こんにちは。はじめまして。及岩死ネタです。
!!ATTENTION!!
💧死ネタ
💧下手くそな擬音着いてます
💧駄文
それでも良い方は次へスクロールしてください。
初夏の匂いがしてくる季節。
そこには、笑顔でスマホを眺める及川 徹がいた。
『いわちゃん…?』
及川の茶色で、大きい瞳がさらに大きくなる。
うそだ。
3年前、ちょうど卒業シーズンのタイミングで岩泉一は死んだ。
いや、死んだんじゃない。俺が殺したようなものだ。
あの時のことはいつまで経っても忘れられない。
今も、多分この先もずっと。
岩ちゃんは俺を庇ってトラックに轢かれた。
音にならないような鈍い音を立てて岩ちゃんはトラックの下敷きになった。
不幸中の幸い、とでも言うべきか。岩ちゃんの『最後』の顔は見れた。全く嬉しくないけどね。
いつもはつり上がってキリッとしている目も、その時だけはとろんと今にも眠ってしまいそうな、儚い目にかわっていた。
そして極めつけは1番のトレードマークのつんつん髪の毛も血で赤く染まり、ぺたりとおでこに張り付いているという事実。
岩泉一は俺を庇ってトラックに轢かれた。
死んだはずなのだ。死んでいなければおかしい。
岩ちゃんの葬儀には俺も参加した。
岩ちゃんの両親は赤くなって腫れた目で俺の事を見つめてくる。
恨んでるよね、直感的にそう思った。俺が殺したのだから、両親の1番大切な人を。
両親は俺の元へと来る。殴られるのかな、それとも。
だが岩ちゃんの両親から発せられた言葉は思いもしないものだった。
『ありがとう。』
頭の中が真っ白になった。大切な人を俺が殺したというのに。
泣きそうになるのをぐっと堪える。
だが、俺の目は涙でぐちゃぐちゃになってしまった。
そんな俺を両親は受け入れてくれた。
しばらくして正気に戻ると、少しの恥ずかしさと申し訳なさが俺の心を蝕んだ。
そんな俺の心を見透かしたように岩ちゃんのお母ちゃんが一言発する。
『お友達を奪っちゃってごめんね。』
その言葉を聞いた途端、目からは涙が枯れ果てるほど出てくるし、岩ちゃんのお母ちゃん達も涙で顔がぐしゃぐしゃになってる。
どんだけ俺らのこと困らせたかったの、いわちゃん、
それでも時間は止められない。
俺は岩ちゃんがお骨になったことで、お別れできた。と思っていた。
もう、諦めたんだと。
それなのに今、俺の手元にあるスマホは確かに『岩泉一』と写っている。
タチの悪いイタズラはやめて欲しい。せっかく、やっと、受け入れて来ているというのに。
だがもしも岩ちゃんなら、そんなことを考えてしまう。少しの希望を持ってしまう。
自分が1番それを見ていたというのに。
おれはまだお別れ出来ていないのかもしれない。いや、出来ていない。
これで、岩ちゃんじゃなかったら諦めよう。絶対に。
俺はそう決意し、震える指で通知を押した。
「及川、久しぶり。」
俺のスマホは確かにそう表示していた。
岩ちゃんだ、ありえない、
「連絡しなくてごめん。」
謝るのは俺の方なのに。罪悪感で胸が押し潰されそうになる。
なにか俺も返そうと思ったが、言葉が出てこない。
「またちょくちょく連絡するから。できるだけ返せよ。」
正直、混乱していた。
岩ちゃんは死んだ。それなのに俺にメッセージを送ってきている。
仕方がない。
今日はもう寝よう。明日になってから考えればいいか。
もしかしたら眠すぎて脳みそが疲れているのかもしれない。
ベットに入ると、今までの疲れが波のように押し寄せてきた。
岩泉一のことを考えながら、俺は眠りについた。
残念ながら、俺の勘違いではなかったらしい。
しっかりとスマホには昨日の内容が綴られている。
しばらく考えていると、
俺の頭にひとつの仮説が浮かぶ。
岩ちゃんは死んでいない。というもの。 全て俺が考え出した空想の物語で、今ここでも岩ちゃんは隣で笑っているのかもしれない。
或いは。
それから岩ちゃんは毎年10月頃に連絡をくれるようになった。
一番最初にくれたものから数えると3年。
たかが3年。されど3年だ。
ある年は岩ちゃんのバレーに対する熱だとか。
またある年は俺のことについてだった。
だがさすがにこの摩訶不思議な体験を1人で抱え込むのは難しい。
そこで、マッキーとまっつんに話そうと思っている。
そして今日。俺はそのことを伝えにまっつんとマッキーの家に来た。 一応メッセージは送ったものの、未だ未読無視だ。全く、扱いが酷い。
友達だと分かっていても緊張してしまう。
未だに連絡は取り合うけれど、岩ちゃんが死んでから俺に遠慮というか、薄い壁を感じる。
嫌われてる、とかじゃないと思うけど。なにかが違う感じ。パズルのピースがハマらないあのもどかしさ。と言えば分かるだろうか。
さすがの俺も精神が参ってきたので中に入らせてもらおう。
そんなことを考え、俺は呼び鈴を鳴らした。
ピンポーン
『はい…?』
まっつんが出てきた。相変わらずのイケメンさだ。まぁ及川さんには敵わないけどね。
少し老けたけど、あんまり変わんないね、そんなことを言ったらまっつんに殴られた。
皆及川さんの扱い酷いよね、そんなとこも好きだけど。
『あがっていい?』
『ん、』
そんなこんなで、何とか家にあがらせて貰えることになった。
『そんで?話って?』
『えーとね、』
頭ではまとまっているのに。
言葉が思ったように出ない。喉が渇く、声がガラガラする。
岩ちゃんのことを伝えようとすると頭の中で警報音が鳴る。
言っちゃったらもう、戻れないのだと。回らない頭を必死に回し、結論づけているのだろうか。
『あのね、』を何回も繰り返してる。
『………………』
ついに俺は黙ってしまった。
迷惑なはずだ。友人の家に押しかけた挙句黙り込んでしまうなんて。
『ごめんね、大丈夫だよ…?』
『落ち着こ?』
それでも。どこまでも優しい友人に、つい甘えてしまう。甘えるのは良くないと頭では思っているが、なかなか行動には移せないものだ。
俺は泣きながらまっつんとマッキーに抱きついていた。
『うっ 、ぅえっ…ごめっ、』
高校の時とは違う、2人とも全く同じ匂いの服。安心してしまったのだろう。
俺はいつの間にか寝てしまっていた。
『ん”、?』
いつもとは違う天井。ここはどこなのか、頭では分かっているけれど、理解できない。
ぼーっとしている頭が冴えてきた。
そうだ、俺、寝てしまってたんだ。
不意に横を見ると、まっつんとマッキーが微笑みながら俺のことを見ている。
『ごめん、起こした?』
自分のことよりも、人のことは心配するなんてやっぱり俺の友達は。
『んーん、自分で起きただけ。』
事実を伝えただけなのに、すごく申し訳なさそうな顔をする2人が気になって理由を聞いてみた。
苦虫を噛み潰したような顔をしながら2人は俺が寝ている合間、何をしていたのか教えてくれた。
俺が寝ている間魘されていたこと、そして岩ちゃんの名前を呼んでいたこと。
やっぱりかぁと思いつつ、あっさり俺はそのことを受け入れた。死んでも俺の夢に出てくるとか岩ちゃんさぁ。
傍から見たら俺はおかしい人間だ。
もう死んでいる人の名前を呼びながら寝ているなんて。この俺でもおかしいと思ってるもん。
『それで、なんで俺らの家に来たか教えてくれる?』
優しい口調で俺に問う。俺に気を使わせないように、傷つかないようにと。大切にしてくれていることが分かった。
『えっとね、。』
俺は包み隠さず全てを言った。2人とも口を挟まずに。否定も肯定もせずに俺の事を慮ってくれている。
すごく心地がいい。だが目は口ほどに物を言う。というのはどうやら本当らしい。
2人とも泣きそうな目をしている。やめてよ、そんな顔させたくなかったのに。
1分、いや10分。もしかしたら1時間経ったのかもしれない。
最初に沈黙を破ったのは花巻だった。
『それってさ、他の誰かが送ってるとか?』
そんなことない、と言いたかった。いや、いえなかった。
岩ちゃんが死んでいるのなら、必然的にそうなってしまう。
『じゃあ誰が…?そんなの、』
素直な気持ちだった。だってそんなことするメリットないじゃん。 俺の事馬鹿にしているとしか考えられない。
『及川、送ってる人探す?』
誰が口にしたのかは覚えていない。マッキーだったかもしれないし、まっつんだったかもしれない。もしかしたら。
でも、俺が踏み込んだらダメだと思った。
何となく。こういう時の勘は当たるって言うじゃん?
送ってくれてる人には申し訳ないような気もしなくはないけど。
『んーん…。こういうの、流れで見つかる方がいいと思う、。』
こういう時2人は自分の意見を押し付けたりしない、静かに見守ってくれるだけ。それがものすごく安心する。
何かに包まれているような、絶対的な安心感がある。
まぁ、本人には死んでもいってやらないけど。
『そっか、及川がそれでいいなら俺もそれでいいと思うよ。』
目頭がぎゅっと熱くなって、鼻の奥がツンとする。もう、及川さんの涙全部枯れさせちゃう気?
今日は一旦ここで解散となった。岩ちゃんに送られてきてきたメッセージを必ず言う事。
これが俺とふたりの約束になった。
岩ちゃんからのメッセージが来る10月前半以外は俺の普通の日。ごく普通の人と同じ生活をする。
こういう言い方をすると、俺が異常者みたいに聞こえるけど、事実だからしょうがない。
大切な恋人の死を受け入れる人の方がすごいと思う。尊敬。とまではいかないけれど。
俺はずっと同じ生活をする。寝て、起きて、食べて、仕事をする。この四つをずっとサイクルしているだけだ。
単純作業は意外と苦じゃないし、たまにまっつんとマッキーの面白いネタが飛び込んでくるため暇ではない。
何より、岩ちゃんから送られてくる1年に1度のメッセージが楽しみでならない。
同じメッセージを何度読み返したことか。
そんなある時、7月下旬。岩ちゃんから衝撃のメッセージが届いた。
『今から家行ってもいい?』
俺はすぐさま了解をした。
そもそも俺に拒否権などひとつもない。
ここで会っておかないと一生会えないような、そんな気がした。
結局、俺の家には丸1日経っても誰も来なかった。
ずっとメッセージ送ってきている主は誰なのか。
もしかしたら。
ずっと俺の近くにいて、見守ってくれているのかもしれない。確証は持てないけれどね。
『ごめん。及川。』
『え…?』
幻聴だ、幻聴に決まっている。そんな都合のいいことありえない。
そう、頭の中で思っていても心の中では都合のいいことを考えてしまう。
そこにいつもより3ヶ月半早い、岩ちゃんからのメッセージが届いた。
及川へ。
いつもより早くてごめん。
残念だけど。もうメッセージは送れない。
もう及川は大丈夫だと思ったから。
最後に一つだけ。
とおる、誕生日おめでとう。
だいすき。
岩泉一より
こんなの、ずるいじゃん。
岩ちゃん、俺の事置いて死んじゃうんだね。
でも、もう前を向いて歩ける。きっと。
ありがとう。岩ちゃん。
愛してる。
そこから、及川は自分の誕生日にこのメッセージを見るようにした。
あの時と同じ笑顔を向けて。
ありがとう。岩ちゃん。
『こちらこそ。』
コメント
3件
ふえっあぁっ😭😭😭 なんでこの小説流行らないんだろ😭😭😭😭 とりま最高です😭👏✨ 神作ありがとうございます😭😭😭😭