思ってるの?」
つぼ浦と同様に上半身のみを起き上がらせて、チラリとその下腹部を覗き見る。
「あ〜…やっぱりそれは残るんだね」
『?、どういうことだ?』
「サキュバス…っていうか、夢魔ってさ。対象にした相手の好きな容姿に変われるんでしょ?。だからお前が2回戦目で腹パンになった時、ちょっと想像してみたんだよね」
羽もない、尻尾もない、女性器でもない、いつも通りのつぼ浦匠。
「サキュバスになっちゃったつぼ浦もそりゃ可愛いけどさ。やっぱり俺はいつものお前が好きよ?」
『ッ、お、おう』
寝起きでふわりとしたその髪が、ゆるい笑みが、トスリとつぼ浦の心臓をいとも簡単に射抜く。
つぼ浦の身体を蝕むサキュバスの血も、捕食対象の青井らだおがそう望むのであればと折れたに違いない。
結局のところ、やることやってしっかりと腹を満たせればそれでいいのだと思う。
「まぁでも、サキュバスの歪み自体が無くなった訳じゃないからね。紋様も残ってるし、未だに解決策は不明なまま…そのうち俺も悪魔になっちゃうかも」
“悪魔系の人、最近よく見かけるしなぁ…”と呟いて、青井は小さくため息を漏らす。
「どうする?、俺がとんでもなく強い悪魔になっちゃったら」
『いやいや(笑)、アンタはもう空の悪魔だろ。つーか鬼だ。心無きと書いて鬼と読むってやつだろ』
“歪んでもそこまで変わらねぇぜ?”と付け加えて、つぼ浦は一人でに納得した様子で頷く。
「鬼じゃないし、心あるし、悪魔じゃないし。全部間違ってるんですけど」
『あってるぜ』
「あってない」
『゙あ?、やんのか?』
「やりませーん。俺は大人だからね。まぁこれで許してあげるよ。あ〜やさしいやさしい」
そう言ってつぼ浦の頬を両手で柔く包んで、そのまま軽く唇を重ねる。
小さなリップ音が耳に通り、つぼ浦はカチリと硬直して息の仕方さえ一瞬忘れてしまった。
「ン、…っは(笑)、え〜(笑)、大丈夫そう?」
昨晩あれだけ身体を重ねたのに、なんなら今の方がド緊張をしているみたいで面白い。
「…キス、嫌だった?」
『…ぇ、あ、嫌じゃねぇ、けど、その…、びびるから、ちゃんと…言ってくれ、』
「なにを(笑)?」
『ッ、きす、するって。、』
ムスッとしていたつぼ浦の表情は一瞬にして赤面へと変わり、青井の心は最高潮に晴れ晴れとしていた。
「へぇ〜。キスしていいのは前提なんだね」
『、だって俺たち、ッそーしそうあいって、やつ…だよな?』
不安げに問いかけるつぼ浦の手を取って、青井はこくりと頷く。
「そうだね、相思相愛ってやつだよ。…だからもしこの特大歪みが解けちゃっても。俺のこと頼ってね?、きっかけはなんだって良いんだから。…お前と一緒にいられれば、なんだっていい」
『゙ッっ、てめぇ、甘いこと言う前にも“甘いこと言います”って宣言しろ゙や』
「わぁ唐突にガラ悪い(笑)」
甘い言葉を言い放った本人はクスりと面白げに笑っていて、つぼ浦は長々とため息を漏らしてから ”きゅっ”と青井の手を握り返す。
「っ、へは(笑)…、ねぇ、キスするね?」
『ッ…、と、』
「っふ(笑)。してもいいんでしょ?」
『っ、ッ…、あぁ、いいぜ、…ン、ッ、』
つぼ浦の言った通りに事前の申告をし、青井はまた軽く柔くキスを送る。
そんな時間がいっとう愛しく、そして当たり前の日常へと塗り変わっていく日は近いと…、そう肌で感じる事ができる穏やかな夜明けだった。
夢の悪魔[完]
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