TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する





「ちょっ・・・・ユズ先輩、ちょっと待った!もう勘弁してくださいよ」




柚彦はそんなSBCEの後輩の前山の文句を聞き流し、さらに彼にジャブを一発、とどめにボディに一発こぶしを叩きこんだ



柚彦より長身のバンダム級選手の前山が、苦悶に体を折り曲げた



一歩下がって両手をぐるぐる回して、小刻みにジャンプしながら待っている柚彦に比べ、前山は両ひざに手をついてあえぐばかりだ





「うそだろ?ほらほら!もういっちょやろうぜ!前山!」



「くそったれ」




前山はヨロヨロとリングの隅によって、水のボトルを取ると頭と背中に浴びせかけてから、のどを鳴らして飲み始めた




これ以上前山が自分のスパークリングに付き合う気がないのを確認した後、柚彦はブツブツ言いながら、今度はリングを降り、ジムの横手にあるスパークリング用のサンドバックに向かい、打撃音を轟かせながら連打し始めた




「ユズ先輩・・・荒れてますねぇ・・・」




それを眺めていたSBCE生の一人が、ポツリと言った




「今やったら殺されそうだな」




もう一人もつぶやいた




噂を聞きつけ、ここ数日あまりにも気合いが入った血気盛んな柚彦を眺めようと、数人のSBCE生が足を止めて見物に来ていた



見られることは一向にかまわない、柚彦はこれでもかとサンドバッグを連打したあと、呼吸を整えながらヘッドギアから額に落ちる汗を腕でぐいっと拭った



筋肉が熱く火照り、胸板から腹筋も汗で濡れている


朝からこれだけ運動しているのに、体から突き上げてくる欲望は一向に発散されなかった



柚彦は息も絶え絶えに、大汗にまみれてじっと目の前のサンドバッグを睨みつけていた




復讐ジュリエット~DV元夫に復讐の花束を~

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

4

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚