テラーノベル
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第2話
〖行ってらっしゃい〗
亜霊夢は、着替え終えた自分の姿を見下ろしていた。
青白の巫女服。
見慣れたはずの形なのに、どこか“別物”に見える。
亜霊夢「……ほんとにこれで行くの?」
紫「似合ってるわよ」
亜霊夢「褒め方が軽い」
紫は指をひらりと振った。
紫「じゃあ準備もできたし――」
その瞬間、亜霊夢の足元にスキマが開く。
亜霊夢「ちょ、待っ――」
紫「行ってらっしゃい」
亜霊夢「いや説明が雑すぎ――」
言い切る前に、床が消えた。
――ズズッ……
亜霊夢の身体は、重力ごと別の空間へと引きずり込まれる。
亜霊夢「うわああああああああああ!?」
スキマの中は、上下の概念すら曖昧だった。
光と闇が混ざり、感覚だけが落下していく。
亜霊夢「これ絶対“行ってらっしゃい”の使い方間違ってるでしょぉぉぉ!!」
そして――
視界が一瞬、白く弾けた。
次の瞬間。
――ドンッ!!
亜霊夢「っ痛ぁ!!」
地面に叩きつけられる形で、彼女は着地した。
砂埃が舞い、鳥の鳴き声が遠くに響く。
亜霊夢「……ほんとに投げ捨てるタイプの転送じゃん……」
ゆっくりと顔を上げる。
そこに広がっていたのは、見覚えがあるようで、微妙に違う世界。
空気が少し軽い。
匂いも違う。
そして――何より。
亜霊夢「……ここ、幻想郷……?」
しかし、いつもの幻想郷よりも、どこか“歪んでいる”。
遠くの空に、見慣れない裂け目のようなものが浮かんでいた。
亜霊夢は立ち上がる。
亜霊夢「……で、説明なしで放り込まれたんだけど」
亜霊夢「何すればいいのこれ」
風が吹く。
その風は、まるで答えを拒むように静かだった。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 「行ってらっしゃい」で笑っちゃった……雑すぎる転送、亜霊夢の叫びが可愛くてワロタ(笑)。でも歪んだ幻想郷の空気、裂け目みたいな描写がすごく不気味で引き込まれたよ🌙 説明なしで放り込まれた彼女の困惑、めっちゃ伝わる。続き、何が待ってるんだろう……気になる。