テラーノベル
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「奏斗っ”!ああぁっ!?」
「と、とりあえず逃げます!」
後ろから漂った殺気、死臭だけで頭がいっぱいになっていく、
ガサッ
頭上の木から何かが落ちてくる音がして、頭を左に傾ける
「うわっ、」
反動に合わせて、奏斗もまた前へ飛び走り始める。後ろを見ると、蝙蝠のように逆さにぶら下りながらクルクル周り、目を光らせている大きい蜘蛛がいた
「ひっ、まっ、もうや、」
「…そこだ…!」
奏斗が崖の向こう側に飛び込む、体が下に向いて、足に少し痛みが走る
「い”だっ…!?」
自分らは近くの入り口が小さい洞窟に入った。
中は水が滴る音だけで、静寂を貫いている。こんな所だが、驚くほどに虫がいない。
虫は嫌いだが、こんな時ほど出て欲しい
「月人さん、なんともないですか?」
「うぅぅっ…怖かった…」
「しばらくここで隠れましょ、もう足が限界で…」
頷くと、奏斗は壁にもたれかかった。
まず第一にこの状態がいつまで続いてくれるかをかを考える。でも到底さっきの人々の有り様をみて、周囲が安全でないことを察するどころか当たり前だと認識した
「ゔっ…ぇっ…かはっ、かっは…!」
「月人さん…」
「すまんなぁ…お腹が少しにがる(痛い)んよ…」
「嫌なこと考えてるからですよ、膝枕してあげますから寝てましょ…」
奏斗の膝に頭を乗せる。少しだけ温もりを感じて、お腹の痛みが良くなったように感じた。
「どれくらい寝てええ…?」
「朝までですね」
安堵したのか、胸騒ぎのまま奏斗に身を預けて視界が黒くなった
*
奏斗視点
僕は今まであんな星見たことなかったし、それ以前に爆発してあんな恐ろしい生物を生み出すなんて科学的にあり得るのかすらわからない、
今できることは、月人さんを守ることだと悟るしかできなくて、逃げて逃げて、この洞窟に飛び込んだ
あの爆発を必死に思い出すが、頭に走った衝撃と痛みしか思い出せない
兄に繋がる携帯も、ここにはない。縁側に置いて来てしまったのだから。
「…しまったなぁ。」
こんな事想定していなかったのだから、仕方ない
ぁぁぁぁぁ!?
「…なんだ…? もう助けられないんだけど…」
月人さんを石に寝かせて、岩の隙間から覗いてみる。
「お願い、たすけ」
こっちに気づいて手を伸ばした瞬間、すぐ隣にいたのかわからないが、異形の大きい刃物がその女性を貫いた。
急所を狙っていたのかわからないが、女性はすぐに死の表情を浮かべていた。
頬にピタリと血が付く。少しどろっとしていて生々しい…
すぐ身を屈めて隠れると、異形は去って行った
こんな環境で寝るなんてきがきじゃないので、また月人さんの膝枕を始めた
(彩花さん、大丈夫だろうか…
あ、美琴さん)
あの家に住んでいる人は月人さん含めて3人。
美琴さんは、月人さんの黒血病の原因である物質を研究していた
万が一あの爆発に巻き込まれたら…
(…考えるな)
*
彩花視点
「美琴さん!美琴さん!」
黒い物体を避けてやっと部屋に辿り着いたのはよかったけど、美咲さんが瓦礫に埋もれて動けなくなっていた。
「彩花!逃げろ!」
「でも、」
「いいから早く!」
ゴゴゴ…
地面が揺れ始めた。もう、逃げるしかないのかな、もう諦めるしかないのかな。
「彩花!ここでお前が逃げるのは諦める事じゃない!次に繋げて来るんだ!」
「…っ。ゔぅぅぅ…」
近くの海に出る、静かで美しい。月の光が照らす水面には、どこか無力気味だった。
「彩花、無事だったか」
「きょ、京介さん…?」
スーパー架空病気三選紹介タイム
※病気自体は実在しません。フィクションです
黒血病
・こっけつ と呼びます。読みにくいね
・症状を一部参考にしたのは、主に白血病、原子爆弾の被害の一つである放射線による吐血、だるさを参考にしています
常骨痛病
・じょうこっつうびょう です。読みにくいね。それと痛と病が同じに見えてやだね。
・名前の通りです。基本病名はネーミングセンス皆無革命起こりっぱなしです
・症状を主に参考にしたのは、富山県的神通川流域で発生したイタイイタイ病(4大公害の一つ)
の多発性骨折、
これは過度な運動をすると関節を始めとした骨に曲がる、神経の崩壊という症状の形で取り入れています
こちらはまだまだ知識が浅いため、常時新設定を入れ込む事があります。
はい次
天眺病
・てんちょうびょうです。比較的読みやすいですね
・症状を主に参考にしたのは熊本見水俣市の水俣湾周辺を中心とする八代海沿岸付近、
新潟県阿賀野川流域に発生した水俣病です
・手足の痙攣、視力低下、軽くいですが、常に上に目線が行くキャラクターデザインを検討しています
・これらの架空の病がこの作品に登場します。
・これら三つの参考元は、丁重に、そして世界に伝えていくべき出来事ですので、多少表現を回りくどくしたり、モザイクになるような表現を心がけさせていただきます。
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コメント
7件
なるほど…公害を架空の病気として現したんですね…! 授業で習った時より一層悲惨さが伝わって来ました😭 これからみんなが救われていくといいなぁ…… 続き、楽しみにしています🫶
おおっ、2話もすごく重くて切ないですね…!奏斗くんが月人さんを必死に守ろうとして、膝枕で寝かせるシーン、すごく優しくて胸がぎゅっとなりました。でもその直後に、女性が異形に貫かれる生々しい描写…あの血が頬につく感覚、すごく鮮明に伝わってきてゾッとしました。彩花さんの「諦めることが逃げじゃない」と言われて泣きながら走る場面も、無力さと決意が混ざってて切なかったです。架空の病気についての解説も、作者さんの真面目な姿勢が伝わってきて、この世界をもっと知りたくなりました。続きが気になります…!