テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
◇◇早川希輔◇◇
車から降りた一ノ瀬菊を、待ってました、とばかりにホテルスタッフがマークする。
彼女は無視するのだろうが、それではしつこくつきまとわれることになる。
俺のクライアントになった彼女に危害が及ぶのはお断りだ。
そういう気持ちを込めて
「菊」
と呼び方を変え、スタッフを牽制しておく。
そして彼女にも伝えておかなければならない。
「金や名声に引き寄せられる人間は多い」
と俺の実体験をもとにした声に、彼女は冷たい無表情へと変わる。
さらに
「言動には十分注意しろ。拉致監禁されて、痛い目にあって、金の在処を吐かされ、東京湾に沈められるのは嫌だろ?」
と言った時には、今度は笑い始めた。
「嫌だね。気をつけます!」
とは言ったが、嫌なだけで怖がってもいない。
その彼女の雰囲気に見惚れる感覚だった理由はわからない。
これまでに出会ったことのない人間の雰囲気であることは確かだ。
翌朝、俺は新幹線に乗り、彼女の自宅へと向かった。
昼前に到着した邸宅…誰もいないはずの一ノ瀬菊の家。
だが、無人の車が家の前に停車している。
そして、門の中から二人の男女が出て来た。
コメント
5件

いたいた~ッ‼️親戚の金をアテにするヤツら。 アテにすんなや。自分で働け‼️(笑)(💢'ω')

どうか強欲モンスター達の手に渡りませんように💦
親子で金目の物を物色してたのかな💢 希輔さん上手く対処よろしくです〜