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今止まったら、たぶんあたしは死ぬ




小脇に抱えたラジカセからは無意味な音が響いていて



後ろからはビルの床が倒壊する音がする




ガーーーー      ガチャッ


[ビルの内部に大きな穴が空いています!これもあの惑星災害の影響なのでしょうか!?]



そのラジカセはあたしの未来を予言した


あたしの足は宙に舞っていて、そのまま下に___






「あ、やば」















[皆さん、おはようございます。

此方は宇宙気候管理局です。本日は20XX年1月3日、地球の天気は晴れとなっています。 ]


[今朝、宇宙気候に大きな変化が見られました。太陽系の外側に、不可解な音波を発する小さな惑星が発見されました。新アメリカ帝国の研究者達は、その惑星を「セントラルボイド」と名付け、引き続き調査を続けています。]





[皆さん、おはようございます。

此方は宇宙気候管理局です。本日は20XX年2月13日、地球の天気は曇りとなっています。]


[調査によると、セントラルボイドはここから数千光年離れた宇宙空間からここまで接近してきたようです。既にそれは土星程度の距離まで迫ってきています。]


[この音が聞こえますか?]



“不愉快な電波音が鳴り響いている”

[セントラルボイドから発せられるこの音は日に日に強くなっています。皆さん、お気をつけて。]






[皆さん、こんばんは。

此方は宇宙気候管理局です。今日は20XX年5月8日です。]


[音波は強くなっています。それに伴い、小動物が機械のような塊になって絶命する事件が増えています。いずれこの事件は人間にも起こってしまうのでしょうか。アルミホイルを頭に巻いても意味はありません。耳をふさぎ、顔を俯かせてください。生き残るために。]





ラジオの音が乱れ始める

[皆さん、こんにちは。

此方は宇宙気候管理局です。今日は20XX年9月18日です。]


[生物の機械化が進んでいます。音が一日中鳴り響いています。セントラルボイドが地面から観測可能になりました。人間にも体調の変化といった悪影響が顕著になっています。腕が機械化しても、切り落とさないでください。既にそこに血が通っていなくても。

研究者たちは機械化した生物のことを「アングーン」と名付けました。]


[致命的な敵対行動、人間性の欠如、蛇のような目。それがアングーンの特徴です。]





[皆さん、こんにちは。今日は12月31日です。]


[機械の残骸には挨拶をしないでください。アングーンを見つけたら逃げてください。音波の大量照射は生物をアングーンではなく、機械の残骸に変えます。]


[今日を乗り越えれば、明日は新年です。それを迎える準備はできましたか?]



一瞬音が途絶える。ノイズ音が響いている。


[これを聞いている人はいますか?]


[まさにこれは、人類滅亡シナリオの一つでした。]


[私は最後の一人かもしれません。]


[娘に会いたい。]



[今から、外に出ます。]


[生き残っている人は◯◯電波塔の前に来てください。]


[大丈夫、今日を過ぎれば。]


[今、防音室の扉を開けます。]



[久しぶりに、妻に会いに行きます。]


ガガッ


壊れたラジオからは無機質な音が響く。扉を開けると同時に、出ていった人物の足取りが重くなるのが聞こえる。

















20XX年12月31日








人類、滅亡










発展したAI時代に似合わないラジカセの音は壊れたように同じ情報を繰り返している。


“ラジカセブーム到来!古びた感じもキュートかも?”


そんな文字とキャラクターのシールが貼られたラジカセは、この世の不便さを体現しているようだった。


再び始まる、人類滅亡1年前のラジオ。





生存者ゼロ。大災害、セントラルボイドが過ぎ去った後の世界。20XX+Z年、未知の世界。


これは、そんな世界で生きていく3人の少女たちの話。








[皆さん、こんにちは___]


謎の少女2「もう!!!うるさいな、いい加減切れないの?そのラジカセ!」


謎の少女1「あたしだってできたらそうしてるけどさあ…」



古びた建物、恐らく過去に会社の受付として使われていたであろう場所に、3人の少女が集まっている。

一人は大声で騒ぎ、一人は気絶しているように寝ている。

もう一人は、ラジカセを抱え気怠そうに頭を掻いている。その少女こそ、最初にビルから落下したその人である。

名前を堂山 アンリという。

彼女の常にだるそうにしているその態度は、どうやらよほど目の前の少女、戸河 津江(とかわ つえ)の気に触ったらしい。彼女はとうとう爆発するようにアンリを怒鳴りつけた。


??「だいたい、こんなことになったのは貴女のせいでもあるからね!!?」




そんなわけで時は遡り、冒頭。








アンリ「やばいやばいやばくね!?」


アンリはこのビルの中で人間の声を聴いたため、生存者探しのためにわざわざ入ってきた。しかし中にあったのはラジカセのみ。とりあえずそのラジカセだけ回収してトンズラしようとした所、彼女のいた所から床が倒壊しはじめた。


アンリ(それがなんであたしは今落下してんの!!)


このままでは死ぬ、そんなとき機械音声ではない人間の声が聞こえた。



??「みてみて津江ちゃん!ヨギボー見つけた!」


津江「…ねえ、成瀬。それ汚いから頭の上乗せないほうがいいよ。」


成瀬「ちぇーっ。…てかさ、このビル床が崩れるようなヤバい音上から聞こえたけど大丈夫かな?」


津江「いや……って、ちょ、成瀬!!上!!!」


成瀬「上?」


アンリ「いやあぁぁぁぁぁ!!!!!」


成瀬「えぇぇぇぇっ!?!?!?」




強い打撃音のようなものが辺りに響く。…恐らくは、2人が激突した音。


アンリ「え……あたし、助かった?」


津江「成瀬ぇぇぇ!?!?おっ、お前ー!!!」


アンリ「は!?ちょ、なによ!!」








津江「…そうやって、貴女が落ちてきたせいで未だに成瀬は気絶したままなの!!」


アンリ「え、これ生きてるよね?」


アンリは気絶している成瀬の頬をペチペチ叩く。


津江「生きてるから叩かないで!」


気絶している少女の名前は桜庭 成瀬(さくらば なるせ)。ヨギボーを背負っていた不運な少女である。


アンリ「てか…貴女たち、人間?生存者?」


津江「まあ、ね。うちらは貴女のそのラジカセの音聞いて来たらそこで会ったの。」


アンリ「あー、あたしと一緒じゃん。あたしは堂山 アンリ。よろ。」


津江「うちは戸河 津江。そっちのは桜庭 成瀬。クッソ怪力だから意外と頼りになるよ。」


アンリ「へ〜、やっぱりあんた達も特殊能力持ちって感じ?」


津江「…貴女も?」


アンリ「あたしはすごいジャンプ力とか〜、足速いかな。足が強いって感じ?」


津江「そーなの?成瀬はさっきも言った怪力。うちは、身体から鎖生み出せんの。」


アンリ「ま?それヤバいね。」


津江「しょ?」


アンリと津江が話していると、突然成瀬が起き上がった。


成瀬「おはよ!あれ?なんか、女の子いる!!ニューメンバー?ニューメンバー?」


アンリ「こんちは。あたしはアンリ。」


成瀬「私成瀬!!よろしくアンリちゃん!」


アンリ「つかさ、2人っていつ目覚めた感じ?」


成瀬「今!!…じゃなくて、ついさっきだよ。なんか起きたら人類滅亡してた。」


津江「うちも一緒。なーんか、思い出せないんだよね。 」


アンリ「まじか…あたしも。なんか親の記憶とか何もなくてさあ、困ったよね。」


津江「アンリ、結構うちらと状況似てるね。…これ、やばい?」


アンリ「相当ね。」


成瀬「…待って、なんか聞こえない?」


アンリ「え?」


耳を澄ますと、ガチャン、ガチャンと重い機械が動くような音が聞こえる。その音はだんだん近づいてきていて…


津江「まって、これって…」


その瞬間、巨大な機械の犬のようなものが窓を割って侵入してくる。


アンリ「まずい、多分こいつ、アングーンだ!!」


目の前には理性のない獣のような機械生命体。目は蛇のようで、口から垂れる涎のようなオイルは、今にも3人を食い殺さんとする気持ちの表れだ。


成瀬「ちょちょちょ、武器とか何もないんだけど!!どうすんの!!?」


津江「とにかく、やるしかないっぽいね」


アンリ「そうらしい。」


成瀬「待って、まだ死にたくないんだけどー!!?」

Next____

20XX+Z年で生きる。

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コメント

5

ユーザー

怪力ちゃんが動いて喋ってて感動() 成瀬……あんた武器なしでも戦えるでしょうが……()

ユーザー

こっからギャグ系になるはがち?無口後方腕組キャラにするのやめてよかった〜

ユーザー

ギャグ系です。

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