TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

7月の空と川

一覧ページ

「7月の空と川」のメインビジュアル

7月の空と川

3 - 第2章 質問コーナー

♥

10

2022年05月11日

シェアするシェアする
報告する

「さーて、何を話そうか!」

めんどくさい。早く帰りたい。拒否権とは一体なんのためにあるのだろう。

「そうだ!質問し合いっこしよ!」

「はい?」

何が始まるのだろう。不安、というより恐怖だ。

「だから、お互いのことを知るために質問し合うの!」

「…別に私あなたのこと知りたい訳じゃー」

「はいはい!あなたって言うの禁止!玲って呼んで!」

「分かりましたよ…」

「敬語も禁止!」

なんでもいいじゃないか。好きにさせてくれ

「じゃあ私から!雫は今何年?」

「2年で…だよ」

「お!じゃあ後輩か!」

「玲は3年ってこと?」

「おん!」

身長的に1年かと思っていた。っと、こんなこと考えているとまた、

「あ、今身長的に1年かと思った〜って考えてたでしょ!」

エスパーか何かをもっていると思う。もう恐怖超えて虚無。

「そんなこと思ってない」

「ほんとか〜?」

うんうんほんとほんと。あー、帰りたい。

「じゃあ次!雫は学校好き?」

「好きでもないですし、嫌いでもないです。まぁ、家よりはマシですかね。」

「へー、ってまた敬語に戻ってるし!」

「許して下さいよ。癖なんです」

「ふーん。ならいいよ。敬語でも」

「ありがとうございます。あ、私も質問いいですか?」

「もっちろん!」

「玲さんは、どうしてここにいたんですか?」

「…何となく?」

「何となくって…答えになってないですよ」

「いや、家にいても暇だし。だからと言って友達がいる訳でもないから、ホントに何となく来たってだけ。」

察し。この人、友達いなさそうとか思ってたら、本当にいなかった。まぁ、こんなんだからなんだろうけど。

「…何か、すいません」

「え、なんで謝られてんの…?」

よし、今なら帰れる。根拠はないけど、謎の自信がある。

「もういいですか?帰りますね。」

「あー、ハイハイ…ってこらぁぁぁ!」

捕まった。ダメだ。一生帰れる気がしない。もういっそここに住むか?そしたら、好きな時に作戦が実行できる。…何馬鹿なこと考えているんだろう。うつった…?

「はい次!〇にたいって、思ったことある?」

「急にめっちゃ重い質問するじゃないですか。読者このテンションに着いていけてませんよ?」

「読者?何のこと?」

「…いえ?」

とんだ失言をしてしまい、すみませんでした。以後気をつけます。

「んで?どうなの?ある、ない?」

「…ありませんよ」

「だろうと思った!」

失礼すぎじゃないだろうか。いい加減私、キレそうなのだが?

「玲さんって、ほんとデリカシーないですよね…」

「おん!それが私の長所!」

「短所の間違いでしょ」

「はぁ!?」

やっぱり馬鹿なんだろう。そうだ。相手は馬鹿だ。適当にあしらっていれば、そのうち帰れる。あと少しの辛抱だ。

「じゃあ次は私ですね」

「おう!どんな質問でもドンと来い!」

「…死ぬのって、怖いと思います?」

「…ん?」

この作品はいかがでしたか?

10

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚