テラーノベル
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住宅街の角を曲がるまたもや人とぶつかった。
もちろんと言わんばかり私は尻もちをついた。
今日はなんてアンラッキーなの!
そういえば今朝の星座占い12位だった…
そう心の中で喚いていると
「ダッセ…」
ボソッと低い声が降ってきた。
…今なんて?
失礼な言葉にイラッときて、すぐさま立ち上がりパッパッとスカートを大袈裟に払った。
何か言ってやろうかと勢いよく 顔をあげて、
私は目を見開いた。
なぜなら私の目の前にいたのは
端正な顔立ちの青年だったからだ。
初対面のレディーへの一声が
「ダッセ」だと言うのに!
こんな容姿をしているとは!
なんだこいつ!腹立つ!
何か言ってやりたくなったが、
ぶつかってしまったのは私だし、 初対面だし、 なんだか見たことある制服だし!
ここは穏便にすませよう。
私はこめかみをひくつかせながら
「ごめんなさい!さよならっ!」
と手短に謝り、すぐそこの家まで走って
光速で家に入った。
「へぇ…」
青年が笑みを浮かべながらこちらを見つめていたとも知らずに。
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