不破side
男性恐怖症が治るかもしれない。
そんな期待を持った俺はウキウキで愛する明那のある家へと帰宅した。
「ただいまー!」
いつもより声が弾んでしまう。
「おかえり!ふわっち」
あぁいつもの可愛い明那だ
俺はまた嬉しい気持ちになる
今日は疲れたし、先にお風呂に入ろうとすると
突然明那が質問をしてきた。
「ふわっち…今日さ、その」
明那が聞きにくそうにしながら聞いてくる
「今日、他の男の人の近くに…いた?」
なんでそんな質問をしてきたんだ?
俺が甲斐田といたことがバレたのか?
これがバレたら計画もバレてしまう。明那には心配をかけたくない。このことはバレてはいけない
「…いなかったよ」
俺は咄嗟になれない嘘をついた。普段から明那に対しては嘘を言わない。もしかしたらバレてしまったかな
そんなことを思っていると突然明那が俺の腕を掴んできた。
怖い。
咄嗟に思い振り払ってしまった
明那は悲しそうな顔を一瞬だけ見せた
「ふわっち、ごめん変なことして…ご飯の準備しとくね!」
明那がリビングへと走っていく。
あぁまた俺は明那を傷つけてしまったのか
明那のためにも早く克服しなければ
俺は甲斐田にLINEで連絡を入れた
「明日、会おう。明日はもっと近い距離にいて欲しい。早く克服できるように」
送信。
俺はスマホをそのままにお風呂へ入っていった。
明那side
やっぱり気になる。
ふわっちは誰と一緒にいたんだろう
しかも男性恐怖症のふわっちが一緒にいられる人なんて…
俺には…触らないくせに
いけないこととわかっていても俺はふわっちのスマホに手を伸ばす
といってもパスワード知らないんだけど
ていうか人様のスマホ見るなんて最低な行為だよな…
やめよう。そう思いスマホを置こうとした時
一件のラインが届いた。
これ甲斐田くんからだ
「いいですよ。明日会います!明日は今日よりももっと近くで触れ合いましょ」
は?
触れ合う?今日よりも?
なんで、ふわっちは、甲斐田くんと…
どうして、俺は、俺にはできないのに
今日会ってたのも甲斐田くん?
でもどうして誤魔化すんだ?
まさか
もう俺のこと、好きじゃなくなっちゃったの?
最悪な考えが頭に浮かんだ
「おぇッ…」
気持ち悪くなりトイレへと駆けこむ
「ぅ…ッ、おぇ…フー」
ふわっちが俺のことを好きじゃない?
俺は捨てられるの?
ダメだそんなのふわっちは俺だけのものなのに
「ふわっちは…誰にも渡さない」
コメント
2件
不穏すぎて大っ好きです