音のしない空気の中、目の前にいる彼氏という肩書きを持った佐野勇斗と酒を進める。
こいつと2人で酒を交わすのは嫌いじゃない。
テレビは付けず、静かな空気の中時々会話を交えながら飲む酒。
「おいこら。脚を触るんじゃない、脚を」
「俺、仁人の脚好きなんだよね〜」
「そんなの知ってるわ。暇さえあれば触ってるでしょ…ほんとに、勇斗じゃなかったらセクハラだよ」
「あ、俺はいいんだ。んじゃ、遠慮なく今後とも触らせていただきます。」
「あ、やっぱりお前もセクハラに該当するわ。どこがいいん?特に何も無くね?」
「白くてもちもちでふわふわしてる」
「それ、褒めてる? 」
「俺の最上級のタイプな脚ってこと」
「あ、そうですか。」
「仁人はないの?俺の好きなところ」
「え、ない。」
「つら」
「うそうそ。ちゃんとあるよ勇斗の好きなところ。まぁ言わないけどな 」
「えーなんでよ」
「なんでですかね」
そして再び静かな時間が流れる。
こうやって沈黙の時間が続いても気まずくならないのは、お互いに波長があっているからなのだろうか…
そんなことを考えながら視線を勇斗に移す。
どこが好きかって…顔はもちろん、メンバーを大切にしてるところも好き、ふと出る男らしいところも…そしてなにより俺にストレートに思いをぶつけてくれるところ。
ありすぎるからこそ言うのが、伝えるのが難しい。
「そんなに見つめられたら顔に穴空いちゃうよ…笑」
「あ、…ごめん笑」
「そんなにかっこいい?俺の顔」
「かっこいいだろ。俺のタイプでもありますし…」
「…。へぇ〜…ちょっと水持ってくるわ。」
勇斗の顔が先程よりも赤く見えるのは気のせいだろうか。
はたから見たら、勇斗が俺を追いかけているように見えるだろうけど、俺からすればそれは大間違いだと思う。
ただ単に俺が口下手で、思いを言葉にできないだけであって…
だからこそ、こうやって酒の力を借りてはいるが、普段言えない思いを少しずつ伝えられるこの時間が大切なのかもしれない…
それに比べて勇斗は本当にストレートで、ダメなことはちゃんと怒ってくれるし、良かったことはちゃんと褒めてくれる。
もちろん"愛してる"の言葉も…
しばらくして、コップを2つ持った勇斗が戻ってきた。
しかし、俺には渡さずコップをテーブルに置いて、俺の目を見つめて言う。
「この水に媚薬入れたんだけど、飲む?」
俺は微かに笑って、1つのコップの水を飲み干し言った。
「こういう時はストレートじゃないのね笑」
そうすると、勇斗ももう1つのコップの水を飲み干して再び言う
「抱いていい?」
「いいよ」
俺もこういう日くらい素直になってもいいよね
end.
コメント
3件
いつも素敵な作品をありがとうございます🥺🤍 リクエストなのですが、もしできればさのじん前提つよじんかオメガバースパロをお願いしたいです😿 これからも白さんの作品楽しみにしてます!
また、皆様のコメントや♡本当に嬉しい限りです🥲幸せいっぱいです! コメント欄に長々とすみません… これからもよろしくお願い致します🥰🫶
皆様、お久しぶりです☺️ この作者投稿期間空けすぎ…楽しみにしてるのにな〜なんて、思っている方もいらっしゃると思います。(多分そうであって欲しい) なかなか内容が思いつかなくてですね💦 ざっくりしたものでも構いませんので、「こんな話好きだなー」とか「この話でこのペア見てみたい」など、気軽にコメントしていただいて構いません!🙇🏻♀️ もちろん、M!LK以外でも🙆🏻♀️