テラーノベル
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帰り道。
陽翔は、ポケットの中のスマホを見ながら言った。
「人ってさ……忘れるもんだと思ってた。
でも、本当はみんな、“忘れないからこそ、前に進む”んだな」
俺はうなずいた。
「うん。後悔も、痛みも、祈りも……忘れない。
でも、それでも――生きていくんだよ」
2人で見上げた空には、淡い月が浮かんでいた。
怖かったことも、涙も、
全部、もう“過去”じゃなくて“今”になっていた。
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