「おう、来たか。」
そう言って待っていたのは英語担任兼僕の部活顧問兼生活指導の成田先生だ。
まあ座れよという仕草をされたので、僕らは座った。
成田先生が重そうな口を開き
成田「では、これよりお質問タイムを行います。いいか?」
僕らは何ともいえない顔をして僕は頷いた。
だが、五十嵐は顔より先に口が開いて
五十嵐「ねえ、まずは俺らの話を聞いてよ。」
成田はうーんと悩んだ末
成田「まあ、今回は君らが全面的に悪いと俺思ってないから、何があったのか教えて?」
と言った。
五十嵐が前のめりになり
五十嵐「川端は学校のチャイムを気にせず、自分より後に来たものを遅刻者とします。自分のイライラに任せて行動している。生徒を自分のものかのようにひどく扱っている。つまり、自分の物差しでしか人を測れない自己中で自分の根拠もない言い分をブーブー生徒に浴びせるモンスターだ! 」
その言葉に僕もつられて
藤原「そんな人が人にものを教える立場だと言うのが、、その、、。」
成田「その?」
人のことを悪く言っているのでは同じ土俵に立つのと一緒だ。言葉はいくらでも出てくるのに口でつかえる。
藤原「いや、何でもな」
五十嵐「クソみたいだろ?そんなの。」
成田「おお!、、クソか!」
汚い言葉なのに何だか僕の鬱憤や憂うつが表された気がした。
成田先生は
「まあ、君らは不良みたいに変にはしゃぐタイプじゃないだろ?それは元々わかってるし、この件は今後の先生方の反面教師だ。もうすぐ職員会議が始まる、議題にして話し合う。安心しろ、揉み消したりなんかしない。」
といってドアのまえに立った。そして、
「ごめんな、もっと早く気づいてやれなくて。俺も川端先生は独特みが強いとは思ってたけど、ここまで至っているとは把握できなかった。まだまだ未熟な証拠だ。 」
と言っていた。
「あ、これにてしゅーりょー。今日は帰んなさい。」
と言って立ち去った。
放課後、五十嵐とは家の方向がしばらく一緒なので一緒に帰った。
五十嵐「ふう、やっと帰れるよな。」
藤原「ねえ、五十嵐はさ、どっから来たの?」
転入生には定番の出身地の質問を問いかけた。
五十嵐「ん?えーとね、、北海道。親父がちょっと特殊な仕事してて。転勤。」
藤原「へぇ、転勤族ってやつ?」
五十嵐「いや、普通に転勤しただけ。ふふ、だからしばらくかぐちゃんと一緒だわ。」
そう言ってニコッと笑った。
思ったよりも明るい性格だったので、
藤原「そっか、じゃあこれからよろしく!」
そう言って分かれの交差点を僕は進んだ。
第四話へ続く、、、
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