佐久間視点
沈黙状態を破ったのは
阿部ちゃんだった
阿部「さ、くま?」
阿部「ひ、かる?」
佐久間「阿部ちゃん!?」
阿部「おれ…」
照「とりあえずナースさん呼ぼう!」
佐久間「そうだね」
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照は、マネージャーさんに報告するために、病室を出ていった.
阿部「俺…さ、」
阿部「佐々木に刺される前、」
阿部「佐々木のことが見えなかったの」
阿部「なんか…誰かいるのはわかるけど、」
阿部「何色の服着てるとか、」
阿部「そういうのがわからなかった」
阿部「佐久間…何か知らない?」
阿部「ただ、見にくかっただけなの?」
阿部「ねぇ?何か知ってるなら教えて?」
佐久間「阿部ちゃん…」
俺は、本当に阿部ちゃんに青や紫がもう見えないってことを言っていいのだろうか。
佐久間「本当に、本当に言っていいの?」
阿部「言ってほしい…」
佐久間「そっか。」
佐久間「じゃあ…言うね、」
佐久間「阿部ちゃん。あべちゃんはね、」
佐久間「目が…見にくくなってる。」
阿部「それは、知ってるよ?」
佐久間「うん。」
佐久間「でも、阿部ちゃんはね、もう…」
佐久間「青と紫が…」
俺はその先の言葉が喉に突っかかって中々伝えることができない…
そんな俺を見て、
阿部「佐久間…もう大体察した.」
阿部「俺。もう青と紫が見えないんだね…」
阿部「ありがとう.伝えてくれて.」
阿部「…そっか。」
阿部「もう…見れないんだね」
彼はそう言いながら
綺麗で綺麗じゃないような。
そんな涙を流していた…
阿部「佐久間…俺…」
阿部「なんでかなッ」
阿部「悲しいんじゃない。」
阿部「苦しいの……」
その言葉を聞いた瞬間
咄嗟に阿部ちゃん抱きしめていた.
阿部ちゃんは普段
あまり思ってることとか、
表に出さないから。
気づいてあげられなかった.
彼がこんなにもこんなにも、
苦しんでいるなんて…
俺は…
ただ、あべちゃんを抱きしめながら、
一緒に泣くことしかしてあげれなかった
いや、そんくらいしか、彼を救える方法が
わからなかった…
阿部ちゃんが、佐々木のことを見えなかったのは
当時、佐々木は
青い服を着ていたから、
その時からもう
青と紫が見えなくなっていた…
だから、
、佐々木のことを阿部ちゃんは見えなかった.
あの時は、
まだ近寄れば見れた.
でも。
今は違う。
もう完全に
彼の世界には
青と紫は消え去っている。
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久しぶりの投稿になってしまい
すみません💦
コメント
16件
なるほど、一気見したけど、青か紫とは気付かなかったな、、()