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「んがあああ飲みすぎたーーーぁぁぁ……」
そう言ってバンザイで後ろにぶっ倒れる若井。
それを向かいでハラハラしながら見ているのが僕だ。
「どうして今日そんなに飲んじゃったのー… 」
「俺にさけ持ってこーーーい!」
「もうダメです!歯磨いて来てくださいー!」
「もおお!りょうちゃぁん立てなぁいー!」
「はあ…よりによって元貴もいない日にこんな飲んじゃって……」
明日は僕たち2人はオフだ。仕事終わりに若井を家に招いて、一緒に宅飲みをしている。残念ながら元貴は明日も朝早く別でお仕事なので今日はいない。
歯磨きしに行きなねーと言って若井の脇を持ち上げると、ぶつくさ言いながらフラフラ洗面台の方へ歩いていった。
「そういえば、久々に二人で家飲みだったから朝から若井のテンション高かったなw」
楽しすぎて飲みすぎてしまったんだと思うと、すごく可愛いし僕も嬉しいなw
散らかったおつまみやチューハイの缶を片付けて、食器を食洗機に入れる。なかなか戻ってこない、どころか声もしなくなった若井が不安になり洗面所に向かうと、彼は壁にもたれかかって目を瞑り、エアギターをしながら鼻歌を歌っていた。
「おーいお兄さん?大丈夫?」
若井の肩を抱いて隣に立つ。
「んあー?だーあれ…………」
「誰かわかんないかなー?w可愛いなぁw」
よく見て、と言って顔を覗き込んで、頭をぽんぽんしてあげる。虚ろな目でじっと見つめてくる若井。なんだかんだ言って世話焼きな僕は、こんな若井の世話をするのも楽しい。
「僕がわかる?」
ちゅ
「んえっ」
「あれーーー!?綺麗な人がいると思ったら、涼ちゃんでしたー!ふはは!はははは!」
「うっ!っっっっるさ…………」
大声で叫び、転げて爆笑しだした。急にキスされて、かと思いきや急に大声出されて呆気にとられている僕に構いもせず、結局床で暴れ疲れて伸びてしまった。
「綺麗だけど女じゃないんかーーい…ふひひ」
「…うーーーん………これは若井が悪いからね」
「んふ、え?なんか言っ、…!?」
仰向けで寝ている若井の腕を押さえ込み、馬乗りになり無理やりキスをする。初めこそ驚いていたが、暴れすぎたせいで力も無く、結構すんなり受け入れてくれた。
「っは、待っ、……っ、ん…………、」
「…っ、………」
ちゅ、くちゅ、と、さっきまで若井の笑い声がしていた部屋とは思えないようなえっちな水音が小さな脱衣所に響く。
「……んふ……………っぷあ、……りょ、…………」
「…酔っ払いさん、これに懲りたならお酒の量は自分で加減してくださいね、?」
しまった、酔っ払い相手にこんなこと……
お酒が回りきってしまっている頭で、今のキスについて頭をフル回転させているらしい若井のポカン顔がバカっぽくて可愛い。そう、すごく可愛いんだ。あぁ、僕も飲みすぎたかな、?頭がクラクラする。
「……涼ちゃん男が好きだったの?」
キスのせいかお酒のせいか、とろんとした赤い顔で聞いてくる若井。
「いや、そんなこと無かったはずなんだけど…」
「………………照れてるの?」
そう言って後ろで手を組み、ちょっと嬉しそうに覗き込んでくる若井。
「うん……何ニヤニヤしてるの、」
「………俺、涼ちゃんなら抱けるかも」
「えっ、!?」
「もし女だったらだけどね」
「………違うよ」
「んえ?」
「抱かれるんだよ、若井が」
「ふはは!無理だろ〜男だもん!!ww」
「男もおしり使ってできるって知ってるでしょ?」
「………俺には無理だと思う」
「…どうかな」
そう言って若井の服の中にスルッと手を滑らせた。
「んあっ、りょっ、………ん、…」
「……………抵抗しなくていいの?」
熱っぽい目で見上げてきた若井とパチッと目が合う。
あ、これ、今までの関係ではいられなくなっちゃうやつだ……
「………もっかいちゅーしよ」
「いいの?」
若井は少し俯いて、もう一度気恥ずかしそうに上目遣いでこちらを見る。何年も一緒にバンドを頑張ってきた仲間なはずなのに、今目の前にいる若井は今まで一度も見たことの無い色っぽい表情をしていた。
「涼ちゃんキス上手かった…もっかいして、」