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#ベリアン・クライアン
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番外編105『悪魔に蝕まれる身体と血に染まる刃』前編
ユーハンが悪魔化し、止めようと決意する
私達。一方、ベリアン達を先に行かせた執事達には危機が迫っていた――。
『ぐあっ!』
シャーキル様の憲兵達を倒した9人はルカス達と合流し、シャーキル様に刃を振るっていた。
『シャーキル様…何故天使に味方なんて…』
『勘違いをしているようだから教えてやる。
私が味方をするのは神のみ。天使ではない。』
『はっ。よく言うぜ。人類の裏切り者として天使とこの世界を滅ぼそうとしてるくせに。』
『新しい世界をつくり、新たな生命体を作り出す。それが神の使命。それなら私は神の意志を尊重する。お前達もこんな世界必要ないだろう?人間の理不尽で殺された者。貴族によって虐げられる者。権力に溺れるやつに利用された者。大切な家族を失い追われた者。救いたい命を救えず、苦しんでる者。人間は醜い奴ばかりだろう?そんな世界必要ないだろう。だから新しい世界を作る。神と共に。』
『うるっせぇ!俺は確かに貴族は大嫌いだ。上から目線だし、悪魔執事を駒のようにしか思ってねぇ。けどな。この世界にいたから、俺は主様と出会えた。絶望して苦しんだ俺の前に仲間も出来た。そして、守りたいと思える存在には出会えた。確かに苦しいことや辛いことばかりだけど、それでも、主様のいるこの世界は俺の大切なものだ。』
『人間の理不尽で、確かに俺は親友を失った。俺がもっと強ければ守れたのにと何度も攻めた。そして俺は自分を見失った。だけど、
主様が助けてくれた。絆を作ることは怖いことじゃないと俺に教えてくれた。俺は主様を守る。主様のいるこの世界を守る。』
『大切な妹を失った辛さは計り知れない。貴族なんて居なくなればいいと、何度と思ったことか…。そして俺は貴族を皆殺しにしようとした。だけど、悪魔に囚われた俺を仲間が、主様が助けてくれた。俺を救ってくれた主様のことを俺は必ず守る。』
『俺がもっとちゃんとしてたら、母親も祖母もあの時生きてたかもしれねぇ。だけど…2人とも俺を守るために命を賭けてくれたんだ。
主様を守るために悪魔化した時も仲間達と主様がいたから俺はこうして生きてる。不条理な世界だが、主様がいるならそれもまた悪くねぇ。』
『この世界は理不尽っすよ。悪魔執事だからって痛めつけられ、貶される。もうホントに嫌になるっすよ。…でも。どんな辛いことも俺には主様がついてるっすから、耐えられる。屋敷には主様が帰ってくる。主様に会えたらそんなの全部吹っ飛ぶんすよ。』
『私は命を弄んで救えるはずの命を見捨てて来ました。でも。そんな過去を聞いても主様は私を見捨てませんでした。辛かったねと…胸の中で抱きしめてくれたんです。そんな主様のいるこの世界のこと、私は愛していますから。』
『穢れている私のことをあの方は心も身体も綺麗にしてくれたんです。この命に替えても守りたいと思える人に私は出会えた。理不尽も不条理も含めて主様のいるこの世界を私は守りたいと思っています。』
『僕は主様とずっと一緒にいたい。この世界がなくなったら主様とも離れてしまう。そんなの嫌だ。確かに貴族は大っ嫌いだけど、ここは主様が帰ってくる世界だから。守ってみせる。主様の笑顔のために。』
『シャーキル様。私は天使に味方する貴方の考えには賛同できない。神様だろうがなんだろうが壊させない。主様と……そして、みんなのいるこの世界を、私は愛しているからね。』
『こんな世界壊してしまいたいと、思ったこと。沢山ありますよ。ですが、主様と出会ったこの世界…色んなところを回ったこの世界は思い出が詰まっています。そんな大切な場所を壊そうとする人は許せませんね。』
『俺は主様が大好きです。執事としても…きっと、それ以上の気持ちが……。
俺と主様の大切な思い出の世界…無くすなんて俺が絶対させませんから。』
『俺は別に神様とか貴族とかどうでもいいけどさ。主様や俺の仲間ガキ共のいる世界を壊そうって言うなら話は別。死ぬ気で止めてやるよ。もう。あの時の苦しみを味わいたくないからな。』
『俺は天使によって家族を失いました。兄も、俺の部下達も。主様と過ごした世界まで奪おうなんて…そんなこと許しませんから。俺が守ってみせます。全部!』
『主様と出会って変わったんだ、俺は。守りたいと思える人に俺は出会えたんだ。この世界に生まれて、主様と出会って、良かったと思えるよ。』
『我から大事な同胞を奪った天使に味方するなど甚だしい。我は貴族などどうでもよい。
だが、あやつと過ごしたこの世界は退屈しない。我がお前の野望を潰してやる。』
『人間が天使に味方してなんの得があるのかな。ここにいる俺達は天使によって大切なものを奪われたのに。あの子達の笑顔の為に…俺はこの世界を守るよ。理不尽ばっかの世界でも、俺はこの世界を愛してるからね。』
『せいぜいほざけ。お前らはもう終わりだ。』
バサッ。バサッ。
『ふふ、悪魔執事がいっぱいだ。』
『人間。いつまで待たせる気だ。』
『もういい。悪魔執事を鏖にしろ。』
(っ、まずい。ここには主様がいない。
どうすれば……。)
その時――。
『みんな!!』
『主様…!?』
『来たれ、闇の盟友よ、我は汝を召喚する。ここに悪魔との契約により執事達の力を解放せよ。』
『どうしてここに…!麻里衣は無事か?』
『うん、お姉ちゃんは無事。怪我はしてるみたいだけど、大丈夫だよ。でも…』
『でも?』
『ユーハンが……悪魔化して…。』
『ユーハンが……?』
『今ベリアンとフェネス、お姉ちゃんが…。』
『……ハウレス、ボスキ。ここは任せていいか。』
『ハナマル?』
『ユーハンさんは俺達のルームメイトです。
悪魔化したなら俺らが止めないと。』
『分かった。ここは俺達に任せとけ。』
『行くぞ、テディちゃん。』
『はい!』
2人は宮殿の中に入っていった。
次回、中編へ続く――
コメント
3件
やばい涙めっちゃ出てきた、、がんばれ、みんな!、 プチちゃんありがと!!、
番外編なのに、ひとりひとりの執事たちの「主様やこの世界を守りたい」って想いがちゃんと詰まってて…すごく良かったです。 みんなそれぞれ過去に傷や理不尽を抱えてるのに、それでも主様と出会えたこの世界を愛してるって言い切る強さに、心が熱くなりました🤍 あと、ハナマルとテディがユーハンを止めに行く決断をしたところ、めっちゃグッときました。 次回も楽しみにしてます…!