テラーノベル
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佐久間は、半年ほどある人を想い過ごしている。
いけない恋だと思った。
けれど、同じグループの渡辺と目黒は結婚した。
じゃあ、自分も、この気持ちが悪いことだと思わなくていいんじゃないかと思った。
だけど、言えない。
自分は男3人の真ん中で自由に育ってきた。
あの人は長男で、きっと頼りにされて育ってきたはず。
人の道を踏み外してはいないと思う。
実際、渡辺と目黒の2人を見ているとそう思う。
でも、この国では認めてもらえない恋愛。
あの人を巻き込んでも幸せだと思わなくて、いつも言えないまま日々は過ぎていく。
だけど、そんな佐久間の想いに渡辺と目黒が気がついた。
渡辺ー佐久間、照が気になるんだろう?
目黒ー時々、目で追ってるから。
佐久間ー知らない。照なんか関係ない。
渡辺ーどんな顔して言ってる?
佐久間ー俺は普通だ。
目黒ー泣きそうな顔してるよ。
佐久間ー俺・・は・・。
渡辺ー俺達みたいに一緒にいたいんじゃないか?
佐久間ーそんなこと思ってない。
目黒ー翔太くん、佐久間くん、泣きそうだ。
渡辺ーやめよう。いじめてるみたいだ。
佐久間ー翔太。
目黒ーいつでも話聞くから。
佐久間ー蓮・・。
渡辺ー辛くなったら来い。
2人の後ろ姿を見て涙が出てくる。
心配されて嬉しいのに、言えない。
認めたら、楽になるのに、話せない。
佐久間は控え室で泣いた。
いつもの自分じゃなきゃ、あの人が変に思う。
心配されて嬉しいけど、巻き込むのはダメだ。
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