スノードロップ。
そんな名前の花を知っているだろうか。
その名の通り、白くて美しく、ランタンのような見た目をしている。
花言葉は_
「貴方の死を望みます」
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圭はいつだって僕の行先を照らしてくれる。
圭は僕の太陽だ。
「圭ーーッッッ!!!!」
後先など考える前に、僕の体は咄嗟に飛び出していた。
僕に飛び押された圭と僕はその勢いのまま冷たい地面に転がり倒れた。
バンッ
その瞬間、凍るように鋭い銃声が辺りを包んだ。
僕は強い衝撃に息を詰まらせた。
その直後。
胸部に焼けるような激痛が走った。
痛みの箇所にゆっくりと視界を落とす、と同時に口から血が溢れ出てくる。
「――っ!!」
手で抑えても溢れ出る血が地面に滴っていく。
視界が―歪んでいく
圭の顔は、見えない。だが動揺しているのは伝わってくる。
「淳っ!?淳!!大丈夫?!お願い、返事をして―」
―僕は大丈夫だよ、良いから逃げてくれ…―
そんな声すら届かない。
体温と共に失われていく力を振り絞り、僕は圭に向かって
―微笑んだ。
意識は歪む視界と共に、ゆっくりと消えていった。
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