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太智と付き合い始めてもうずいぶんと経った。
悩んだ末に2人揃って付き合い始めたことをメンバーに伝えた。3人とも茶化しつつも自分事のように喜んで祝ってくれた。その日のうちに俺達をダシに宴会を開かれたのも、まあいい思い出だ。
そして半年前に晴れて、俺と太智は同棲を始めた。
傍から見ても順風満帆だと思う。
たった一点を除けば。
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今日はYouTube撮影のため、昼からメンバー全員で事務所に集合予定だ。
いつものごとく俺は集合時間30分前には着いて準備を終わらせていた。時間まであと15分。まだ誰も来ない。アイツら大抵時間ぴったりか酷いやつは悪びれもせずに遅刻してくるからな。
備え付けのソファに沈み込み天井を見上げると、昨晩のことを思い出す。
無意識のうちに深い溜め息が出て頭を抱える。
順風満帆な太智との付き合いで、俺の唯一の懸念点。
「またやっちゃったんだ」
頭上から呆れたような柔らかな心地の良い低音が降ってくる。驚き飛び上がって首をいわせた俺を鼻で笑いながら荷物を置くと「隣、いい?」と律儀に聞いてくる。さっきしっかり俺をバカにしてきたのにこういうところはちゃんと後輩なんだよな。
痛む首を抑えながら隣をポンポンと叩き着座を促す。
鼻で笑われたことが思いのほか腹が立ったので何事も無かったかのようにスンとした顔で棘を刺す。
「珍しいじゃん、柔太朗がこんな早く来んの。てか遅れるかもってマネから聞いてたんだけど。」
「前の現場が思ったより巻で終わったからさ。家帰るにもどっか寄るにも微妙な時間だし一旦行くか。って現場から真っ直ぐ来たってわけ。」
「そっか、おつかれ。」
「そっちもね、で?だいちゃんと上手くいってないの?」
またいわしそうになる首を抑えて、気恥しさから目を逸らす。
「………上手くいってないわけじゃ、ないけど…。またやっちゃった…。」
柔太朗にだけは素直に言える。
俺と太智が付き合い始めた後すぐ、舜太とくっついた柔太朗はお互いに唯一気兼ねなく相談し合える相手だった。
「ようやく素直に気持ちを伝えられるようになったのに、どうしても…その、そういうこと…してる時は、は、恥ずかしくて…」
「喧嘩腰になっちゃうんだ?」
元々、俺と太智は10代前半、二次成長を迎える前どころか思春期前からの付き合いだ。
俺が一方的にライバル視していた事もあって、み!るきーずからはチップとデールだのトムとジェリーだの、よく小競り合いをしているイメージがついている。
それは私生活でも、そして付き合い始めた後でも変わらず。日々些細なことで言い合いをしている。
2人きりの時はソファで隣合って肩を寄せ合い座ったり、そのまま手を繋いで緩やかな時間を過ごしたりなんて甘々な時間を過ごすこともある。
とはいえ根幹には子どもの頃のあのバチバチの関係(俺からの一方通行気味であったが)があるからか、セックスの最中はお互い気恥しさが勝ってしまってあの頃の犬猿の仲がひょっこりと顔を出してしまうのだった。
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「んっ……太智、ちょっと、待っ……」
ベッドに押し倒されてからまだ十分も経っていないのに、俺の声はすでに掠れていた。太智の大きな手が俺の腰を掴み、容赦なく奥を突き上げる。熱くて硬いものが俺の中を擦り上げて、頭の芯が白く溶けそうになる。
「お、まえ…ッ!っざけんッ、な…ぁっ!」
思わず喉から飛び出した声は、完全に喧嘩腰だった。太智の動きを制止しようと肩を押すが、逆にその手を掴まれて頭上に押しつけられる。
太智が低く笑う声が耳に絡みつく。汗で濡れた前髪が垂れて、俺を見下ろす目が妖しく細められた。
「こんだけ感じといて、何言うてんの?ほんまやらしい人やで。」
「うるっ……さい……っ! 誰が感じてるか……あっ、んんっ!」
言葉の途中でまた深く穿たれて背中がびくんと跳ねる。太智の腰が俺の太ももに密着するたび、卑猥な水音が部屋に響いた。俺の足はすでにガクガクと震えていて、逃げようとしても腰を掴まれて逃げられない。
「ほら、またそんな顔して。口では嫌や嫌やって言うくせに、こっちはこんなに締め付けてきて……ッ」
太智が意地悪く腰を回しながら俺の耳元で囁く。熱い息が首筋にかかって、ぞくりと全身が粟立つ。
「やめ……っ、言うな……バカ……!」
恥ずかしさが爆発して、つい手を伸ばして太智の胸を叩く。でも力なんて入らずただ指先が汗ばんでしっとりとした太智の真っ白な肌に吸い付くだけ。太智はそんな俺の反応を楽しむように、わざと角度を変えて敏感なところを何度も擦り上げてくる。
「あっ……! そこ…だめ……っ、太智……!」
「だめ? ほんまに? でも仁人の中は嬉しそうやで?」
太智の唇が俺の喉に吸い付く。歯を立てられながらも、腰の動きは止まらない。俺はもう、ただ喘ぐことしかできなくて太智の背中に爪を立てていた。
「やらしいのは…お前の方だろ……っ!あっ、ん、…いつも…ッこんな…っ、乱暴に、んぅッ、しやがってッ…」
「乱暴? 仁人が欲しがるからちゃんと応えてるだけやんか。」
太智が笑いながら俺の唇を塞ぐ。荒くて喧嘩してるみたいだったけど舌を絡め合う瞬間だけは甘くて、俺の胸が熱くなった。
結局その夜も、俺たちは最後まで「喧嘩」しながら何度も何度も絡み合った。 朝になって隣で寝息を立てる太智の寝顔を見ながら、俺はまた小さく溜め息をつく。
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「ふーん。まあ、恥ずかしいなら黙ってればいいんじゃない? 喋んなきゃ喧嘩になんないっしょ。」
柔太朗から提案されたその案は意外とシンプルで、でも妙に納得させられた。
「たしかに…!喋んなきゃいいんだ!なんだ簡単じゃん!」
やっと見つけた解決の糸口にテンションが上がる俺を、柔太朗が呆れた目で見ていた事に気が付かなかった。
──その夜。
俺は太智の言葉に一切反応せず、唇を固く結んだまま耐えていた。太智が奥を突き上げるたび、喉まで込み上げる喘ぎを必死に飲み込む。肩を掴む手が震えるだけで、いつものように突っかかる言葉を封じていた。
太智の動きが一瞬止まる。
「……何で今日は喋らへんの?」
低く、明らかに不機嫌な声。俺が黙ったまま目を逸らすと、太智は鼻で笑って腰を強く打ち付けてきた。
「なんやねん。今日はそんなつもりありませんでしたー。って?」
いつもより意地悪く角度を変えられ、敏感なところを執拗に擦られる。俺は声を殺そうとするが、太智は容赦なく深く突き上げながら耳元で囁く。
「感じてるんは丸わかりやで。こんなきゅんきゅん締め付けておいてやる気ありませんでしたー。は通用しやんで。」
揶揄うような声で責め立てられイラつきがつのる。もういい言い返してやる!と振り向こうとした時、悲しそうな声が降ってきた。
「…………それともなんや?やっぱり俺と付き合うたん後悔してんの?」
同時に激しく腰を打ち付けられ、俺は枕に顔を埋めて耐えるしかなかった。
ちがうちがうちがう。後悔なんてした事ない。
太智の動きは苛立ちを帯びていて普段より深く、容赦がない。汗だくになりながら何度も達しそうになるたび、太智がわざと速度を落として焦らす。
ついに限界が来て俺は泣きながら声を漏らした。
「ちが、まって…ッ、話、聞いてッ!」
「聞くことない。俺のこと飽きたん?他に好きな人できたん?やっぱり女の子が良かった?」
なおも悲しさを押し潰したような声で責める太智の言葉を遮るように声をあげる。
「ちがう!…、だって……ッ、せっかく太智と付き合えたのに…いつまでもこんな…ッ、喧嘩みたいなセックスしたくなくてッ……」
涙がぽろぽろと零れて、声がぺしょぺしょに崩れる。太智の動きがぴたりと止まった。
「……なんなんそれー!」
太智が突然大きな声で笑いながら、俺の顔を両手で包み込む。見上げた顔は優しく微笑んでいて、俺の涙と鼻水と涎でぐしゃぐしゃの顔を愛おしそうに撫で回してくる。
「可愛すぎるやん! 別に俺、いつものも嫌や思ってへんで! それも俺らの付き合い方やん!」
俺の涙を親指で拭いながら太智は額にキスを落とす。胸が熱くなって、俺は嗚咽を漏らしながらも頷いた。
「……太智がそう言うなら……」
「まあでも、吉田さんが気にするって言うなら特訓付き合うで!」
ゆらりと太智の目がまた意地悪く輝いた。まだ繋がったままの状態からゆっくりと腰を動かし始める。
「今度はちゃんと声出してええよ。喧嘩腰の仁人も黙り決め込もうと必死な仁人も。俺はどっちの仁人も可愛いなぁとしか思わんで。」
そのまま第2ラウンドが始まり、俺はまた太智のペースに飲み込まれていった。今度は黙ることもできず、泣きながら喘ぎ太智の名前を呼び続ける事しかできなかった。
コメント
3件
特訓後の甘々塩レモンの続きが見たすぎます〜😭😭 互いの気持ちがすれ違ってたシーンも最高です🙂↕️💞
いつもと違って激甘でろでろな塩レモンもいいけど、いつもの塩レモンも残しつつ、2人らしい甘い時間を過ごすっていうのが最高です😘😘😘😘😘
**リオン:** いやー、これめっちゃ良かったです…!「喧嘩みたいな♡♡♡したくない」って悩む仁人の気持ち、すごくわかるし、でも太智が「それも俺らの付き合い方やん」って全部受け入れるところがもう…。長年一緒だからこその信頼と甘やかしがにじみ出てて、読んでて胸がじんわり熱くなりました。柔太朗の「喋んなきゃいい」→まさかの逆効果、って流れもツボです(笑)。2人の関係性が言葉の端々から伝わってきて、続きが気になりすぎます!
#nmmn注意
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