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「眼鏡……ですか?」
私は聞き返した。
「はい、メガネです。みんな見えないメガネをかけているものですから。」
「見えないメガネ………ですか…? 」
「はい。それが知りたくて。新海さんのメガネは何色ですか?」
正直、さっぱり分からなかった!!
「えっと…ちなみに宇部さんは何色ですか?」
「僕は、青ですかね。」
「青………。それに理由はあるんですか?」
「そうですね。理由は…青の 反対が赤だとします。赤は、情熱的で愛をイメージしませんか?
僕はそういうのを感じにくくて、恋愛に踏み出すことがなかなかできないんです。」
「それで、僕は青いなぁと思うわけです。」
そうやって宇部さんは説明してくれたが、ちょっと違うかなと思った。
「でも青っていうと、すごく冷たい雰囲気を感じます。裕貴さんは、宇部さんのことを思いやりがあるいい人だって言ってました!だから青は違うかなーって勝手ながら思います」
私がそう言うと、
宇部さんは少し微笑んで
「ふふ、ありがとうございます。新海さんは人をよく観察できる人だから、メガネは緑色ですかね。みんなの心を落ち着かせてくれる色です。」
「緑色………か………」
少し考えて私は口を開く
「観察………できてますかね私………」
「私の方が青色メガネな気がしますけどね!」
「どうして?」
落ち着いた声で宇部さんが問う。
「私の事、裕貴さんから聞いていると思いますが………私、大切な友達に酷いことをしたり、薄汚い嫉妬を持つような人間なんです。
だから私なんて青色ですよ。」
そんな私の自信なさげな言葉を聞いて、宇部さんが足を止める
「新海さん、僕が新海さんと話したいと思ったのは、人を思いやれる心の温かい人だと思ったからです。」
「その温かさ、僕は参考にしたいと思ったんですよ。失恋できるということは、それだけ人を深く愛せるということ。僕にはそれがないから知りたかったんです。」
「なるほど……温かいですかねー私(笑)」
雲一つない晴天で太陽がサンサンと照りつける
今日は休日だから、家族連れやペットとお散歩をしている人たちの姿がちらほら見られる
その後、宇部さんと映画を観に行くことにした。
なにげに趣味が合うらしく、2人でホラー映画の話で盛り上がった!
新作ホラー映画を2人で鑑賞した。
〈ザーザー───〉
外に出ると空が真っ暗になっていて雨が降っていた。
「わぁーちょっと冷たいですね……」
「あ、この上着羽織りますか?」
そうやって、黒のジャケットを私に貸してくれる宇部さん
「えっいいんですか…?!ありがとうございます…!」
「おかげで心地いいです!えへへ」
「えぇ、それならよかったです。」
宇部さんの笑みを見るたびに、心がフッと軽くなる。
「そういや傘………新海さん持ってますか?」
と、宇部さん。
「あ!持ってきてないです…どうしよう………」
「折りたたみ傘、これで良ければ使ってください。」
そうやって…宇部さんが綺麗なマーブル模様の傘を渡してくれた。
「でも………宇部さんが濡れてしまいます…!私、タクシーで帰るので大丈夫ですよ!」
「では、タクシー代をお支払いします。」
「いえ!!そんなそんな!大丈夫です!」
と私が言うと
「それじゃあこの傘を受け取ってください。」
私は不思議そうに下を向いて言った。
「ん………なんでそんなに私に優しくしてくれるんですか?私にそんな価値ないですよ」
「なんでそんなこと言うかな………」
宇部さんが残念そうに呟く
「私、自分に自信ないんです。すみません…
失望しましたよねー!こんな私って知って…」
すると…………
「そうやって自信がないかのは、気づけてないからだよ。 」
「新海さんは、幸せに気づけてない。もったいないよ。せっかくの観察力をここで活かさなきゃ。」
そうやって宇部さんは続ける
「新海さんは、人のことをよく考えられる人です。だから友達のことでも罪悪感を感じたりする。 今置かれている状況からプラスの面を見てみてよ」
「きっと見つかるはずです。その観察力が備わったメガネで視野を広げて見てください。」
なんだか今日は、ずっとメガネを話しをしているなぁと思いつつも、宇部さんの言葉が嬉しかった。
自信を与えてくれるその言葉を大切にしたいと思った。
宇部さんと次会う約束を交わして家に帰った。
「ふぅ………」
ベッドに横になり、疲れた体を落ち着かせる。
でも、疲れなんて忘れるほど今日は楽しかった!
宇部さんが28歳ってことも知れたし、ホラー好きで、趣味は絵を描くことだって知れた!
普段はパソコンでデザイン関係の仕事をしているらしい
そんな事を考えていると…………
〈ピロン〉
スマホの通知音が鳴り、宇部さんかなーとチェックしてみる………
すると………
そのメールは……
そう一言だけ……