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誰も知らない、高嶺の花の裏側4
第9話 〚予知が告げた危機と、緊急の知らせ〛
澪は保健室のベッドに横になり、毛布をかけられながら荒い呼吸を整えていた。
海翔は横で心配そうに澪の手を握ったまま離れない。
しばらくして——
ドタドタドタ、と複数の足音が迫る。
「澪、大丈夫か!?」
「海翔、状況を教えてくれ!」
担任と、数名の先生が慌てて保健室に入ってきた。
澪は上半身を少し起こされ、先生たちに囲まれながら、
さっき見た“予知”を震える声で全部話した。
給食のスープに“重大な異常”が起きること。
食べた生徒が体調を崩す未来が見えたこと。
先生達の表情が一気に険しくなる。
「すぐに給食室に連絡!安全確認が終わるまでスープの提供は禁止!」
「全クラスに連絡して!絶対に口にしないように!」
「緊急対応だ、みんな急ぐぞ!」
保健室は一瞬で“緊急事態の空気”になった。
澪はその光景を見ながら、胸を押さえて息をする。
(間に合って……よかった……)
少しして——
「澪、大丈夫!?」
「海翔から聞いた!」
怜央、湊、瑠斗、悠真、陽翔の5人が急いで駆け込んできた。
全員息が上がり、顔には不安しかない。
海翔は短く状況を説明する。
「澪の予知で、給食に異常が出る可能性があった。
先生たちが止めてくれてるから、大丈夫」
そこへさらに二つの影が。
西園寺恒一と真壁恒一。
「澪が保健室に運ばれたって聞いて……!」
焦りまくった2人が駆け込んでくると、
すぐさま瑠斗が立ち上がって説明した。
「落ち着け。大丈夫だから。
澪が“危険な未来”を予知してくれて、先生たちが対応してる」
恒一達は顔を青くしながらも、胸を押さえて深く息を吐く。
「よかった……ほんとによかった……」
保健室の中には、
澪を心配する仲間たちが集まり、
緊張と安堵が入り混じった空気が流れていた。
澪は弱く微笑んだ。
(守れてよかった……皆が無事でよかった……)
そして海翔は、そんな澪を見つめながら、
そっと澪の手を握り直した。
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