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「え!?兄さん!?帰ったんじゃ…」
アカシックは驚いた顔をした
ライムはビリーヴァを見るなり、悔しそうに舌打ちをした
「……邪魔だ。失せろ」
とエンダーと同じ攻撃を仕掛けた
つもりだったが
彼はその攻撃のパターンを一瞬で見破り、軽々と回避した
「お前こそ僕を舐めるんじゃない。そんな攻撃が当たるわけないじゃないか。お前が部下の女狐を殺した所を見させてもらったのでね」
「……やるじゃないか。私の人形の分際で」
ライムはさらに攻撃を畳み掛けようとしたが
一歩手前で踏みとどまった
「いや……相手が悪いな。ここは一旦引くか」
去り際に彼はアカシックに言った
「可愛い特異種の精霊、アカシック……いつか必ずお前を私のものにするからな」
沈黙が続いた後、アカシックは呟いた
「兄さん……アイツが兄さんのこと、『私の人形』って言っていたけれど、どういうこと?」
ビリーヴァは重い口を開いた
「……あの日…お前が、奴らの雇った殺人鬼に殺された日……僕は……アイツの部下になった。お前の命を助けるために」
「え……」
そこまで話し、ため息をついた
「ただ、100年ほど前の僕の記憶が曖昧になっていたんだ。もしかしたら、その時からアイツに操られて、おかしくなっていたのかもな」
アカシックはビリーヴァに抱きついた
「兄さん……ありがとう……」
抱きつかれた彼は一瞬柔らかい表情を見せたが、一気に表情が引き締まった
「でも、こうしちゃいられない。アイツはまた何かを仕掛けてくる。油断をしたらダメだ」