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突然フワッと何かが抜けて、その場で飛び起きた。ベットには来都くんが私の布団を枕にして寝ている。夢なのか現実なのかわからないまま、とりあえず彼の頭を触った。
「んん、、おはよう」
私が起きたのは朝の4時半。よだれを垂らしながらこっちを向いた。
「やばい!今日は朝から収録だから早く家に帰らないとだ!元気になってよかった…でも無理しないでね!とりあえずバイバイ!」
来都くんは慌てて病室を後にした。私もまた眠りについた。
「聞こえますか?大丈夫ですか?」
病院の先生の声が聞こえた。私も仕事…行かなきゃ!と思って飛び起きたら意識がまた遠のいた。「無理しすぎでこうなってるので、もう無理しないでください。病院から会社にも連絡してありますし、じっとしていてくださいね。ご友人様も心配しておりましたので。」
全てが夢の中であった、と思いたかった。仕事も今が踏ん張りどきと思っていたのに、これで行けなかったら私の評価はダダ下がりだろう。何もかもに絶望した。そして何も言えずにまた布団をかけて眠りにつこうとした。
「私って本当に迷惑…」
自分自身に嫌気が刺した。落ち着けないし余裕も無くなったその時、来都くんが残したよだれが、私の心を落ち着かせた。彼は本当に天使すぎた。なんて言ってたかもうまく思い出せなかったけど、彼がここで疲れて寝るほどだったのにずっと見守ってくれたこと、仕事のために走ってここを出たことを思い出した。
「お礼…しなきゃ…」
来都くんの友達に、”昨日は迷惑をかけてごめんなさいとお伝えください”というメッセージを残し、再度眠りについた。