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にこにこ
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にこにこ
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朝4:45。
まだ街は眠っている、
夏が近づくにつれ、
空は少しずつ明るくなる時間が早くなる。
英寿 通称ひで は
いつものように体力づくりのためのランニングをしている。
朝の空気はひんやりとしていて、人の気配はほとんどない。
今日はなんとなく少しだけ走ろう。
そう思って公園へ足を向けた、その時だった。
ベンチに、一人の高校生が座っていた。
制服姿。
俯いたまま動かない。
肩で息をしていて、今にも倒れてしまいそうなほど疲れ切った表情だった。
ひでは思わず立ち止まる。
――大丈夫かな。
そう思った。
でも、知らない人だ。
急に声をかけられたら迷惑かもしれない。
少しだけ近づいてみる。
すると、その少年はゆっくり顔を上げた。
一瞬だけ目が合う。
透き通るような瞳。
けれど、その奥には高校生とは思えないほど深い疲れが滲んでいた。
何かを言おうと口を開きかける。
だけど、その言葉は飲み込んだ。
少年は小さく立ち上がると、制服についた砂を払って歩き出す。
細い背中。
その姿が朝焼けに溶け込んでいく。
ひでは何もできないまま、その背中を見送った。
『……なんだったんだろ。』
胸の奥に、小さな引っ掛かりだけが残る。
名前も知らない。
どこの高校かも知らない。
もう二度と会わないかもしれない。
それなのに。
どうしても、あの表情が頭から離れなかった。
家へ帰る途中も。
朝ごはんを食べている時も。
授業を受けている時も。
気がつけば、あの少年のことを考えていた。
(もう一回だけでいい。)
(会えたら……今度こそ声をかけよう。)
その願いが叶うとは、この時のひではまだ知らない。
そしてその出会いが、自分の人生を大きく変えることになることも――。
朝焼けだけが、静かに二人を見守っていた。
コメント
1件
うわあああ最初からエモすぎる!!😭💕 知らない人にいきなり声かけづらい気持ちめっちゃ分かるし、ひでの「大丈夫かな」って少しだけ戸惑いながらも近づく優しさに既に胸きゅんだよ…!! 特に「透き通るような瞳」で「高校生とは思えないほど深い疲れ」って表現がもう、何か過去がある感じで気になりすぎる…!!その後ろ姿をただ見送ることしかできなかったもどかしさもグッと来た! 1話から完全に心掴まれたよ、続き気になる…!!次話、出たら絶対読むからねっ📖💕